日本侠花伝の紹介:1973年日本映画。大正時代を舞台に、男勝りの女侠客が幾多の男との出逢いを通じて激動の時代を激しくたくましく生き抜く姿をエロスも交えて二部構成で描いた大作任侠ドラマです。
監督:加藤泰 出演者:真木洋子(近藤ミネ)、渡哲也(田中清次郎)、藤原釜足(近藤鶴吉)、村井国夫(大浜実)、曽我廼家明蝶(長田金造)ほか
映画「日本侠花伝」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「日本侠花伝」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「日本侠花伝」解説
この解説記事には映画「日本侠花伝」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
日本侠花伝のネタバレあらすじ:起
第一部「野あざみ」
1917年(大正6年)。九州は築豊地方を走る列車の中で、駆け落ちしてきた近藤ミネ(真木洋子)とその恋人の大浜実(村井国夫)は乗客を相手に絵本を売り歩いていました。ミネの美貌とその巧みな話術は客の心を掴み、絵本は順調に売れていたその時、列車に乗り合わせていた若きやくざの田中清次郎(渡哲也)が特別車に乗っていた代議士を刺殺、学生服に着替えて逃げる際にミネと一瞬だけ目を合わせ、そのまま列車のデッキから川に飛び込んで逃げていきました。ミネと実は事件の共犯者との疑いをかけられて逮捕され、取り調べの際に駆け落ちしてきたことを刑事に叱責され、非国民とまで罵倒されました。ミネが入れられた牢獄には、社会主義のビラを撒いたとして逮捕され拷問を受けていた小川つる(任田順好)も収監されていました。無罪放免となったミネと実は門司までの貨物列車に潜り込み、その中で特高警察の追跡から逃げていたつると出会います。
日本侠花伝のネタバレあらすじ:承
ミネとつるはカフェで女給として働きますが、女給にセクハラ行為を働く客にミネがキレたことから店を辞めることになりました。実はヒモのようにミネの稼ぎに依存していましたが、そんなある日、実の母・豊(大塚道子)が四国・宇和島から実を連れ戻しにやって来ました。実は宇和島の豪商の妻である母の言いなりになり、ミネをあっさり捨てて宇和島に戻っていきました。それでも実を忘れられないミネはつるに励まされて宇和島へ渡りますが、実は非情にもミネを冷たく突き放しました。深く絶望したミネは死のうと断崖絶壁から飛び降りようとし、止めようとした実ともども海へ転落していきました。幸いなことにミネと実は近くの釣り船に乗っていた長田組の親分・金造(曽我廼家明蝶)と早川千太郎(武藤章生)に助けられて一命を取り留めましたが、母の迎えを受けた実はミネを捨てて去っていきました。哀しみに暮れるミネは金造からの求婚を受け入れ、二人は神戸の教会で結婚式を挙げました。その初夜、厠に向かった金造は何者かに刀で襲われました。
日本侠花伝のネタバレあらすじ:転
第二部「青い牡丹」
金造を刺したのは、長田組のライバルである岸本親分(安部徹)率いる岸本組の刺客となっていた清次郎でした。しかし金造に恨みのない清次郎はあえて急所を外して逃げ去り、一命を取り留めた金造は手下らに復讐を禁じて冷静に努めるよう諭しました。翌日、ミネは金造の代理として海軍の荷役請負い入札に参加し、主計官の坂上大尉(北大路欣也)の計らいにより岸本組を抑えて長田組が大役を請け負うことに成功しました。しかし長田組は度重なる岸本組の妨害に遭いますが、岸本組の卑劣なやり方に堪忍袋の緒が切れた清次郎は長田組に加勢し、ミネを助けるために立ち上がりました。ミネは清次郎や貧民街を率いるおきん(菅井きん)の助けを借りて無事に仕事を成し遂げ、ミネは清次郎と惹かれ合い愛し合うようになりました。
日本侠花伝の結末
ミネは清次郎を匿ったとして警察に逮捕されますが、凄惨な拷問にも耐え抜き、決して清次郎の潜伏先を明かしませんでした。ミネが釈放された時は米騒動が起きており、ミネは混乱を収拾するために自ら率先して米屋との交渉に乗り出しました。しかしそんな混乱の最中、金造は岸本に連れ去られてしまい、ミネは金造を助け出すため清次郎とともに赤穂御崎へ急ぎます。断崖絶壁で金造を人質に取る岸本を前に清次郎はドスを抜き、たった一人で岸本組の手下らと激しく渡り合い、金造を助け出すも岸本と相打ちになって絶命しました。ミネは清次郎の亡骸に口づけし、金造はミネの気持ちを汲み取っていました。
以上、映画「日本侠花伝」のあらすじと結末でした。
日本侠花伝:この映画は、是非とも、DVD&BLディスクにて、販売をして頂き、そして皆さんに視聴して頂きたい作品です。