マラヴィータの紹介:2013年アメリカ,フランス映画。北仏、ノルマンディー地方の片田舎にある一家が突然引っ越してきた。彼等は父親がゴットファーザーを密告した事で命を狙われ、FBIの証人保護プログラムで隠れ続ける一家である。元マフィアで皆一癖二癖もある一家であるが、彼等は逃亡生活に疲れ始めていた。反社会的なれど強い絆で繋がる家族を描いたクライム・コメディ映画。
監督:リュック・ベッソン 出演:フレッド・ブレイク/ジョヴァンニ・マンゾーニ(ロバート・デ・ニーロ)、マギー・ブレイク(ミシェル・ファイファー)、ベル・ブレイク(ディアナ・アグロン)、ウォレン・ブレイク(ジョン・デレオ)、ロバート・スタンスフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)
映画「マラヴィータ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マラヴィータ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「マラヴィータ」解説
この解説記事には映画「マラヴィータ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マラヴィータのネタバレあらすじ:第1幕
南仏、アパートの一室で夫婦と一女一男の一家が突然惨殺されます。殺し屋は仕事を済ませると父親の指を切り取り、持ち帰って行きました。一方北仏では、深夜の田舎道を1台のワゴン車が走ります。その車には南仏で惨殺された一家に似たような家族が乗り込んでいました。妻マギーが運転し、目的地、ノルマンディーの片田舎に辿り着くと、横で寝ている旦那のフレッドを起こして道を聞きます。後部座席では、娘のベルと息子のウォレンが犬が臭いと文句を言っています。車が辿り着いた空き家には、既に彼等の荷物が運び込まれていました。ですが一家は南仏への未練を口にします。フレッドはそんな家族を適当にあしらって車に向かい、荷台から死体を取り出して庭に埋め始めました。夜が明けて子供達は早速学校へ向かい、マギーは町へ買い物がてら、周囲を散策しに行きます。マギーは出かける間際、家に残るフレッドにスタンスフィールドがやってくるまで余計な事をするなと釘を刺します。フレッドは何者かが監視されていました。登校した姉妹は、怪しげに学校を値踏みします。ウォレンは新参者の礼儀を叩き込まれますが昼にはその学内勢力の把握が終了していました。それをランチの席でベルに報告し、これかどうするかを相談します。放課後、ウォレスは学内の闇取引に首を突っ込み始め、ベルは車でしつこくナンパされたので少し付き合ってやりますが、色々腹に据えかねることがあったのでラケットで叩きのめしました。マギーは町を散策、遠く離れた場所に博物館と由緒ある教会があるぐらいで何も無い事を確認します。彼女は町のスーパーで買い物をしますが、店主と客が気に入らなかったので、ガスタンクで店を爆破しました。その後、教会観光に向かい帰ってきます。フレッドは家の物置でタイプライターを見付け自叙伝を書き始めます。近所には作家だと名乗りました。そんな一家が夕食に揃い家長フレッドが今日一日がどうだったかを聞くと、家族は当然のように順調だと答えました。
マラヴィータのネタバレあらすじ:第2幕
アメリカの重警備刑務所、そこで特別待遇を受けている囚人に氷付けの指が届きます。その囚人は、指の指紋を調べますが探している人物ではありませんでした。夜、アメリカ人スタンスフィールドがフレッドを訪ねてきます。スタンスフィールドは彼に今日何をしたかを聞き、先日まで居た南仏で男が行方不明になった話をします。その男は、フレッドとトラブルを起こして彼に死ぬほど叩きのめされていました。そして昨夜、フレッドが庭に埋めた人物でもあります。当然彼はすっとぼけました。スタンスフィールドは方々で問題を起こすなと釘を刺します。ウォレスは新たな学園生活の準備、ベルはアメリカ時代に思いを馳せます。フレッドも、昔の仲間とバーベキューした頃の夢を見ます。しかし、その仲間達は一斉に彼に銃を向けられ、彼は目が覚めます。マギーは自叙伝を書き始めた夫に嫌味を言い、水道から茶色い水が出ると訴え、配管業者を呼んだので対応をするよう言います。そのマギーは、近所に見付からぬよう向かいの家に入り、監視、護衛についているスタンスフィールドの部下に差し入れをします。アメリカ人とはいえ南部イタリア系らしいトマトとオリーブを使った料理でした。その頃学校では子供達の学園生活は順調に進んでおり、ベルはバックを盗んだ同級生にヤキを入れる一方、代理教師の青年に一目惚れしていました。家では配管業者が45分遅れてきた挙句、汚水の原因を町長が何か知ってるかのよう匂わせつつ、修理費用を吹っかけてきました。フレッドはバットを使って説得し、瀕死の業者を彼の車に乗せ、病院に向かいます。奥さんはそれを呆れた顔で見送りました。ベルが代理教師に急接近している間、ウォレスは学園内の不良勢力を排除しつつありました。彼等の家で近所を招いたパーティーが開かれました。パーティーにはスタンスフィールドも現れ、フレッドが自叙伝を書いている事を気にします。そしてアメリカでは、彼以外の密告者は血の粛清にあっている事を告げ、鉄格子のような門を閉じて去って行きました。
マラヴィータのネタバレあらすじ:第3幕
フレッドは水の事を聞きに町長に会いに行きます。しかし、町長にははぐらかされてしまいました。その後、浄水施設に向かい、職員から肥料メーカーが汚水を垂れ流している事をそれとなく聞き出します。マギーは教会に行き、救いを求める祈りを捧げていると、神父に勧められるまま懺悔をします。ベルは代理教師との恋に浸り、ウォレスは学内の裏取引で大きな儲けを出し、順調に学園生活を謳歌しています。しかしウォレスが学校の課題で提出した英語の言葉遊びが学校新聞に載り、その新聞が保護者の手に渡り、その保護者がアメリカに出張、流れ流れてそれが獄中のゴットファーザーの手に届きます。その言葉遊びはゴットファーザーが以前使ったジョークで、その新聞で彼等の潜伏場所が露見してしまいました。そんな事も知らず、フレッドは肥料会社の社長と面会していました。社長は水の汚染と会社は無関係だと突っぱね、綺麗な水を飲みたければ瓶の水を買えと言い放ちます。フレッドは社長を車に繋いで引き回し、汚染の原因を再度聞きます。社長は半死半生の口で原因を告白します。夕食の席、フレッドが妻のパスタを絶賛していると電話が鳴ります。先日代理教師と親密な関係になったベルがその電話に飛び付きますが、電話はパーティーに来たご近所さんからの映画鑑賞会へのお誘いでした。作家として討論会に参加して欲しいというそれをフレッドは二つ返事で了承します。ですがその電話を盗聴していたスタンスフィールドは彼が不必要に目立つので反対します。しかし、フレッドはスタンスフィールドを言いくるめ、結局二人は出席する事になりました。アメリカでは、獄中から一家の暗殺指令が出されました。
マラヴィータの結末
ウォレスは職員会議に呼び出されていました。学校での悪行が全て露見し、退学の危機に陥ったのです。フレッドが汚染水を垂れ流すポンプに時限爆弾を仕掛けた頃、ベルは逃亡生活から救ってくれる事を期待した代理教師から別れを切り出され、マギーは教会で神父から悪魔呼ばわりされ罵られました。映画鑑賞会では予定が変わり、グッド・フェローズが上映される事になりました。フレッドの人生と被るような映画にスタンスフィールドは彼を連れ出そうとしますが、フレッドに居座られて結局観る羽目になりました。その頃家に帰ったウォレスは学校を退学になり、FBIに知られる前に偽造パスポートでパリに高飛びしようとしていました。ベルがそれを見付けますがその彼女の様子も少し変でした。ベルは母親のドレスを着飾って、どこか生気の無い目で愛する者の下へ行くと家を出ました。ウォレスが駅でパリに向かう列車を待っていると、到着した列車から殺し屋の一行が降りてきました。彼に気付かなかった殺し屋の一行は、用意されていた車で町に散っていきます。ウォレスは公衆電話で家に知らせようとしますが、誰も電話に出ないので諦めて殺し屋達を追います。また、アパートの屋上から飛び降りようとしたベルの眼下、目の前の警察署が殺し屋に襲撃されて彼女は我に帰ります。二手に分かれていた殺し屋は、ウォレスの目の前で消防署も襲っていました。どこか疲れたようにFBIの監視部屋にマギーが尋ねてきます。その時、町を揺るがすように爆発音が届きます。鑑賞後、映画の批評ではなくマフィアの裏話で会場を沸かせていたフレッド達の耳にもそれは届きます。スタンスフィールドは彼の関与を疑い、慌てて帰り始めます。彼の部下達も爆発音に緊張し、警察に問い合わせをしますが、連絡が取れない事を知ります。その時、外に出たマギーが一家を捜索している殺し屋を見ます。スタンスフィールドの部下にそれを報告しますが、その時、フレッドは帰宅してしまいました。スタンスフィールドはフレッドを送り届けると警察に向かい、そこで警察署が襲撃されたのを知ります。フレッドは蛇口を捻り水が綺麗なったのを喜びますが、犬は不穏な空気を察知して吠え始めます。そこを殺し屋のロケット弾が家ごと吹き飛ばしました。閑静な片田舎をけたたましい銃声が響き渡ります。殺し屋はFBIの監視部屋を見つけ、そこを襲いスタンスフィールドの部下達を殺し、マギーの命を奪おうとします。助けに駆けつけた姉弟は、殺し屋の車から銃を盗み出し、反撃します。何とかロケット弾から逃れたフレッドは監視部屋に駆け込み、マギーと協力して殺し屋を返り討ちにします。最後はスタンスフィールドが駆けつけ、ベルの命を狙っていた殺し屋を車で轢殺し、襲撃から逃れる事が出来ました。フレッドの賞金は倍になり、また南仏へ逃避行を繰り返す事になりました、ですが家族の絆は強くなり、水は綺麗になって鑑賞会で賞賛を受ける、彼には満足行く一日になりました。今回の引越しでまた名前も変わる事になります。それを唯一名前の変わらない犬のマラヴィータが慰めるように吠えました。
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