子供はわかってあげないの紹介:2020年日本映画。マンガ大賞2015など数々の漫画賞を受賞した田島列島の同名漫画を実写映画化。高校2年生の水泳部員の女子と書道部員の男子が織りなす、ひと夏の甘酸っぱい冒険を描いた青春映画です。
監督:沖田修一 出演者:上白石萌歌(朔田美波)、細田佳央太(門司昭平)、千葉雄大(門司明大)、古舘寛治(朔田清)、斉藤由貴(朔田由起)、豊川悦司(藁谷友充)、高橋源一郎(善さん)、湯川ひな(ミヤジ)、坂口辰平(水泳部顧問の先生)、中島琴音(じんこちゃん)、兵藤公美(じんこちゃんの母)、品川徹(門司くんの祖父)、きたろう(阿堀先生)ほか
映画「子供はわかってあげない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「子供はわかってあげない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
子供はわかってあげないの予告編 動画
映画「子供はわかってあげない」解説
この解説記事には映画「子供はわかってあげない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
子供はわかってあげないのネタバレあらすじ:起
朔田美波(上白石萌歌)は高校2年の女子高生です。水泳部に所属する朔田さんは大のアニメ好きで、特に『魔法左官少女バッファローKOTEKO』というアニメの大ファンでした。
朔田さんら水泳部は大会に向けて練習に励んでいました。大会に出場するのはほとんどが3年生であり、朔田さんは2年生で唯一出場が決まっていました。そんなある時、プールから出た朔田さんは、校舎の屋上で誰かが絵を描いていることに気付きました。
屋上で絵を描いていたのは書道部の門司昭平(細田佳央太)で、『KOTEKO』の絵を毛筆で描いていました。朔田さんと門司くんは同じアニメが好きだということで瞬く間に意気投合しました。
朔田さんは門司くんが録画していた『KOTEKO』を見せてもらおうと、彼の家に上がり込みました。門司くんの家は立派な屋敷であり、門司くんの家系は先祖代々から由緒ある書道家の家計でした。朔田さんは門司くんの家の中に、どこか見覚えのあるお札があることに気付きました。
この年の朔田さんの誕生日、彼女のもとにも同じようなお札が送られてきたのです。そしてこのお札を送ってきたのは朔田さんの実の父でした。
子供はわかってあげないのネタバレあらすじ:承
朔田さんの母・由起(斉藤由貴)は現在の父・清(古舘寛治)とは再婚であり、朔田さんは幼い頃に実の父と生き別れていました。このお札は新興宗教「光の匣」のものであり、門司くんの祖父(品川徹)と父が教祖の言葉を代筆しているとのことでした。
実の父についての記憶が全くない朔田さんは、門司くんの兄が探偵をしていることを知り、早速実父探しを依頼してみることにしました。門司くんの兄・明大(千葉雄大)は性転換して“女性”となっており、「張本古書店」の2階に居候しながら探偵業を営んでいました。
朔田さんは有り金全てをはたいて明大に実父探しを依頼し、いくつかの手がかりとして「光の匣」、実父が撮った治療院らしき場所の写真、実父の苗字「藁谷(わらがい)」という情報を提供しました。明大は依頼を引き受けることにしました。
やがて学校は夏休みに入りました。水泳の大会に出場した朔田さんを応援するために門司くんと明大も駆け付けました。朔田さんの部は結局予選落ちしてしまい、これが最後の夏だった3年生部員たちは落胆しましたが、朔田さんだけはひとり笑いをこらえるのに必死になっていました。朔田さんは真剣な場面に出くわした時や緊張する時などにどうしても笑いがこみ上げてしまう癖がありました。
朔田さんの実父はあっさりと見つかりました。実父は名を藁谷友充(豊川悦司)といい、何と「光の匣」の教祖でしたが、だいぶ前から教団から姿を消していました。大会を終えた朔田さんは門司くんと会っているところを水泳部仲間のミヤジ(湯川ひな)に見られ、仕方なく藁谷のことを話しました。
ミヤジは藁谷が新興宗教教祖だと知って恐れをなし、朔田さんが泥沼の継承権争いに巻き込まれるのではないかと心配しました。
子供はわかってあげないのネタバレあらすじ:転
朔田さんは夏休み期間の水泳部の合宿時に藁谷に会いに行くことにし、家族には合宿に参加すると嘘をついて明大に藁谷の住む小さな海沿いの町に連れて行ってもらいました。藁谷は指圧師の阿堀先生(きたろう)から指圧を学び、写真に写っていた阿堀指圧治療院で指圧師として働いていました。
朔田さんは幼い頃以来に藁谷と再会を果たしました。なぜ教祖になったのかという朔田さんの問いに対し、藁谷は自分には他人の心を読み取る能力があると答えました。朔田さんは内心藁谷を疑いながらも、しばらくの間この町に留まることにしました。
明大は一足先に帰り、朔田さんは藁谷と一緒に海に行くことにしました。朔田さんは現在の家庭環境のこと、現在の継父である清とは同じアニメ好きで意気投合していることなどを語りました。
藁谷は朔田さんにお札を送った理由については、自分で生い立ちを判断できる年齢になったらヒントを送ろうと思っていたと説明しました。藁谷は自分に懐いてくれる阿堀先生の孫娘・じんこちゃん(中島琴音)にも水泳を教えてやってほしいと頼みました。
朔田さんは藁谷に、自分の心を読み取ってくれるよう頼んでみました。すると、藁谷はハンバーグを作り出したので朔田さんは驚きました。朔田さんは合宿先のミヤジと電話をした際、合宿先の夕食がハンバーグであることを知っていたのです。朔田さんは藁谷に自分にも他人の心を読み取る方法を教えてもらうことを条件に、じんこちゃんに泳ぎ方を教えることにしました。
最初はぎこちなかった朔田さんと藁谷の間柄でしたが、藁谷は朔田さんが来てくれたことを喜んでおり、二人は次第に距離を縮めて親しくなっていきました。朔田さんはじんこちゃんと藁谷に初歩的な泳ぎ方を教えました。
子供はわかってあげないの結末
合宿の最終日、朔田さんは海辺で藁谷とのツーショット写真を撮りましたが、その際にスマホを水没させて壊してしまいました。朔田さんと連絡がつかなくなったミヤジは門司くんに連絡し、門司くんは明大に連絡を取ろうとしましたが、間が悪いことに明大は友人と出かけていた後でした。
門司くんは明大が居候している古書店の店主・善さん(高橋源一郎)から朔田さんの居場所を教えてもらい、現地へと向かいました。門司くんの存在に気付いた藁谷は大人気なく嫉妬し、「君は私から娘をさらっていく」と言いながら門司くんに酒を飲ませました。門司くんは朔田さんと藁谷が似ていることを指摘すると、藁谷はたいそう喜んでいました。
翌日、朔田さんはじんこちゃんから絵をプレゼントしてもらい、門司くんに藁谷との写真を撮ってもらいました。帰宅した朔田さんは由起にどこへ行っていたのかと問われ、正直に藁谷に会いに行っていたことを認めました。由起は謝ることはないと朔田さんを抱きしめ、これからは嘘をつくことなく自由に藁谷のところに行ってもいいと言ってくれました。
夏休みも終わり、二学期が始まりました。朔田さんは合宿をサボった罰としてプール掃除をさせられていました。門司くんのことが気になって仕方がない朔田さんはプールサイドに「もじくん」と書いてみました。その時、門司くんが校舎の屋上に姿を見せ、朔田さんはすぐに駆け付けました。門司くんは明大からの請求書を手にしており、そこには依頼料は0円と書かれていました。
緊張の止まらない朔田さんはどうしても笑いを抑えきれませんでした。門司くんはそんな朔田さんを落ち着かせ、朔田さんは門司くんに告白しました。門司くんも朔田さんに告白し、二人は両想いになることができました。
その頃、海では朔田さんに泳ぎ方を教えてもらった藁谷がじんこちゃんと一緒に泳いでいました。
以上、映画「子供はわかってあげない」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する