愛がなんだの紹介:2018年日本映画。直木賞作家角田光代の恋愛小説を映画化したのが本作です。一人の男を一途に思い続ける主人公テルコ。そんな一途な思いも相手には届かずテルコは都合の良い女として扱われてしまいます。それでも負けじと頑張り続けるテルコの恋愛模様を描いています。
監督:今泉力哉 出演:岸井ゆきの(テルコ)、成田凌(マモル)、深川麻衣(葉子)、若葉竜也(ナカハラ)、江口のりこ(すみれ)、ほか
映画「愛がなんだ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛がなんだ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
愛がなんだの予告編 動画
映画「愛がなんだ」解説
この解説記事には映画「愛がなんだ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛がなんだのネタバレあらすじ:起
テルコ(岸井ゆき)の携帯電話にマモル(成田凌)から電話が掛かってきます。マモルは体調が悪いらしく、買い物にも行けないようです。食事を届けるため急いで家を出たテルコは、マモルの部屋に着くと手際よく味噌見込みうどんを作りました。
甲斐甲斐しくマモルの世話をするテルコですが、どうやらマモルは迷惑なようです。テルコが風呂の掃除をしていると、マモルが帰るよう促してきます。マモルのそばに居たいテルコは帰ろうとしません。するとマモルから追い出されてしまいました。
好きになったら一直線のテルコ。しかしよくよく考えると、マモルはいつの頃からかテルコのことを名字で呼んでいます。以前はテルちゃんと呼んでいたのに…。
タクシー代のないテルコは、友人の坂本葉子(深川麻衣)に電話をかけ助けを求めます。葉子は「タクシー代は私が出すから、今すぐタクシーに乗って」と、家に来るよう言ってくれました。葉子はマモルの言いなりになっているテルコのことが心配です。マモルのような男はやめておけと葉子は言いますが、テルコはまったく気にしていません。
マモルとテルコは友人の結婚式で出会いました。パーティーに馴染めず一人ぼっちだったテルコにマモルが声を掛け、二人は仲良くなりました。
愛がなんだのネタバレあらすじ:承
金曜日になりました。テルコはずっとそわそわしています。マモルからの連絡を待っているのです。仕事に身が入らず、上司に仕事のミスが目立つと叱られてしまいます。マモルからの連絡を待っていたテルコですが、結局この日は夕方になっても連絡がありませんでした。
マモルからの連絡を諦めたテルコが家に帰りカップ麺を食べます。その後テルコが風呂に入っていると、マモルから電話が掛かってきました。テルコは急いでマモルとの待ち合わせ場所である居酒屋へ向かいます。朝まで飲んだテルコは、その日マモルの部屋へ行きました。そしてテルコはマモルと結ばれます。
この日からほぼ毎日、マモルから連絡が来るようになりました。これまで以上にマモルの世話を焼くテルコ。ある日マモルの部屋に泊まったテルコは、仕事を休んでマモルと動物園へ行きました。ゾウを見ながら「俺33歳になったらゾウの飼育員になる」とマモルが真剣な表情で語ります。
その後会社をクビになったテルコ。マモルとの時間を優先させるため、次の仕事を探しません。職を失ったテルコは、今まで以上にマモルの身の回りのことをしました。しかし尽くせば尽くすほど、マモルの心は離れていくようです。ある日とうとうマモルから連絡が来なくなりました。
愛がなんだのネタバレあらすじ:転
マモルから連絡が来ないまま春になりました。葉子に慰められようやく目が覚めたテルコが仕事の面接を受けます。その最中、マモルから連絡がありました。面接を抜け出し、急いでマモルの元へ向かうテルコ。そこにはマモルよりも年上の女性・すみれ(江口のりこ)がいました。すみれはヘビースモーカーで、テルコとはまるで正反対の大雑把な性格です。そんなすみれにマモルは想いを寄せている様子です。
マモルと二人きりになったテルコは、「好きな人ができたらから、もう連絡してくるなってこと?」と尋ねます。すると「山田さんのそういうところが嫌い」とマモル。いつも気を使ってばかりのテルコと居るよりも、すみれのようにがさつな女性のほうが楽なのだとマモルは言います。マモルはタクシーに乗りさっさと帰ってしまいました。久しぶりにマモルに会えたにもかかわらず、テルコは深く傷ついているのでした。
翌日、テルコの部屋に葉子がやってきます。マモルのことを話すと、葉子が「父親のことを思い出す」と言いました。葉子の父には正妻がいました。つまり葉子の母は、昔でいうところのおめかけさんです。葉子は父親のことを軽蔑しています。葉子はしっかり食べて仕事をして、まっとうに生きるようテルコを諭しました。
それでも今のテルコの頭の中は、マモルと一緒にいたいということしかありません。銭湯で働き始めたテルコが職場を出ると、すみれから電話が掛かってきます。どうやらすみれは、テルコのことを気に入ったようです。
すみれに呼びだされたクラブへ行くテルコ。マモルがその場にいると思っていたのですが、すみれはマモルを誘っていないようです。テルコはマモルに電話をかけ、すみれと一緒にいることを伝えました。その後マモルはすぐにやって来ます。すみれの横に座るマモル。テルコは離れた場所からマモルを見ています。
仲間と盛り上がるすみれについていけず、マモルは帰ってしまいます。マモルと一緒に店を出るテルコ。マモルがテルコの部屋へついてきました。そして抱き合う二人。マモルは、すみれが自分に興味がないことに気付いています。
自分はずば抜けてかっこいいわけではなく、そういう男にどうしてテルコが惹かれるのか、マモルは不思議でたまりません。「好きだから」とテルコ。「すみれさんのことは諦めて、私にすればいいのに」とテルコが言うと、マモルは黙ってしまいます。
愛がなんだの結末
マモルの友人の親が所有する別荘にやってきたテルコ。すみれと仲原青(若林竜也)も一緒です。本当はすみれの友人も来るはずでした。しかし当日になりドタキャンされたすみれは怒っています。
カメラマンのアシスタントをしている仲原。葉子のことが好きな仲原は、葉子の指示には絶対に逆らいません。この日も葉子からテルコを見守るよう指示され、嫌々やって来たのでした。
仲原と葉子は恋人同士ではありません。しかし肉体関係があります。葉子に呼ばれればすぐに駆けつけるなど、葉子に従順な仲原。すみれはそんな関係はおかしいと言います。葉子の悪口を言われ、怒ってしまう仲原。その場の雰囲気が悪くなったのを察したマモルが「お互いがそれでいいのであれば、今の関係でもいいんじゃないかな」と言います。
旅行から戻ってからもすみれからテルコの携帯に連絡があり、そのたびにマモルを誘って三人で会いました。マモルからもテルコに連絡が来るようになりましたが、呼ばれた先には必ずすみれがいました。がさつなすみれですが、なぜか彼女のことが嫌いになれないテルコ。
そんなある日、仲原からテルコは呼びだされます。仲原は、葉子のことを好きでいることをやめると言い出します。今後葉子に会うことがなくなれば、テルコに会うこともなくなります。そのため、最後にテルコに会っておこうと思った仲原。これまで葉子のことを思ってすべてを受けいれてきた仲原ですが、その行為が葉子をダメにしているのではないかと考えます。
テルコは、「仲原はさ、葉子を諦めただけじゃん」と言います。心の底から葉子のことを愛している仲原。しかし葉子との今の関係に限界を感じ、諦める以外ないと考えています。「幸せになりたいっすね」と仲原は言い、去って行きました。
後日、テルコは葉子の家を訪ねます。そして仲原と連絡が取れなくても大丈夫なのか尋ねるテルコ。「葉子が仲原にしてきたことは、葉子が嫌う父親と全く同じだよ」とテルコは言います。それを聞いた葉子が、マモルとうまくいっていないからと自分に八つ当たりするのはやめるよう、テルコに強い口調で言いました。
テルコがベッドで横になっているとマモルから電話がありました。体調の悪いテルコのために、マモルが部屋へ来て食事を作ってくれます。マモルの作ったうどんをうれしそうに食べるテルコ。マモルから「会うのをやめよ」と言われ、テルコが固まります。
マモルは、今の自分たちの関係は変だと言います。そして自分はすみれに本気なのだと話すマモル。少し前に葉子から電話があったのだとマモルが言います。すみれに会うために、テルコを呼び出すのはやめるよう注意されました。テルコのような人がそばにいると甘えてしまうので、お互いに離れたほうがいいとマモル。
再びマモルと会えなくなることを恐れたテルコは、「いつまでも好きなわけないじゃん。うぬぼれないでほしい」と強がります。「恋人同士じゃないのにもう会わないなんて、変なこと言わないでよ」とテルコ。それを聞いたマモルはホッとした表情を見せます。
葉子の前から姿を消した仲原は、写真展を開いていました。そこへ葉子がやってきます。驚く仲原。葉子は仲原の名前を検索して、写真展の存在を知ったのだと言います。写真を一枚一枚見て回る葉子。そんな葉子を仲原がじっと見つめます。
マモルとつながっているために、テルコは男の子を紹介してほしいと言います。テルコがマモルとすみれとレストランにいると、マモルの友人・カンバヤシがやって来ました。レストランを出たテルコは、カンバヤシに二人で飲み行こうと誘います。
それはテルコがカンバヤシを気に入ったからではなく、マモルのためでした。マモルとすみれを二人きりにするためです。そこまでしてマモルに執着しているテルコ。なぜだか自分でもよくわかりません。
その後、動物園のゾウの飼育員として働くテルコの姿があるのでした。
以上、映画「愛がなんだ」のあらすじと結末でした。
私はテルコに似てると思いました。あそこまで一途ではありませんが・・
だから、見ていて辛かったです。辛すぎて途中で見るのを止めました。
あらすじを読んでみて、自分がテルコに似てると思った方は、見ない方が良いかも知れません。客観的に見れる方にオススメです。