コンテイジョンの紹介:2011年アメリカ映画。巨匠スティーヴン・ソダーバーグ監督が世界中に蔓延していく致死率の高い謎のウイルス感染症の恐怖とパニックに陥る人々を描いたサスペンス・スリラー群像劇です。アメリカ疾病予防管理センター (CDC)や他の感染症の専門家などの全面協力を得て製作され、リアリティあふれる描写は観客や批評家から高い評価を得ました。
監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演者:マリオン・コティヤール(レオノーラ・オランテス)、マット・デイモン(ミッチ・エムホフ)、ローレンス・フィッシュバーン(エリス・チーヴァー)、ジュード・ロウ(アラン・クラムウィディ)、グウィネス・パルトロー(ベス・エムホフ)、ケイト・ウィンスレット(エリン・ミアーズ)、ブライアン・クランストン(ライル・ハガティ)、ジェニファー・イーリー(アリー・ヘクストール)、サナ・レイサン(オーブリー・チーヴァー)、エリオット・グールド(イアン・サスマン)ほか
映画「コンテイジョン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コンテイジョン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
コンテイジョンの予告編 動画
映画「コンテイジョン」解説
この解説記事には映画「コンテイジョン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コンテイジョンのネタバレあらすじ:起
大企業「アンダーソン社」に勤める女性重役のベス・エムホフ(グウィネス・パルトロー)は、香港への出張からアメリカに帰国しましたが、夫ミッチ(マット・デイモン)と幼い息子の待つミネソタ州ミネアポリスには戻らず、元恋人の待つシカゴに立ち寄ることにしました。
ベスは帰りの空港で元恋人と電話をした際に咳き込みますが、その時ベスは軽い症状だと思い込んでそのまま帰国。元恋人と逢瀬を重ねた後にミネアポリスの自宅に戻りました。ミッチらに出迎えられたベスでしたが、その直後に風邪のような症状を発症し、咳も悪化していきました。
その頃、香港・九龍では体調不良の青年がそのまま街に出てトラックに轢かれ、香港でベスと一緒だった日本人サラリーマンが日本・東京に戻るなり体調不良を訴えてバスの中で倒れてしまいました。また、イギリス・ロンドンのホテルの一室ではとある女性が昏睡状態に陥り死亡していました。
翌日。ジョージア州アトランタの疾病予防管理センター(CDC)では、調査責任者のエリス・チーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)が職員のロジャー(ジョン・ホークス)から子供の病気について相談を受けていました。
その頃、サンフランシスコでは相次ぐ不審な死を野次馬が撮影してYouTubeにアップしていました。その動画に注目したフリージャーナリストのアラン・クラムウィード(ジュード・ロウ)は、一連の不審死を感染症と判断し、雑誌「クロニクル」の記者ロレイン・ヴァスケス(モニーク・ガブリエラ・カーネン)に見せましたが、ロイレンはまともに取り合ってくれませんでした。
コンテイジョンのネタバレあらすじ:承
ミッチは学校に通っていた息子が発熱したとの連絡を受け、彼を迎えに行きましたが、ベスの容態は悪化の一途を辿り、翌日にミッチが病院に連れて行くもベスは昏睡状態に陥り命を落としてしまいます。
ミッチは医師からベスの死因は不明であることを告げられました。その後、ベビーシッターから連絡を受けたミッチは急いで自宅に戻りますが、息子は既に死亡していました。
その翌日、スイス・ジュネーブのWHO(世界保健機関)では、レオノーラ・オランテス博士(マリオン・コティヤール)が世界各地で多発している不審死の調査に乗り出していました。香港で死亡した青年の遺骨を持って故郷の広東省に向かっていた青年の妹がバスの中で発症して死亡、香港は全ての住民の検査を開始するなど対応に追われました。
その頃、シカゴではベスの元恋人が発症して病院に搬送されました。その一方でベスの解剖が始まり、その結果ベスの脳は壊滅状態に陥っていたことが判明しました。CDCのアリー・ヘクストール博士(ジェニファー・イーリー)とデヴィッド・アイゼンバーグ博士(ディミトリ・マーティン)はベスの血液などを調べた結果をサンフランシスコのイアン・サスマン博士(エリオット・グールド)に報告しました。
病院の隔離病棟に入れられたミッチは、面会に来た娘のジョリー(アナ・ジャコービー=ヘロン)に、自分は感染していないことを伝えました。
チーヴァー博士は部下で感染症調査官のエリン・ミアーズ博士(ケイト・ウィンスレット)をミネソタ州に派遣して調査にあたらせました。一方、CDCなどの一連の行動に注目していたアランは国家がこの事態を隠蔽していると考え、記事を書くために独自の調査を開始しました。
コンテイジョンのネタバレあらすじ:転
ベスの勤めていたアルダーソン社に出向いたミアーズ博士は、彼女と接触して発症した社員がいることを知り、調査を開始しました。
一方、ミッチはベスがシカゴに行っていたことを知り、元恋人にも伝染したのではないかと考えました。その後もミアーズ博士は懸命の情報収集を行いましたが、程なくして自身も感染して命を落としてしまいました。
やがてヘクストール博士は、一連の感染症の元が、豚のウイルスとコウモリのウイルスが融合して変異した新型ウイルスの可能性があることを突き止めました。サスマン博士やヘクストール博士らは危険を賭してウイルスの培養に成功、ワクチン開発の道筋をつけました。
その頃、オランテス博士は感染源を探るため香港に飛び、現地の局員スン・フェン(チン・ハン)と共にベスの足取りを追っていましたが、スンはオランテス博士を拉致して故郷の村に連れ去り、村人のために治療薬を提供するよう脅しました。
この状況を利用して一儲けしようと企んだアランは、レンギョウを摂取すればウイルスを予防できるとインターネット上にアップし、人々はレンギョウを求めて大騒動となり、しまいには軍も出動する程の暴動にまで発展しました。もちろんレンギョウがウイルスに効くなど真っ赤な嘘であり、そもそも感染すらしていないアランは投資家たちとつるんで嘘の情報を拡散したのです。
全世界にパンデミックの危機が広がり、治安は急速に悪化し、各地で封鎖が敷かれました。社会の危機的状況に研究者たちは懸命に調査を続け、感染源は香港にいたベスであること、そしてウイルスは飛沫感染及び接触感染をすることを突き止めました。
そして遂にワクチンの開発に成功したヘクストール博士は、認証を受ける時間の猶予はないと考え、自らの体にワクチンを打ち込んで、自らその効果を実証してみせました。
コンテイジョンの結末
感染が確認されてから135日後、ヘクストール博士らが命を賭けて開発したワクチンは直ちに量産されることになりました。アランはワクチンの効能を疑い、接種を止めさせる行動に出ようとしますが、国土安全保障省に詐欺罪で逮捕されました。しかし、アランは熱心な支援者の協力により釈放され、巨万の富を得ました。
ワクチンは量産までには時間がかかることから、CDCはワクチン接種の順番を誕生日による抽選とすることにしました。全ての感染者にワクチンが行き届くまで全米で250万人、全世界で約2600万人もの死者が出ましたが、このワクチンのおかげでパンデミックは少しずつ収束していきました。
チーヴァー博士は恋人のオーブリー(サナ・レイサン)を密かに他の土地に逃がそうとしたことをアランに暴露されてからは、今回の一連の対応の責任を一手に背負わされてしまった格好となりましたが、それでもチーヴァーは自らに割り当てられたワクチンをオーブリーやロジャーの息子など知り合いに譲るなど、自分よりも人のために行動し続けました。
一方、オランテス博士はWHOがワクチンを用意したために解放されましたが、このワクチンが偽薬と知ると村人たちに警告しに走りました。
ジュリーと共に生き残ったミッチは、ベスが生前遺したデジタルカメラの映像を確認し、思わず感極まってしまいました。映像には、ベスが香港で料理人と握手する様子が映し出されていました…。
…映画は最後に、ベスが感染に至る以前にまで遡ります。ベスの勤務していたアルダーソン社の工場建設用地で、木がブルドーザーでなぎ倒された際、会社が栽培していたバナナを栽培していた。そのバナナをコウモリが食べ、そのまま豚舎に入り込みました。コウモリが落としたバナナの欠片を食べた豚が食肉として香港へと運ばれ、その肉を調理した料理人が手を洗わずにベスと握手をし、その際にベスにウイルスが感染したのでした。
以上、映画「コンテイジョン」のあらすじと結末でした。
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