ドラえもん のび太のドラビアンナイトの紹介:1991年日本映画。2020年に連載開始50周年・映画化40周年を迎える『ドラえもん』映画シリーズの第12作です。本作は『アラビアンナイト』をモチーフに、絵本の世界に閉じ込められてしまったしずかを助けるべく、『アラビアンナイト』の時代のバグダッドに乗り込んだドラえもんたちが冒険と戦いを繰り広げます。
監督:芝山努 声の出演:大山のぶ代(ドラえもん)、小原乃梨子(のび太)、野村道子(しずか)、たてかべ和也(ジャイアン)、肝付兼太(スネ夫)、千々松幸子(のび太の母)、松原雅子(しずかの母)、横尾まり(スネ夫の母)、阪脩(シンドバッド)、松島みのり(ミクジン)、郷里大輔(魔人)、一龍斎貞友(ランプの精)、加藤精三(アブジル)、加藤治(カシム)、筈見純(ハールーン・アル・ラシード王)ほか
映画「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドラえもん のび太のドラビアンナイトの予告編 動画
映画「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」解説
この解説記事には映画「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドラえもん のび太のドラビアンナイトのネタバレあらすじ:起
夏休み。ドラえもん(大山のぶ代)とのび太(小原乃梨子)はひみつ道具“絵本入りこみぐつ”で絵本「船乗りシンドバッド」の世界を楽しんでいました。ドラえもんが出かけた後、のび太はしずか(野村道子)も絵本の世界に誘おうとしましたが、しずかはこれからピアノ教室の仲間と共にキャンプにでかけるところでした。その話を聞いたジャイアン(たてかべ和也)とスネ夫(肝付兼太)はのび太の家に上がり込み、「ジャックと豆の木」に世界へ入り込んでいきました。
そこにキャンプは実は翌日であることを知ったしずかものび太の家を訪れ、のび太は絵本入りこみぐつの数が足りなかったことから“スペアポケット”でもう1足取り出して二人で「ピノキオ」の世界へと入っていきました。ところが、その間に一時的に現実世界に戻っていたジャイアンとスネ夫は勝手に様々な絵本の世界をごちゃまぜにしてしまい、「ピノキオ」に本来登場することのないキャラクターたちが続々登場して物語は滅茶苦茶にされてしまいます。
怒ったしずかは帰ろうとしますが、誤って「アラビアンナイト」の世界に迷い混んでしまいます。やがて絵本の世界に飽きたジャイアンとスネ夫も帰っていきましたが、ドラえもんは絵本入りこみぐつが1足分足りないことに気が付きました。
ドラえもんが絵本を確認している間、のび太はジャイアンとスネ夫が一緒に遊んでいることを確認、しずかも彼女の母(松原雅子)から出かけていると聞いて一安心しました。ところが、ドラえもんは「アラビアンナイト」の中に絵本入りこみぐつが片方だけあることを確認、再度しずかの行方を探したところ、しずかはキャンプには参加しておらず、しずかの両親もキャンプの日程を勘違いしたまま彼女がキャンプに行ったものと思い込んでいたことが明らかになりました。
ドラえもんとのび太はしずかを助けようと家に戻りましたが、肝心な絵本は散らかしっぱなしにされていたことに腹を立てたのび太の母(千々松幸子)によって燃やされてしまっていました。
ドラえもん のび太のドラビアンナイトのネタバレあらすじ:承
のび太はしずかの両親に打ち明けることもできず困り果ててしまいましたが、ドラえもんは“宇宙完全大百科”で「アラビアンナイト」の登場人物であるハール・アル・ラシード王が実在の人物であることを知り、もしかしたら絵本の世界は現実世界と繋がっているのではと僅かな望みを抱きました。
ドラえもん・のび太・ジャイアン・スネ夫は22世紀の時間旅行ガイドロボットのミクジン(松島みのり)と共にタイムマシンで「アラビアンナイト」の舞台である794年のバグダッドへ向かいました。しかし、ドラえもん一行はミクジンのガイドぶりに腹を立て、ミクジンはケンカ別れして未来へ帰っていってしまいました。
それから間もなくして、ドラえもん一行はカシム(加藤治)率いる盗賊団「サソリ団」に襲われますが、通りがかったラシード王(筈見純)率いる遊撃隊が現れてドラえもんたちを助け、サソリ団の者たちを捕らえますがカシムに逃げられてしまいます。ドラえもんたちから事情を聞いたラシード王は、何か手助けになればと交通手形を渡し、港町バスラへ行くよう勧めました。
バスラに着いたドラえもんたちはしずかについて聞き込みを始め、謎の蛇使いからしずからしき少女は数日前にこの港から出航した奴隷船の中にいたことを聞きつけました。ドラえもんたちは蛇使いの手配した船に乗って出航しますが、実は蛇使いの正体はカシムであり、乗組員も全員カシムの手下でした。国外逃亡のために交通手形を持つドラえもんたちを利用したカシムは、ドラえもんから“四次元ポケット”を奪うと海に放り投げてしまいました。
ドラえもん のび太のドラビアンナイトのネタバレあらすじ:転
ドラえもんたちは海岸に流れ着いていました。スネ夫曰く謎の火の玉に助けられたということです。ポケットがないことに気付いたドラえもん一行は仕方なく砂漠を移動しました。しかし水も食料もないドラえもんたちは過酷な環境で疲れ果ててしまい、偶然見かけたオアシスも蜃気楼だと思い込んで通り過ぎてしまいました。
実はオアシスは本物であり、奴隷商人アブジル(加藤精三)の一団の中にしずかの姿もありました。しずかは隙をみて逃げ出し、アブジルは激怒してその後を追いました。
その頃、嵐で遭難していたカシムは生き残った手下2名を引き連れて砂漠を移動していました。カシムの真の狙いは砂漠のどこかにあるといわれる伝説の黄金の宮殿でしたが、カシムはドラえもんから奪ったポケットやひみつ道具の使い方がわからず、ポケットを砂漠に投げ捨ててしまいました。
その頃、スネ夫は空飛ぶ木馬らしきものを見つけ、ドラえもんたちに知らせようとしましたが、これも蜃気楼だと思い込んで結局話すことはしませんでした。そのうちのび太は熱中症を起こしてしまい、ドラえもんたちの体力・気力も限界と思われたその時、空から大きな魔人(郷里大輔)が現れ、ドラえもんたちを黄金宮に連れて行きました。
宮殿の豊かに湧き出る水によって気力も体力も回復したドラえもんたちの前に、宮の主である老人が現れました。この老人こそがかつて7つの海を股にかけて冒険してきた伝説の船乗りシンドバッド(阪脩)であり、“空飛ぶじゅうたん”や“兵士の種”など数多くの魔法のアイテムを所持していました。そのうちのひとつであるランプの“精”(一龍斎貞友)の情報で、しずからしき少女が砂漠で男に追われていることを知ったドラえもんたちはシンドバッドと共に空飛ぶじゅうたんで現地に飛び、アブジルに追われていたしずかを無事救出しました。
ドラえもんたちはしずかとの再会を喜んで宮殿に戻りましたが、シンドバッドの黄金宮をかねてから狙っていたアブジルはカシムと手を組み、岩場にある秘密の入り口を見つけると黄金宮へ潜り込み、瓶の魔人を奪って黄金宮を乗っ取ってしまいました。ドラえもんたちとシンドバッドは捕らえられて地下牢へ入れられ、牢の中でシンドバッドは魔法アイテムを手に入れた経緯について語り始めました。
シンドバッドはかつて航海していた時に人を助けたことがあり、その助けた人が実は未来からやってきたタイムトラベラーであったことからお礼にと魔法アイテムや黄金宮をもらったのです。その直後、ドラえもんたちは謎の火の玉に助けられて脱獄しました。火の玉の正体は何と未来に帰ったはずのミクジンだったのです。
ドラえもん のび太のドラビアンナイトの結末
全てを奪われたシンドバッドは絶望のあまり無気力になってしまいましたが、のび太はそんなシンドバッドの情けない姿に失望すると、自分たち未来の人々が憧れていたシンドバッドはそんな情けない男ではなく勇敢でどんな困難も逞しく乗り越えていく男だったと語りました。
のび太の言葉に奮起したシンドバッドは黄金宮を取り戻す戻る決意を固め、ドラえもんたちはミクジンが取り戻してくれた四次元ポケットとひみつ道具を手に黄金宮へと乗り込みました。ドラえもんは“変身ドリンク”を飲んでアブジルに変身、ランプの精と兵士の種を取り戻して反撃を開始しました。アブジルは続いて瓶の魔人を召喚してシンドバッドたちを殺そうとしますが、ドラえもんは“スモールライト”で魔人を縮小して封じ込めました。
追い詰められたアブジルは黄金宮の真の姿である“空飛ぶ宮殿”を起動させて逃げようとし、“タケコプター”で追ってきたドラえもんたちや“空飛ぶ木馬”で追ってきたシンドバッドと激闘を繰り広げました。シンドバッドは空飛ぶ木馬を壊されながらも剣を手にしてアブジルと渡り合い、卑怯な手に追い詰められながらも勝利しました。ドラえもんたちはしずかをカシムに人質に取られますが、しずかが隙を突いて逃げ出した瞬間にカシムを成敗しました。
シンドバッドは黄金宮を取り戻すことに成功、ドラえもんたちは元の時代へ戻ることにしました。昇太は別れ際に今度はシンドバッドの絵本を持ってくると再会を誓い合い、ドラえもんたちはタイムマシンで元の時代へと帰っていきました。
以上、映画「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」のあらすじと結末でした。
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