縁~The Bride of Izumo~の紹介:2015年日本映画。結婚を目前にした真紀が祖母の遺品整理の際に婚姻届を見つけたことから、そこにあった夫の名前の人物に祖母の死を知らせる為、実家のある出雲を訪れ、その秋国という人を探す旅に出ます。作品の中で出雲大社が何度か出てきて出雲の風習もわかり心穏かになる作品です。
監督:堀内博志 出演:佐々木希(飯塚真紀)、井坂俊哉(大森充)、平岡祐太(中村和典)、りりィ(澄子)、藤本敏史(堀内寛之)、根岸季衣(三代曜子)、いしだ壱成(角雄太)、佐野史郎(曽田康生)、国広富之(秋国宗一)、ほか
映画「縁~The Bride of Izumo~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「縁~The Bride of Izumo~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
縁~The Bride of Izumo~の予告編 動画
映画「縁~The Bride of Izumo~」解説
この解説記事には映画「縁~The Bride of Izumo~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
縁~The Bride of Izumo~のネタバレあらすじ:起
神々の国、島根県出雲市にある出雲大社。そこにはありとあらゆる人間の縁、この世のいっさいの縁を統率される神、大黒主大神が鎮座されている。私達をつなぐ縁(えにし)とは…。
喪服姿の飯塚真紀(佐々木希)は、あの世に旅立つ祖母を見送ります。その後、育ての親でもあった祖母の遺品整理をしていると、夫の欄に“秋国宗一”と書かれた何枚もの婚姻届が白無垢の上に置いてあるのを見つけました。
故郷の島根県出雲市で祖母の納骨と母親の墓参りをすませた真紀は、「おばあちゃんに誰か好きだった人がいたりとかした?」と叔母に尋ねます。すると「私が知っているのは、シジミ漁師だったおじいちゃんの話くらいかね…」と首を傾げる伯母。
翌日、出雲大社に立ち寄った真紀は、博物館長の曽田(佐野史郎)にこいず町への道を尋ねました。バスで向かうつもりだった真紀ですが、車を借りて行ったほうがいいとすすめられます。しかし免許を持っていない真紀。困っていると曽田が、知り合いのシジミ漁師・大森充(井坂俊哉)を紹介してくれました。
大森の車で送ってもらった真紀がこいず町に住む秋国を訪ねたのですが、彼は一年前に引っ越しており、会うことは出来ませんでした。しかし秋国が住んでいた建物の壁に、修復のデザイン画として紫陽花が浮き彫りにされているのを見つけた真紀は、東京へ戻るとすぐに紫陽花について調べます。紫陽花の花言葉には『家族のつながり、真の藍が集まる場所』とありました。
縁~The Bride of Izumo~のネタバレあらすじ:承
その後、婚姻届にはいくつもの住所が書かれていた事を知った真紀は、再び出雲に戻ることを決めます。その夜、婚約者の中村和典(平岡祐太)に会った真紀は、出雲に行くことを伝えました。和典はすぐに快諾してくれましたが、どこか不安げな表情を浮かべます。
出雲に戻った真紀は、秋国が大森の知り合いのところで働いていたことを知ります。翌日から秋国を訪ねまわる真紀ですが、なかなか会うことは叶いませんでした。すると「なかなか会えないもんだね…」と弱音を吐く真紀。大森が「お前どこの町に来てそんなこと言っているんだよ!」と励まします。
その後、出雲大社にお参りした真紀は神楽を見ました。昔、大森も神楽を舞っていた時期がありました。神楽は神聖なもので、それを粗末にしてはいけないと子どもの頃に教わった大森。しかし時代が進むにつれて、神楽はだんだんと重要視されなくなります。若者にも受け入れられるような形で神楽の存続を望む仲間たちと喧嘩した大森は、神楽をやめてしまい、そのことをずっと引きずっていました。
秋国を探しながら、真紀は和典との結婚について考えていました。和典はやさしく、今まで一度も喧嘩をしたことはありません。これまで祖母と二人で暮らしてきた真紀は、夫婦の姿をあまり知らずに育ちました。このことで結婚に不安を抱いている真紀が、大森に不安を打ち明けます。すると大森から面倒なやつだと言われ、二人は喧嘩をしてしまいました。
縁~The Bride of Izumo~のネタバレあらすじ:転
翌日、真紀は一人で電車に乗り秋国を探します。訪れた最後の場所で秋国の写真を見た真紀は、あることを思い出しました。秋国は別れた父親だったのです。真紀の幼い頃の記憶がよみ返ります。紫陽花の絵を破ろうとしていた父親を必死に止める母親。その姿を思い出した真紀は涙が止まりません。
大森は喧嘩別れをした真紀のことが気になっていました。船で真紀のことを探しに来た大森に、「ずっと祖母に婚姻届けを送っていたのは、父親だった…」と伝える真紀。祖母からは、父親は亡くなったと聞かされていました。これまで父親について詳しく祖母に尋ねたことがなかった真紀は、父親に会うかどうか迷います。
すると大森が、自分の父親の話をします。大森の父親はガンで、一緒に船で漁をしたのはたった3日でした。「あんなにたくさん話をしたのは初めてだった…。お前が手繰り寄せた縁だろ、ちゃんと繋いでみんと。」と彼の言葉に背中を押された真紀は、叔母に父親の詳細を聞きに行くことにしました。
真紀の父親は売れない画家でした。借金を抱えた真紀の父親から、娘と孫娘の真紀を引き離す為、祖母は東京に引越しを決めます。それでも母親は、その後も秋国からの連絡を待ち続けました。それでも父からの連絡は来ず、母親はこの世を去ってしまいます。「それからというもの、墓前に婚姻届が供えられるようになったの。」と話す叔母。「後悔したんやろうね、一生会えんくなったって…」と言う伯母に、真紀は祖母はどう思っていたのかを尋ねます。「供えられた婚姻届けを残しておいたんやね。縁を切ってしまったことを後悔してたのかもね…」と、叔母は告げました。
縁~The Bride of Izumo~の結末
叔母の家を後にした真紀は、祖母のキルト仲間を尋ねます。そこで祖母が作った紫陽花柄のキルトを見せてもらった真紀。そこへ婚約者の和典が尋ねてきます。彼は真紀の家に届いていた手紙を持ってきてくれていました。その中に、祖母が秋国に送り返送されてきた手紙があり、開封すると中には真紀が結婚する事が記されていました。
結婚に不安を抱いていた真紀でしたが、夫婦と家族の姿を感じる事ができ、彼女の心からは不安が一切消えました。そんな真紀を見た大森は、神楽の担い手としてもう一度舞うことを決意します。
無事に出雲大社にて和典と神前式を挙げることが出来た真紀は、船で夫になった和典の元へ向かいます。白無垢姿の真紀を船頭が送り届け、和典としっかりと手を合わせる真紀の姿がありました。
以上、映画「縁~The Bride of Izumo~」のあらすじと結末でした。
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