ラーゲリより愛を込めての紹介:2022年日本映画。1945年の戦後から捕虜となり、極寒のシベリアのラーゲリ収容所に収監された山本幡男を中心に、生きる希望を失わずに仲間を励まし、やがて帰国するまで戦い続けます。しかし幡男に病魔が襲い、帰国への希望がなくなりそうになります。
監督:瀬々敬久 出演:二宮和也(山本幡男)、北川景子(山本モジミ)、松坂桃李(松田研三)、中島健人(新谷健雄)、寺尾聰(山本顕一 / 壮年期)、桐谷健太(相沢光男)、安田顕(原幸彦)、ほか
映画「ラーゲリより愛を込めて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラーゲリより愛を込めて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ラーゲリより愛を込めて」解説
この解説記事には映画「ラーゲリより愛を込めて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラーゲリより愛を込めてのネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦中の中国ハルビンで、身内の結婚式に参加していた山本幡男(二宮和也)と妻のモジミ(北川景子)。
その夜、ソ連が日本軍を攻めてきました。逃げている最中に瓦礫の下敷きになってしまった幡男は、モジミと子供たちに「すぐまた会える、日本で会おう」と告げ、モジミをその場から離れさせ、モジミは日本に帰ることを決めました。
戦争が終わりますが、幡男はシベリア行きの列車に乗っていました。捕虜にした日本兵に奴隷のような強制労働を強いるラーゲリという収容所に行くためでした。そこで幡男は明らかに正気でない松田(松坂桃李)と出会います。
ラーゲリより愛を込めてのネタバレあらすじ:承
やがてラーゲリにたどり着きます。幡男をはじめ、松田や相沢(桐谷健太)ら捕虜になった日本兵が厳しい労働をさせられます。幡男はいつか帰国できる日が来ると皆を励ましながら頑張っていました。
ついに帰国が決まり、皆大喜びで列車に乗りますが、帰国するための船がある港の手前で止められてしまい、幡男や松田、相沢らが降ろされてしまいます。
幡男たちは身に覚えのないスパイ容疑をかけられ、再びラーゲリ収容所に戻されてしまうのでした。そこで同郷の先輩である原(安田顕)や、足の悪い青年・新谷(中島健人)らと出会います。どうやっても帰れないという絶望が襲う中、幡男は必ず帰り家族と再会するという信念を持ち続けました。それは皆の冷え切った心も溶かしていき、希望となりました。
ラーゲリより愛を込めてのネタバレあらすじ:転
それから何年も経ち、ようやく日本に手紙を書くことが許されました。幡男はモジミへ、皆日本にいる大切な者たちへと手紙を綴ります。その後、モジミからの返事で家族や母は元気だと分かり、幡男は涙します。しかし、相沢の手紙の返事には家族が亡くなったとあり、自暴自棄になった相沢は生きる意味を無くしたと叫びます。
もう殺されてもいいという態度の相沢を、幡男が懸命に止めます。その後、突然の頭痛を訴えた幡男は度々倒れるようになり、衰弱し始めます。ラーゲリには病を診る施設はなく、このままでは幡男の命が危ないと考えた松田や相沢たちは、命をかけてストライキを起こします。皆の訴えがようやく届き、幡男を病院へ連れて行くことが出来ました。
それから数週間が過ぎ、幡男は病院から帰ってきました。のどに癌があると診断された幡男、余命は3ヶ月程だと話します。これまで幡男に励まされて生きてこられた仲間たちは、幡男に遺書を書かせることにしました。幡男も皆の気持ちを受け取り、最後の力を振り絞り家族への手紙を書き上げます。
このままだと遺書は見つかり没収されてしまうので、原たちはそれぞれ書いた手紙の内容を記憶します。そしてその後、幡男は静かに息を引き取ります。
ラーゲリより愛を込めての結末
戦後から11年もの年月が経ち、捕虜たちはついに解放となりました。皆船に乗り、帰国していきます。解放の報せに喜び迎えに行く準備をしていたモジミの元に、幡男が亡くなったことを知らせる電報が届きます。思いもしなかった幡男の死に、モジミは泣き叫びました。
それから一年が経ちました。原、松田、新谷、相沢がそれぞれ訪問し、あの日記憶した幡男の遺書の内容を家族たちに伝えます。モジミたち家族は幡男の思いを知り泣きました。モジミは空を見上げ「おかえりなさい」と幡男に伝えます。
2022年、幡男の長男である山本顕一(寺尾聰)は、孫娘の結婚式に参加しています。顕一はハルビンでの結婚式を思い出し、あの日父がくれた言葉をスピーチで伝えるのでした。幡男の思いが未来に繋がっていきます。
以上、映画「ラーゲリより愛を込めて」のあらすじと結末でした。
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