思い、思われ、ふり、ふられの紹介:2020年日本映画。別冊マーガレット掲載の人気作品「思い、思われ、ふり、ふられ」を映画化したアニメーション版。この夏に公開された実写版とは一線を画す作風で原作の持ち味に幅を持たせている。山本朱里と市原由奈は性格の異なる二人。同じマンションに住む乾和臣と山本朱里の同居人・山本理央の4人それぞれの人間模様を描く。
監督:黒柳トシマサ 声優:山本朱里(潘めぐみ)、市原由奈 (鈴木毬花)、山本理央(島﨑信長)、乾和臣(斉藤壮馬)、ほか
映画「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)の予告編 動画
映画「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)」解説
この解説記事には映画「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)のネタバレあらすじ:起
午後と思しき雨の日、学ラン姿の一人の男の子が待ち合わせ場に向かい、スマートフォンの着信を確認しますが「父から」とあります。
通信相手と思しきもうひとつのスマートフォンは、持ち主である女子の手によって水たまりへと投げ捨てられ水没します。そして、男の子は待合場所に取り残されその場を後にします。
マンションへ新しく引っ越してきた高校1年生の朱里(声:潘めぐみ)は由奈(声:鈴木毬花)の住む部屋へと招かれ雑談が始まります。初恋の相手がお城に住む王子様を希望する由奈に対し、正反対の性格である朱里は5年生の頃から交際相手がいて今回で5回目の転校になるのだという。
そこへ同マンションに住む由奈の幼馴染で高校1年生の乾和臣(声:斉藤壮馬)が現れ、出窓から近況報告をしていた所、同じ学校の転校生 朱里を見つけ意気投合する。(ナレーション:この日、描かれる人間模様がどのように描かれるかお互いに知る由がなかった)
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)のネタバレあらすじ:承
新学期を迎えたクラス替えの日、晴れたグラウンドに集まった由奈たち生徒たちが佇んでいると、由奈が夢にまで見た王子様が登校してきますが、山本理央(島﨑信長)は朱里いわく弟だと紹介します。そして、由奈は朱里と友達の間柄、理央(島﨑信長)とも接するようになり、自信がなく消極的な自分を肯定してくれる理央に次第に惹かれるようになります。
ある雨の日、理央との雑談の中で聞いていた、振られた経緯を話す理央の気持ちを再現しようと、待ち合わせ場所に呼び、由奈は理央に告白をして振られてみせます。
登校中、和臣とバッタリ遭遇した朱里は新しい出会いについて雑談を交わし、車の走行音越しに和臣は冗談交じりに耳元で「恋物語はいつも突然始まるもの」だと言い放ちますが、朱里は満更でもなさそうです。
そして、ある雨の日に見晴らしの良い展望台への階段を登り、学校行事について語り合う二人ですが、これからの行事について意気込み力んだ弾みで足を滑らせ、転倒しそうになった朱里を和臣が抱きかかえます。何気なく見つめ合う二人には、これから何かが始まる予感がしていました。
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)のネタバレあらすじ:転
ある日、玄関外から聞こえる理央がいる部屋の賑わいに母親は、朱里の身に何かあったのではないかと怪訝な表情で部屋に駆け付けますが、勘ぐっていたような一線を越えた様子はなく、そこにいたのはルームメイトの由奈がいるだけでした。理央は再婚相手との間に生まれ、朱里とは血がつながっていない義理の弟だったのです。
そして、帰宅してそのことを知った朱里は機嫌を損ね、なにかと口論の多い両親もまた痴話喧嘩がエスカレートしていきます。
ある夜道に、理央を連れた朱里は車の走行音に紛れキスでアプローチをしますが、今は血を分けた姉弟と同じ家族という暗黙ルールを破ったことから朱里に反感を受け、そのことを由奈に打ち明ける理央に、一途で王子様イメージの強かった由奈は、自らとのギャップに驚きを隠しきれない様子です。
理央は帰宅途中に父母と偶然遭遇し、あの日の真相を聞くことになります。
朱里と仲のよい理央は正式に付き合うため、お互い指定した待ち合わせ場所へ向かうことになりました。先に到着したのは理央でしたが、そこには朱里の姿は見当たりません。雨が降りしきる中、携帯の着信を聞き、取り出したスマートフォンの画面にあるのは「父から」と記された通知が残っているだけでした。
その頃、朱里は再婚相手の両親らを見かけ、父は新しい家族を紹介するため理央を迎えにいこうと朱里を誘い理央のもとへと向かいますが、新しい家族として迎え入れるには、理央への思いを断ち切らなければいけないと思い、朱里もまた理央の気持ちを察し二人との記憶が保存されたスマートフォンを水没させていました。
そのことを知った理央は、正式に暮らすことになった家族を受け入れ、朱里を実の姉として徹するようになります。
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)の結末
文化祭の開催が差し迫った頃、妄想しながら構内を歩いている由奈でしたが、王子様に扮した理央と遭遇しベンチでくつろぎます。初めは恥ずかしがっていた王子様姿の理央も、由奈に肯定され嬉しそうな様子。
教室からこぼれ落ちる出し物の紙吹雪が二人を祝福しているかのようです。辺りは告白ラッシュの文化祭となるようで戦々恐々となる模様。
なかなかアクションを起こそうとしない理央に対し、クラスメイトのひとりが由奈を文化祭の催しを案内することを口実に誘うことに成功し、二人きりになったところで告白を行います。
そして、次第に雨が降り由奈を探す理央の元へ由奈も向かい、お互いを見つけたところで現状を受け入れ、付き合うことになります。
一方、朱里は和臣から映画の誘いを受けるも、彼は推薦入試について職員室に呼び出され約束の時間になっても現れることはありませんでした。朱里も和臣の入試を境に距離を置くようになってしまいます。
季節はクリスマス。由奈・理央のカップルをよそに、朱里は母から褒められた手料理に奮闘するも、娘を引き合いにした痴話げんかをきっかけに家出をしますが、由奈が引き留め、入試に必要だという和臣の展望台での告白が心を射止めます。
クリスマスであるにしろ朱里が家族とのいざこざで悩んでいる時に舞いあがっていたと謝る由奈に、背中を押してくれたと感謝する朱里。
そして、卒業を迎えたと思しき翌年の春めいた季節、「思い、思われ、ふり、ふられ」たその先に少し進展するものがあるというナレーションのもと映画は幕を下ろすのでした。
以上、映画「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ版)」のあらすじと結末でした。
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