ハルフウェイの紹介:2008年日本映画。『ロングバケーション』『ビューティフルライフ』『半分、青い。』など人気ドラマを手掛ける脚本家・北川悦吏子が初めて監督を務めた青春恋愛ドラマです。北海道を舞台に、それぞれの進路で揺れ動く高校3年生のカップルの姿を全編北海道(小樽市・石狩市)ロケで描きます。ダブル主演を務めた北乃きいと岡田将生は同じく北海道を舞台にした朝の連続テレビ小説「なつぞら」(2019年)にも出演します。「ハルフウェイ」というタイトルは劇中でhalfwayという単語を間違えて読んだことがもとになっており、元々は「だけど、それはまだ物語の途中…」だった。
監督:北川悦吏子 出演者:北乃きい(紺野ヒロ)、岡田将生(篠崎修(シュウ))、溝端淳平(田代祐(タスク))、仲里依紗(目黒恵(メメ))、成宮寛貴(高梨先生)、白石美帆(松浦ナオコ)、大沢たかお(平林先生)ほか
映画「ハルフウェイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハルフウェイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハルフウェイの予告編 動画
映画「ハルフウェイ」解説
この解説記事には映画「ハルフウェイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハルフウェイのネタバレあらすじ:起
北海道・札幌近郊。高校3年生の紺野ヒロ(北乃きい)は、同じ通学路を自転車で通うバスケットボール部の“シュウ”こと篠崎修(岡田将生)のことが気になっていました。ある日、親友の“メメ”こと目黒恵(仲里依紗)と共にシュウの試合を応援していたヒロは、彼が決めたダンクシュートについヒートアップしてしまい、具合が悪くなってメメに保健室に連れて行ってもらいました。
メメと保健担当の松浦ナオコ先生(白石美帆)によってベッドに寝かされたヒロは、シュウに近づくと胸の高鳴りを抑えられないことをメメに相談、彼女から思い切って告白すべきだとアドバイスを受け、自身がないヒロのために告白の練習を手伝ってあげました。そんな時、試合で相手にぶつかって鼻血を出してしまったシュウが保健室に入ってきましたが、タオルを目にあてた状態のヒロがシュウとの恥ずかしい妄想をベラベラと語りだし、ヒロから勇気を持って告白すると言われたシュウは慌てて保健室から逃げ出していきました。
帰り道、いつもの通学路でシュウを待ち構えていたヒロは思い切って告白しようとしましたが、緊張のあまり何も言い出せないヒロに何とシュウの方から「俺と付き合いませんか?」と告白してきました。
まさかの展開に気が動転したヒロは「考えさせて」と言ってその場から逃げるように走り出しましたが、土手から自転車ごと転落してしまい、シュウに助けられたものの相変わらず挙動不審な態度を取ったかと思えば「一緒に帰ります!」と叫んでシュウの後を追いかけました。
ハルフウェイのネタバレあらすじ:承
こうして交際をスタートさせたヒロとシュウは、シュウの親友“タスク”こと田代祐(溝端淳平)とお好み焼きを食べに行ったり、勉強の全く分からないヒロにシュウが教えてあげたりと青春を謳歌していました。
そんなある日、二人は今後の進路について語り合い、ヒロは地元の“札幌福祉大学”を受験すると告げますが、シュウは「まだ決めてない」というのみでした。ヒロはタスクにシュウの進路を聞いてみたところ、何とシュウはこの街から遠く離れた早稲田大学を受験しようとしていることを知らされてしまいます。このことは一言も聞いていなかったヒロは強い衝撃を受け、すぐさま河原にいるシュウの元に走って問い詰めるも、シュウは「何もないよ」と否定しました。それでも食い下がるヒロは「あたしに言わなきゃいけないことってないの? あるなら言ってよ」と迫り、川に飛び込むような素振りをみせてシュウを揺さぶりました。シュウは思わず「早稲田・・・」と口を滑らしてしまい、ヒロはすかさず「早稲田ってどこ?」とすっとぼけたかと思うと「何で言わなかったんだよ!自分で東京に行くって、あたしにどういう気持ちでコクったの?」とマジギレしてみせました。ヒロは茶化そうとしたシュウの態度が許せなかったのです。
ハルフウェイのネタバレあらすじ:転
思い悩んだシュウは、担任の高梨先生(成宮寛貴)に早稲田行きを諦めようか悩んでいると相談を持ち掛けたところ、目先のことにとらわれず、前に踏み出す勇気が必要だと諭されました。「人生は思っているよりも長い。君自身が決めることだ」と言われたシュウでしたが、この頃からヒロはシュウを避け、拒絶するようになっていきました。電話もメールもよこしてくれないというシュウに、ヒロはあの時自分たちは別れたのだと一方的に突きつけました。シュウはヒロと付き合う以前から早稲田行きを決めていたといい、別れるつもりはないけれどもヒロと早稲田との間で揺れ動いている胸中を明かしました。
ヒロはシュウに早稲田行きを諦めるよう告げ、家庭環境の都合で大学進学を諦めたメメと遊んでいましたが、シュウとの最近の関係を問われると口をつぐんでしまいます。
そんなある日、シュウは高梨先生に早稲田行きを諦めると伝え、タスクからこのことを聞いたヒロは電話で直接確認しました。それからヒロとシュウは再び寄りを戻し、ヒロはシュウに(大学受験に)落ちろとふざけていましたが、そんなある時、シュウは突然、受験が終わるまでは会わないこと、一切の連絡を取らないことを約束させましたが、ヒロは「やっぱ嫌だ」とゴネ、愛車(フィアット500)のタイヤがパンクしてしまったナオコ先生の手助けをするシュウにブチ切れて帰ってしまいました。
ハルフウェイの結末
ヒロは約束を守らずにシュウに電話を何度もかけますが、シュウは素っ気ない態度を取り続けました。受験勉強をする意欲も失ったシュウの姿に思い悩んだヒロは、書道の平林先生(大沢たかお)にシュウの悩みを話したところ、平林先生は「後先考えて行動する男なんか男じゃない。女は無責任って思うかもしれないけど男って衝動で動くものだ。(シュウは)本気でそばにいたいって思ったから(早稲田行き)を諦めたんだろう」と持論を述べ、果たしてシュウはこのままヒロと一緒にいるのか、それとも東京に行くのかどちらが二人にとって幸せなんだろうかと問いかけ、誘惑が多い東京で色んな経験を得れば男は磨かれるとも語りました。平林先生に今の素直な気持ちを書いてみたらと勧められたヒロは「いけ」と「いくな」の間を現した「いけな」と書きました。
意を決したヒロはシュウを職員室に連れて行き、高梨先生にシュウを早稲田に行かせてあげてほしいと頭を下げました。未だに態度を決めかねているシュウに高梨先生は本心を聞くと、ヒロに振り回されながらもシュウは深く考え込んだ末に「(早稲田に)行きたいです」と本心を明かしました。夕暮れ、ヒロは校庭で泣きじゃくったかと思えばブチ切れてシュウを困らせました。それからというもの、ヒロとシュウは仲間たちを交えて残り少ない高校生活をエンジョイすると決め、思い出の河原で写真を撮ったり、バスケットボールに興じたり、小樽市総合博物館の展示車両の中で勉強したりと青春を思う存分謳歌しました。英語の勉強中、ヒロは“halfway(ハーフウェイ、“道半ば”という意味)“を誤って“ハルフウェイ”と発音してしまい、シュウを大いに笑わせました。
シュウが東京に行く日、ヒロとシュウは思い出の道を自転車で駆け抜けて南小樽駅に行き、新千歳空港行きの列車に乗り込むシュウをヒロは見送りました。その後、受験を終えて戻って来たシュウにヒロは改めて想いを打ち明け、「東京に行ってほしくないです」と笑顔で語りました。
以上、映画「ハルフウェイ」のあらすじと結末でした。
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