ICHIの紹介:2008年日本映画。綾瀬はるかさんが女版座頭市として、盲目の女剣士を演じる時代劇です。綾瀬はるかさんの他にも大沢たかおさん、中村獅童さんなど豪華キャスト。そしてアクションにも注目の作品となっています。
監督:曽利文彦 出演:綾瀬はるか(市)、中村獅童(万鬼)、窪塚洋介(虎次)、利重剛(喜八)、佐田真由美(美津)、杉本哲太(盲目の男)、横山めぐみ(十馬の母)、柄本明(長兵衛)、竹内力(伊蔵)、大沢たかお(十馬)、ほか
映画「ICHI」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ICHI」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ICHI」解説
この解説記事には映画「ICHI」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ICHIのネタバレあらすじ:起
市は盲目の女芸人、瞽女として人探しのために一人旅をしていました。寒い中泊めてもらおうと頼んでも中々泊めてもらうことが出来ません。近くの倉庫で休もうとしていると先程泊めてほしいと頼んだ旦那が情けでご飯を持ってきてくれました。しかし旦那は市に手を出そうとしました。その事に気づいた市は仕込み杖でその男の指を切りました。
ICHIのネタバレあらすじ:承
ある日、市の連れである同じ盲目の女が男と交わりそのお金を請求します。しかし男たちは目が見えないことをいいことに殴りつけます。男たちはやがて市を見つけ同じように手をかけようとします。そこへ偶然現れた十馬という侍が庇います。しかし、その侍は剣を抜くことが出来ずたじろぎます。切りかかろうとした時、市が見事な剣裁きで男たちを退治いました。お金がなくなってしまった十馬は市と一緒に宿場町に行きます。そこの博打で市のおかげで儲けることが出来ました。そのことによって輩が襲ってきましたが市がまたもや退治します。それを見た白河組の若頭である虎次は市と勘違いし、十馬を用心棒として雇います。市が倒したのは万鬼党と呼ばれる凶悪な輩だったのです。
ICHIのネタバレあらすじ:転
用心棒として就任した十馬でしたが、武家の指南役の息子でありながら幼い頃に母親を殺害されたことがトラウマで剣を抜くことができなくなっていたのでした。その後、万鬼党が宿場町に攻め入ってきます。十馬は用心棒の役目を果たせず、白河組の頭は殺害されてしまいました。市は探していた人が万鬼党の敵であったことを知り、万鬼党に自ら連れていかれます。そこで万鬼党の頭、万鬼に会い探していた人がすでに病気で亡くなったことを知ります。その後万鬼との戦いでボロボロになってしまった市は幽閉されます。もう死んでしまうのだと悟っていましたが、そこへ十馬が助けにやってきました。そして市は宿の客引きをしていた小太郎の看病を受けます。
ICHIの結末
そして、十馬はいよいよ万鬼と戦います。それまでは剣を抜くことが出来なかった十馬でしたがこの戦いでは五分五分の勝負をしていました。お互いにとどめを刺しましたが万鬼は助かり、十馬は破れてしまいました。市は駆けつけて涙を流しますが万鬼に戦いを挑み、倒すことが出来ました。 市は宿場町を後にし、十馬の母親の墓前に刀を供えて終わります。
「ICHI」感想・レビュー
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女性が主役のアクション時代劇というは珍しい。あってもお色気か、ふざけた忍術を使うの関の山。ところがこの作品では、綾瀬はるかが体を張って、激しい立ち回りを演じています。「彼女はサイボーグ」でも見せている運動神経の良さは、ここでも生かされていて、彼女がアクションもコメディもシリアスもこなせる万能な女優であることを見せつけてくれます。
綾瀬はるかといえば、容姿の可愛らしさとコメディエンヌぶりが印象的ですが、この「ICHI」では、彼女のまったく違う側面を見ることができます。
まず、殺陣の素晴らしさ。後にNHKの「精霊の守り人」でバルサを演じる原型は、ここにあったのかなと思います。そして、本当に見えてないのかと思うくらい、「目が見えない」演技がすごいです。彼女がただ可愛いだけの女優さんではなく、しっかりとした演技力を兼ね備えていることが分かります。
それにしても、中村獅童は悪役を演じさせると、本当にのびのびと凄絶な悪を演じますよね。彼の演技も、一見の価値ありです。