感染列島の紹介:2008年日本映画。フィリピンで発生した新型インフルエンザにより、日本の養鶏場で鳥インフルエンザが発生、やがてヒトへの感染が発症し死亡します。感染は一気に広がり政府は非常事態宣言を出します。1人目の感染者を見抜けなかった医師の松岡は、WHOの医師で大学時代の教師助手だった栄子と共に、感染を止めるために病院で処置に追われる日々が続きましたが、栄子の強引なやり方には病院内で反発を生む結果となり…というウィルス感染をテーマにしたパニック映画です。
監督:瀬々敬久 出演者:妻夫木聡(松岡剛)、檀れい(小林栄子)、国仲涼子(三田多佳子)、田中裕二(三田英輔)、池脇千鶴(真鍋麻美)、竹山隆範(鈴木浩介)、佐藤浩市(安藤一馬)、金田明夫(高山良三)、光石研(神倉章介)、キムラ緑子(池畑実和)、藤竜也(仁志稔)、太賀(本橋研一)ほか
映画「感染列島」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「感染列島」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
感染列島の予告編 動画
映画「感染列島」解説
この解説記事には映画「感染列島」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
感染列島のネタバレあらすじ:起
フィリピン北部で新型インフルエンザと思われる感染症が流行していました。WHOの職員が対応する中、日本人女性の小林栄子(檀れい)もいます。防護服をまとった担当者らが、少年をヘリで運んでいます。一方、市場では鶏を販売する男が咳き込んでいました。男の口からは飛沫感染が広がっていました。
3カ月後、東京都いずみ野市立病院に、真鍋秀俊という男性患者が妻の麻美(池脇千鶴)とやってきます。診察した松岡(妻夫木聡)は「風邪と思いますが、インフルエンザの検査もやっときます。2~3日安静にしてください」と言って帰します。
そのころ、近くの神倉養鶏場で、鳥インフルエンザが発生し、多くの鶏が死にます。
翌日、昨日の真鍋秀俊が容体が悪化して運ばれてきます。吐血をし、目や鼻からも出血しています。対応した救急救命医の安藤(佐藤浩市)は、吐血した血を顔で受けます。「新型インフルエンザだ」と叫びながら処置を続けます。妻の麻美も感染し、安藤は「院内感染を防げ」と指示します。高山医師(金田明夫)が「接触者にはタミフルを飲ませろ、そして病院を封鎖する」と言って走っていました。必死の処置もむなしく真鍋秀俊が死亡します。妻の麻美は「2~3日で治ると言ったのに、人殺し」と松岡に怒鳴ります。
一方、日本各地では、吐血する人が増え、明らかに感染が広がっていました。そして院内感染も起こり、安藤が倒れます。政府の発表があり、厚生省からは「フィリピンで発生した鳥インフルエンザから変異した新型インフルエンザが流行し、このまま進むと25000人が感染する」と言います。更に「感染を止める為、いずみ野市を封鎖する」と伝えます。神倉(光石研)の養鶏場には獣医学教授の仁志(藤竜也)がやって来ました。神倉の娘の茜(夏緒)が学校でいじめられ始めます。
感染列島のネタバレあらすじ:承
WHOから小川栄子がやって来ます。栄子は「この病院を隔離病院にする」と言って、上から目線で次々指示を飛ばします。このやり方に、院長や看護師長の池畑(キムラ緑子)らが反発し、病院職員全員を敵に回します。松岡は医学生時代、教授の助手だった英子に習っていました。そのことがあり、栄子は自分の助手に松岡を指名します。しばらくして救急救命医の安藤が亡くなります。
松岡は神倉養鶏場へ向かいます。仁志は、「この養鶏場は素晴らしいほど管理されている、ここが原因とは思えない」と言います。その時、防護服を着た怪しい男を松岡が見つけ、後を追います。男はフリーのウィルス研究家の鈴木(竹山隆範)でした。「検体が確保できないため、ここに来た。あれは新型インフルエンザなんかじゃない。オレに検体を回してくれ、調べたい」と言って名刺を渡して走り去ります。
病院に帰った松岡に栄子が「専従スタッフを決める。病院が決められないのだったら私が決める」と言うと、松岡は「病院のスタッフを信用してください」と助言します。病院のスタッフが集められました。栄子は全員の前で「専従スタッフは自薦にします。皆さん協力してください、お願いします」と言って深々と頭を下げます。この光景に全員が驚きました。そして看護師の三田(国仲涼子)が手をあげると、池畑も医師たちも手を挙げ、専従スタッフが決まります。
そのころウィルスは日本中に拡散し、一人目の感染者である真鍋秀俊から20日経過した時点で感染者数4000人、死者数2000人となります。政府は非常事態宣言を出し、移動が出来なくなった市民は、パニックとなり、スーパーでは買占めが横行していました。
感染列島のネタバレあらすじ:転
養鶏場の神倉が首つり自殺しました。発見したのは娘の茜でした。厚生省は「今回のウィルスは新型インフルエンザじゃない。いずみ野市の養鶏場が感染源ではない」と断言します。WHOはウィルスを『ブレイム』と名付けます。
都市機能が停止した都市は死の街になっていました。松岡は栄子を連れ、第一感染者の妻の麻美に会いに行きます。麻美は松岡に無礼を謝り「正月に、東南アジアで医師をしている父が帰って来て、咳き込んですぐ帰った。父が感染源ではないかと思う」と話します。麻美の父の立花修治(嶋田久作)は、麻美の部屋を出た後、駅で吐血し感染を広げていました。
一方、病院では、感染患者が増え続け、人工呼吸器が不足し始めます。そこで栄子が「重篤患者の人工呼吸器を外し、助かる見込みのある患者に取りつけて」と、重篤患者を見殺しにしたことで、専従スタッフが次々辞めていきました。一人で泣く栄子を松岡が抱きしめます。
松岡は、鈴木に検体を渡し、仁志教授と一緒に立花修治が医師をしていた東南アジアのマングローブの島に渡ります。そこではエビの養殖が盛んに行われていました。「若い女性が風邪の症状でやってきた」と言う立花修治のメモを見つけた松岡と仁志は、立花修治の足取りを追い、養殖場のある島に向います。すると多くの死体と、隔離された感染者を見つけます。
松岡は検体を持って日本に帰りました。仁志は「自分はガンを患っている」と言って島に残ります。そして仁志は、「養殖場の男が、ジャングルから帰って来て吐血して死んだ。その後、政府が事実を隠すために感染者を隔離し、村を焼き払った」という話を聞き、ジャングルの中の洞窟で、感染源である多数のコウモリの死骸を見つけます。
感染列島の結末
鈴木らの研究チームが新型ウィルスを発見し、今後ワクチンを作る研究に入るとテレビで発表します。そのころ、仁志は現地で死亡しました。真鍋秀俊の発症から50日で、感染者250万人、死者90万人となりました。
栄子が次の地区へ行くため、病院を離れる日が来ます。松岡は「以前のように平穏な日に戻ったら栄子に会いに行く」と言って別れを告げます。帰りの車で栄子は吐血し、感染を知ります。そして向かった先では「私は感染しています。重篤患者の面倒をみます」と言って死の道を選びます。
病院では専従スタッフの看護師の三田が感染し、死亡しました。そして自殺した神倉養鶏場の娘の茜も感染して運ばれます。
感染者1000万人、死者300万人になった頃、栄子の容体が悪化します。そして、「回復した患者の血清を打つ人体実験に自分を使ってくれ」と頼み、松岡にWEB通話で知らせます。それを聞いた松岡は、麻美に会いに行き、麻美の血清を茜に打ちます。茜の容体が回復し、死の淵から蘇りました。安心した松岡は栄子の病院へ車を飛ばします。
松岡が着いた時、栄子は瀕死状態でした。松岡の必死の蘇生で一旦回復し「この顔が好きだった」と松岡に言った後、息を引き取りました。松岡は外で泣きながら、学生時代に栄子と出会い、一緒にいた時間の事を思い出します。
7月、感染者4000万人、死者1000万人をピークに、ウィルス感染は沈静化していきました。栄子の治療法が功を奏し、日本は平穏に戻りました。そして松岡は北海道で医師として頑張っていました。
以上、映画「感染列島」のあらすじと結末でした。
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