ケンとカズの紹介:2016年日本映画。自動車整備工場で働きながら覚醒剤密売に手を染める悪友同士の若者二人の姿と顛末を、それぞれの家庭環境などを交えて描いた異色の青春ドラマです。
監督:小路紘史 出演者:カトウシンスケ(ケン)、毎熊克也(カズ)、飯島珠奈(早紀)、藤原季節(テル)、高野春樹(藤堂)、江原大介(田上)、杉山拓也(国広)ほか
映画「ケンとカズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ケンとカズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ケンとカズの予告編 動画
映画「ケンとカズ」解説
この解説記事には映画「ケンとカズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ケンとカズのネタバレあらすじ:起
昔馴染みの悪友同士であるケン(カトウシンスケ)とカズ(毎熊克也)は潰れかけの小さな自動車整備工場で整備工として働いています。しかし工場の稼ぎだけではどうしても足りず、ケンとカズは後輩のテル(藤原季節)ら従業員と共に密かに覚醒剤の密売に手を染めていました。
この日、ケンとカズはテルを連れて商売敵のもとへ殴り込みをかけ、思う存分痛めつけたあと運転免許証を取り上げ、二度と自分たちの縄張りで密売するな、もしまたやったら今度は拉致すると脅しをかけました。
ケンとカズのネタバレあらすじ:承
ケンにはまだカズだけには伝えていないことがありました。それは、ケンと同棲している婚約者の早紀(飯島珠奈)がケンとの間の子を身籠っているということでした。ケンにとっては、早紀と過ごしている時間こそが殺伐とした現実を忘れさせてくれるかけがえのないものでした。
いつものように覚醒剤密売を繰り返すケンとカズと仲間たちでしたが、ケンはカズが時折見せる不審な行動に疑問を抱いていました。もしかしたら元締めの藤堂(高野春樹)に黙って裏取引しているのではないかと。するとテルはケンに、カズは藤堂のグループと敵対する勢力「松戸一家」と裏で取引しているのを目撃してしまったと打ち明けました。ケンはカズの自宅へ行くと、そこには認知症を患うカズの母(神保明子)の姿がありました。結局カズの口から真相を聞き出せなかったケンは、以前カズが藤堂を裏切ってリンチを受けた日の事を思い出していました。
ケンとカズのネタバレあらすじ:転
ある日、カズはケンに、母を施設に入れなければならないことを打ち明けました。カズは幼少期に母から虐待を受けてきており、カズはいっそのこと母を殺そうと考えていたのです。ケンはカズから手伝いを頼まれて戸惑いました。
その後、ケンは一人でいたところを何者かに襲われ、運転免許証を奪われてしまいます。ケンの手当てをする早紀は本当のことを話してほしいと迫り、生まれ来る子供のことも考えてほしいとケンをなじりました。ケンは早紀に、知り合いが工場を経営している愛知に引っ越そうと持ちかけました。
カズは母を施設に入れるため、藤堂と敵対する勢力と手を組んでいました。ケンも否が応でもカズの手伝いをさせられることになりました。藤堂の部下・田上(江原大介)はカズに疑いの目を向けており、それに気づいたカズはテルに田上の尾行をさせました。殺される前に殺そうというのです。
ケンとカズの結末
ケンの預金通帳から彼の悪事を悟ってしまった早紀はケンの元を去り、カズは母を殺そうとしましたができませんでした。その後、カズはテルと共に田上に拉致されました。藤堂はカズの裏切りに気付いていたのです。
藤堂に呼び出されたケンはカズを殺すよう強要され、カズを殺せなかったテルは藤堂に刺殺されてしまいます。ナイフを渡されたケンは母からの電話に応じるカズを見るなり藤堂を刺し殺しますが、自らも田上に刺されてしまいます。田上を殺し、カズと共に逃げようとしたケンでしたが途中で意識を失い、早紀との叶わなかった未来を夢見ながら息を引き取りました。
早紀のもとを訪れたカズは力なく謝罪するのがやっとで、早紀はカズを平手打ちし、その場で泣き崩れました。車に乗り込んだカズの耳には、いつものようにケンが語り掛けてくるように感じられました。
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