君が世界のはじまりの紹介:2020年日本映画。小説家で映画監督のふくだももこが自らの小説「えん」「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」を映画化した青春ドラマです。大阪のとある廃れゆく町を舞台に、主人公の女子高生とその仲間たちの人間模様が描かれます。
監督:ふくだももこ 出演者:松本穂香(縁)、中田青渚(琴子)、片山友希(純)、金子大地(猪尾)、甲斐翔真(岡田)、小室ぺい(業平)、板橋駿谷(桑田)、億なつき(ミナミ)、江口のりこ(楓)、古舘寛治(忠司)、山中崇(縁の父)、正木佐和(縁の母)、森下能幸(業平の父)ほか
映画「君が世界のはじまり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「君が世界のはじまり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「君が世界のはじまり」解説
この解説記事には映画「君が世界のはじまり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
君が世界のはじまりのネタバレあらすじ:起
ある夜、大阪のとある住宅地で高校生が父親を刃物で刺し殺すという事件が発生しました―――。
―――この町に暮らす女子高生の縁と親友の琴子は退屈で息の詰まりそうな日々を過ごしていました。縁はいつものように琴子を自転車の後ろに乗せて学校に向かいました。
縁の同級生である純は母が家を出ていき、父・忠司と二人暮らしですが、純は母が家を出たのは忠司のせいであると思い込んでおり、忠司とは一切言葉を交わさず、忠司が毎朝作ってくれる朝食にも一切手をつけずに家を出ていきました。
成績は学年最下位の琴子は、教師の桑田からスカートの丈を注意されるも反発していました。ある時、縁と琴子は学校の集会をサボり、旧校舎に忍び込みました。そこで縁と琴子はサッカー部の業平が涙を流している様を目の当たりにし、この時を境に琴子は業平に惹かれていきました。
君が世界のはじまりのネタバレあらすじ:承
純は伝説のロックバンド「ザ・ブルーハーツ」の音楽が大好きで、行きつけのショッピングモールで時間をつぶすのが日課になっていました。そんなある時、純はショッピングモールの駐車場で、東京からの転校生である伊尾が父の再婚相手であるミナミとキスをしているのを目撃してしまいました。その後、純は伊尾に声をかけ、突然キスをしました。
縁にサッカー部キャプテンで人気者の岡田が声をかけてきました。岡田は縁に和歌で書かれたラブレターの解読を手伝ってほしいと持ちかけてきたのです。そんな岡田は琴子に心を惹かれていました。
一方、琴子は業平を待ち伏せし、声をかけました。その後、縁は下校時に偶然にも業平と出くわしました。業平は琴子から縁の話を聞かされていました。
ある時、縁は岡田から、業平が学校に来ていないということを知らされました。その後、縁は業平が父親と喧嘩をしている様を目撃してしまいました。
純と伊尾は営業時間終了後のショッピングモールに侵入しました。伊尾は高校を卒業したらこの町を捨てて東京に戻ろうと考えていました。純は伊尾にミナミとの関係を問い質しましたが、伊尾は何も答えませんでした。
縁は業平を家に招き、夕食を共にしました。業平は縁に自分の家庭環境を語りました。生まれて間もなく母に捨てられ、父に男手ひとつで育てられた業平でしたが、気が付いたら父の首を絞めていたこともあったと明かし、縁は咄嗟に業平の腕を掴みました。
君が世界のはじまりのネタバレあらすじ:転
琴子は業平とデートすることになりました。縁は琴子の母・楓から初恋のことを尋ねられましたが、全く上手くいっていないと返しました。
やがて業平とのデートを終えた琴子でしたが、琴子は業平がデート中にも関わらず縁の話題ばかりをしていたことで機嫌を損ねており、縁と仲違いをしてしまいました。
一方、純は夜遅くに帰宅すると、忠司がバースデーケーキを用意して待ってくれていました。この日は純の誕生日だったのですが、純は忠司のせいで母が出ていったと辛く当たり、忠司が用意した料理を食べることはありませんでした―――。
―――映画冒頭の殺人事件の翌日。逮捕された高校生はどうやら縁たちの学校の生徒であり、岡田はその犯人のことを知っていました。学校の周辺はマスコミに取り囲まれ、桑田は生徒たちに些細なことでも報告してほしいと声をかけました。
縁は旧校舎に琴子を探しに行ったところ、そこに業平がいました。縁は業平が犯人ではなかったことに安堵しました。その頃、純もまた伊尾が犯人ではないことを知って安堵していました。
君が世界のはじまりの結末
縁、岡田、業平の3人はショッピングモールに遊びに行きました。その帰りに大雨が降り出し、縁たちが立ち尽くしていたところ、偶然にも純と伊尾と出くわしました。
縁たち5人は営業終了したショッピングモールに忍び込み、それぞれの胸中をさらけ出し合いました。業平は縁が自分の世界に入ってくれたことで救われたと感謝の気持ちを伝え、縁に近づきましたが、縁は拒みました。
それからというもの、縁たち5人はたまたま展示されていた楽器を手に取り、ブルーハーツの「人にやさしく」をパフォーマンスしてみせました。5人は警備員に見つかりましたが、何とか振り切って帰路につきました。
帰宅した純は久しぶりに忠司と言葉を交わし、忠司が作ってくれた朝食を口にしました。縁は授業中、廊下を歩いていた琴子を見つけると教室を飛び出し、逃げ出した琴子を追いかけて校庭に駆け込みました。そして縁と琴子は見つめ合いながら笑い合いました。
以上、映画「君が世界のはじまり」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する