君は彼方の紹介:2020年日本映画。宮益澪は、どこにでもいる普通の高校2年生で、友人の円佳や鬼司如新と学校生活を送っていました。ある日、澪は円佳から新のことが気になっていると聞かされ、新との関係を否定してしまいます。そして、澪は新と喧嘩してしまい、澪はそれを後悔して新と仲直りしようと家まで向かいますが、その途中で交通事故に遭ってしまいます。奇跡的に意識を取り戻した澪は、次の日学校に行って新に会いますが、なぜか徹底的に無視されてしまいます。そして、帰りの電車の中、澪は突然光に包まれ、気が付くといつもの池袋とは違う光景が広がっていました。
監督・原作:瀬名快伸 声優:宮益澪(松本穂香)、鬼司如新(瀬戸利樹)、織夏(土屋アンナ)、菊ちゃん(早見沙織)、円佳(小倉唯)、ギーモン(山寺宏一/大谷育江)宮益沙智(仙道敦子)、忘れ物口係員(木本武宏)、殯(竹中直人)、森おばあちゃん(夏木マリ)
映画「君は彼方」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「君は彼方」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「君は彼方」解説
この解説記事には映画「君は彼方」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
君は彼方のネタバレあらすじ:起
宮益澪はどこにでもいる普通の高校2年生で、友人の円佳や鬼司如新と学校生活を送っていました。澪と新は仲が良く、休み時間や休日2人で過ごすことが多いのですが、付き合っているわけではありませんでした。
ある日、新は追試を受けると言う澪にお守りとして数珠を渡しました。澪は、その夜数珠を見ながら新に本当の気持ちを言えないことに落ち込んでしまいました。次の日の追試が終わった後、澪は円佳から新のことが気になっていると言われ、新とはなんでもないと言ってしまいます。
澪は新と町に遊びに行きますが、そこで占い師に試練が訪れると言われました。その時、突然新が大声をあげて、澪を連れて店を飛び出しました。澪は突然の新の行動に怒り、また円佳のこともあり、新との友人関係をやめようと言って走り去ってしまいました。
しかし、家まで帰ってきた澪は、そのことを後悔し、雨の中新と仲直りしようと家まで向かいますが、その途中で交通事故に遭ってしまいます。しかし、奇跡的に意識を取り戻した澪は、次の日学校で新に謝りますが、新はまるで澪が見えていないかのように澪のことを相手にしませんでした。その帰り、澪は新と電車に乗りますが、突然光に包まれ上空に飛ばされてしまいました。
君は彼方のネタバレあらすじ:承
澪は気が付くと誰もいない電車の中にいました。その電車は海の上を走っていて、上空にはペンギンが飛んでいました。やがて、電車は駅に到着し、澪は駅を降りると、そこには見慣れた池袋の街並みがありましたが、空に川が流れているなど、明らかにいつもの池袋とは雰囲気が違っていました。
澪は、そばに大事にしているぬいぐるみのギーモンがあることに気付き近づくと、ギーモンは突然しゃべり始めました。ギーモンは、ここは夢の世界ではなく、現世の思い出を忘れてあの世に旅立つ「世の境」だ、と言いました。さらに、ギーモンは、自身はここに来た人を正しい道へ導くガイドだと言いました。
ギーモンは扉を出すと、澪にこの先に進むように言い、澪は扉をくぐると、突然後ろから和服姿の菊ちゃんと名乗る少女から戻るように言われました。菊ちゃんはギーモンに澪の運命はまだ定まっていないといい、ギーモンも澪は幽体離脱してここに来たかもと言いました。
澪は何のことだかわかりませんでしたが、その時突然腕が黒く変色し恐怖に頭を抱えると、菊ちゃんが新の事を思い出せといい、澪が新の事を思い出すと変色は止まりました。しかし、その時辺りにクモの巣が張り巡らされ、ギーモンは世の境の番人である殯の仕業だと言い、殯が手を出せない駅の中に逃げ込みました。
菊ちゃんは現世に戻るには、切符が必要で、そのためには忘れ物係に新との思い出を言う必要がある、と言いました。澪は忘れ物係の窓口まで行きますが、新との思い出を言うことが出来ず、窓口は閉まってしまいました。すると、ギーモンは大神様に話しを聞いてみようと言いました。
そのころ、新は澪と言った占い師の元を訪れていました。実は、占い師は新のおばの織夏で、新は澪のことを相談しますが、織夏は相手にしませんでした。しかし、新は澪が死にそうといって必死に織夏に協力を求めました。澪達は、澪が子供のころ訪れていたという駄菓子屋に行きますが、そこの店主である森おばあちゃんが、大神様でした。
澪は森おばあちゃんに現世に帰る方法を尋ねると、森おばあちゃんは、駄菓子屋の隅にある扉の向こうには、澪の嫌な事があり、帰りたいならそれを乗り越えるしかないと言いました。澪は扉の中に入ると、小さいころのことが思い出されました。
澪は小さい頃のトラウマで嫌な事から逃げ出す癖が付き、円佳から新のことが気になっていることを聞かされた時も、その事から逃げ出していたことに気付かされました。そして、澪は物事から逃げず、好きな事は好きと言いたいと思いました。
君は彼方のネタバレあらすじ:転
澪は再び忘れ物係の窓口を訪れ、新との思い出を語り新たに会いたいというと、忘れ物係は切符をくれました。澪は駅で森おばあちゃんたちと別れ電車に乗りましたが、電車は途中で止まってしまいました。澪は電車を降りると、近くの駅まで歩いて行きますが、駅を出ると、そこは先ほどまで居た世の境でした。
通常なら現世行きの電車に乗れば帰れるのですが、帰れなかったということは、澪は実は現世に帰りたくないのではないかとギーモンは言いました。澪は森おばあちゃんの元に行くと、大神様はその本来の姿を現しました。大神様は、澪が新に伝えたい事を思い出せないところを殯がつけこんだ、として、帰るには殯を退けるような強い思いが必要だと答えました。
そして、澪は大神様が示した扉を開くと、そこは昨年新と訪れた夏祭りの会場でした。そこには澪と新もいて、二人で金魚すくいをしていました。澪は、この時何があったのか思い出そうとしますが、思い出すことが出来ません。
そのとき、目の前に殯が現れました。殯は、現世に帰れない澪をあの世に連れて行こうとしますが、ギーモンが守ってくれました。ギーモンは、澪を現世に送り込むと、そこにいた巨大な金魚が澪を運んでくれました。実はこの金魚は菊ちゃんでした。菊ちゃんは、夏祭りの屋台の金魚すくいで自分を取ったあと、大切に飼ってくれた澪に恩返しをするために澪の前に現れたのでした。
しかし、その背後から殯が迫り、澪は海の中に落ちてしまいます。そのとき、新が現れ澪を助けてくれましたが、澪はあの夏祭りの事を思い出しました。あの夏祭りの日、新は澪に好きだと言ってくれたのですが、自分に自信が持てない澪は、新が本当の自分の姿を知ってこの関係が壊れることを恐れ、聞こえないふりをしたのでした。
見知らぬ世界にたどり着いた澪と新でしたが、そこで新の姿は消え、殯が目の前に立ちふさがりました。しかし、澪は現世に帰る決意をして、殯に立ち向かいます。澪の決意を知った殯は、澪の邪魔をするのを辞め、澪は持っている切符に願いをこめると現世に戻りました。
君は彼方の結末
そのころ新は織夏と病院に向かっていました。実は新は幽体離脱を使って世の境に行き澪を助けたのでしたが、危険になったため織夏が現世に戻したのでした。現世に戻った澪はなぜか病院にいましたが、そこに新がやってきたのを見て抱き付きますが、素通りしてしまいました。新は澪が世の境にいった日と同じく澪の姿が見えず声も聞こえない状態でした。
澪は、新が入った病室に入ると、ベッドには澪が横たわっていました。そこに殯が現れ、澪に運命と向き合えと言いました。実は、新と喧嘩した日の夜車にはねられた澪は、意識不明の重体となっていたのでした。そして、澪の魂だけが彷徨い、学校で新に会っても澪の姿が見えない新は澪の呼びかけに答えず、先ほども澪に反応しなかったのでした。
澪はようやく現世にもどってきたのに、新にも会えず、もうすぐ死ぬという運命に泣き出し、殯に縋り付いて助けを求めました。殯はもう少しだけ時間があると、新に別れを告げるように言いました。澪は病室にいる新に呼びかけますが、あいかわらず新は反応しません。
澪は諦めて病室を出ると、入れ違いに織夏がやってきました。実は新の一族は不思議な力を持っており、新の父親は新と母親をあの世から連れ戻すために命を落としたのでした。織夏は落ち込む新にそれを繰り返すのかと励ましました。
その時、新は近くに澪を感じ部屋を飛び出しました。廊下で泣いていた澪は、新がやって来るのを見て必死に叫びますが新は澪が見えません。そのとき澪の手首に巻いていた数珠が壊れ、澪の魂は姿を消しました。新は織夏に頼み澪の体を病院から連れ出して、澪に数珠を渡した丘に行きました。
澪は、殯と大神様が待つあの世への扉に向かっていましたが、ギーモンと菊ちゃんが追いかけてきました。澪は運命にあらがうことを諦めていましたが、菊ちゃんは澪を励ましました。そのとき無意識に手首を触った澪は、数珠をもらったあの日、新に最後まで投げ出さないと約束したことを思い出し、改めて新の事が好きと実感しました。
そして、澪は新に好きということを伝えたいと強く思い、殯にあの世に自分が望む世界はないと言いました。澪は自分が生きる世界に向かうと言うと、殯と大神様は姿を消し、そして現れた扉に澪が飛び込むと、新と澪がいる丘にたどり着きました。
夜が明け、朝日が差し込む中、新の腕の中にいた澪は目を覚ましました。驚いた新は澪を抱きしめると、澪も新を抱きしめ、そして、新の耳元で思いを告げたのでした。
以上、映画「君は彼方」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する