はじまりのボーイミーツガールの紹介:2016年フランス映画。フランスを舞台に、思春期の少年少女の淡く切ない恋を描いたラブストーリーです。落ちこぼれの少年が同じクラスの優等生の少女に恋をし、人知れず大きな秘密を抱えていた彼女のために奮闘することに…。ズリーン国際映画祭2017観客賞、ドバイ国際映画祭2016観客賞を受賞しています。
監督:ミシェル・ブジュナー 出演者:ジャン=スタン・デュ・パック(ヴィクトール)、アリックス・ヴァイヨ(マリー)、パスカル・エルベ(ヴィクトールの父)、シャルル・ベルリング(マリーの父)、アントワーヌ・コルサン(ハイカム)、イラン・レヴィ(エチエンヌ)、ノア・レヴィ(マルセル)、ヴィンセント・クナール(アズラ)、オード・ロイテル(マリーの母)、マックス・ガラン(ロマン)ほか
映画「はじまりのボーイミーツガール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「はじまりのボーイミーツガール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
はじまりのボーイミーツガールの予告編 動画
映画「はじまりのボーイミーツガール」解説
この解説記事には映画「はじまりのボーイミーツガール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
はじまりのボーイミーツガールのネタバレあらすじ:起
学校の落ちこぼれである12歳の少年ヴィクトール(ジャン=スタン・デュ・パック)は同じクラスの少女マリー(アリックス・ヴァイヨ)に片想いをしていました。
ヴィクトールは友人からアタックすべきだと勧められましたが、マリーはヴィクトールとは違って優等生でクラスの高根の花的存在でした。普段から誰ともつるまず一人でいることの多いマリーは、クラスのイケメン男子ロマン(マックス・ガラン)から声をかけられても相手にすることはありませんでした。
マリーには人知れず抱え込んでいた大きな秘密がありました。マリーは目の病を患っており、このままでは視力も下がりやがて失明してしまう恐れがありました。チェロを弾くことが大好きなマリーは音楽家を目指して音楽学校に入ることを望んでいましたが、マリーの父(シャルル・ベルリング)は治療を優先して病院に入れるべきだと考えていました。
病院に入るということは夢を諦めざるを得ないということであり、マリーの母(オード・ロイテル)はせめて娘の夢だけは叶えてあげたいと考えていました。マリーは自分の視力がますます落ちてきていることを自覚していましたが、夢のために周囲には隠し通そうと考えていました。
主治医はそんなマリーに目の現状は両親にちゃんと打ち明けるべきだと諭しました。
はじまりのボーイミーツガールのネタバレあらすじ:承
そんなある日、ヴィクトールは思いもかけずマリーから声をかけられました。この日は学校でテストがあり、いつも0点ばかり取っているヴィクトールのためにカンニングを手伝ってくれたのです。
しかし、カンニングはあっさりバレてしまい、責任を感じたマリーは先生から叱られたヴィクトールのために勉強を手伝ってあげることにしました。ヴィクトールはマリーが声をかけてくれたことに有頂天になりながらも、なぜマリーが落ちこぼれの自分に優しくしてくれるのか戸惑いも覚えていました。
ヴィクトールは意を決して勉強を頑張ることにし、マリーの家に出向いて教えてもらうことになりました。ヴィクトールはマリーの指導のおかげで次第に課題を克服していき、二人は少しずつ仲良しになっていきました。
ヴィクトールは父(パスカル・エルベ)と二人暮らしをしています。父からは母は出て行ったと聞かされていましたが、ヴィクトールは母が自分が幼い頃に亡くなっていたことを知っていました。
マリーと互いの両親について語り合ったヴィクトールは父に母との馴れ初めを訊いてみました。父は「目を見ればその人が自分を愛してくれているかどうか分かるはずだ」とヴィクトールに語りました。
マリーはヴィクトールにチェロの演奏を披露し、6月の国立音楽院の試験のコンクールを受けることを明かしました。ある日、テストでクラストップになったヴィクトールは恋のライバルであるロマンにからかわれ、喧嘩になってしまいました。ヴィクトールは先生に叱られ、なぜ喧嘩を吹っかけてきたロマンではなく自分が叱られたのかと不満に思いました。
マリーと一緒に帰路についていたヴィクトールは、彼女が近頃よく人とぶつかったり、物や車にぶつかりそうになっていることに気付きました。目の病気のことを悟られたくないマリーはヴィクトールに手をつないでもらい、事情を知らないヴィクトールは思わず有頂天になりました。
はじまりのボーイミーツガールのネタバレあらすじ:転
マリーの視力はかなり下がっており、ほとんど目が見えない状態でした。主治医から現状を聞かされたマリーの父は一刻も早く治療を受けさせるべきだと主張しましたが、マリー自身は入院を拒み続けていました。
卒業まであと2ヶ月。ヴィクトールとマリーは海辺で遊んでいましたが、マリーは誤って海に転落してしまい、ヴィクトールに助けられました。マリーは意を決してヴィクトールに自分の病気のことを打ち明け、病気が悪化していることが父にバレると入院させられて音楽院の試験を受けられなくなるのでヴィクトールを利用したことを語りました。ヴィクトールとマリーは仲違いをしてしまいました。
ヴィクトールの父は深く落ち込む我が子に「大切なことは諦めるな」と励ましました。ようやく前向きさを取り戻したヴィクトールは授業で黒板の文字を読むよう言われたマリーのために力を貸し、ようやく二人は仲直りすることができました。マリーはヴィクトールのことが好きだったと告白しました。
音楽院の試験まであと35日。ヴィクトールはマリーの病気が周囲に発覚しないよう、自ら彼女の目の代わりになることを決意しました。ヴィクトールはテストではマリーの筆跡を真似て代筆し、目の前の物について説明しました。二人の様子に気付いた友人たちも応援してくれ、マリーは何とか学校生活を乗り切ることができました。
はじまりのボーイミーツガールの結末
音楽院の試験まであと2日。ヴィクトールとマリーは初めてキスを交わしました。ところが、マリーの病気はロマンに知られてしまい、ロマンから事情を聞かされたマリーの父はすぐにも入院させることを決めました。
翌日。マリーはヴィクトールの力を借りて家出する計画を立て、ヴィクトールの友人たちの協力を得て真夜中にこっそりと家を抜け出しました。マリーはヴィクトールと共に森の中に身を隠すことにしましたが、突然大雨が降り出し、マリーは風邪を引いて高熱を出してしまいました。
翌朝、試験の当日。ヴィクトールとマリーは親たちに見つかってしまいました。ヴィクトールはマリーの父に、彼女からチェロを奪わないでほしいと懇願しましたが殴られてしまいました。マリーの母は娘の気持ちを無視し続けてきた父を叱りましたが、マリーはそのまま車で病院に連れて行かれることとなりました。
ヴィクトールは自分の父にマリーに付き添いたいと申し出、彼女の後を追うことにしました。ようやくマリーの気持ちに気付いた彼女の父は一転して試験を受けさせることにし、試験会場へと進路を変えました。受け付けは既に終了しましたが、マリーの父はマリーとヴィクトールを先に中に向かわせ、係員たちを説得しました。
マリーは何とか試験の許可が下り、審査員たちの前で見事な演奏を披露しました。マリーの視界は今にも閉ざされようとしていましたが、彼女の表情は満面の笑みに満ちていました。
以上、映画「はじまりのボーイミーツガール」のあらすじと結末でした。
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