ライアー×ライアーの紹介:2021年日本映画。金田一蓮十郎の人気コミックをアイドルグループ「SixTONES」の松村北斗と『天気の子』の森七菜のダブル主演で映画化した青春ラブコメディです。恋愛経験ゼロの地味な女子大生がひょんなことからギャルメイクの女子高生に変装することとなり、女癖の悪い義理の弟がそうとは知らずに彼女に恋をしてしまったことから始まる「2人なのに三角関係」を描きます。
監督:耶雲哉治 出演者:松村北斗(高槻透)、森七菜(高槻湊/野口みな)、小関裕太(烏丸真士)、堀田真由(野口真樹)、七五三掛龍也(桂孝昭)、板橋駿谷(川西純太)、相田翔子(高槻ひとみ)、竹井亮介(高槻紀行)ほか
映画「ライアー×ライアー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライアー×ライアー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ライアー×ライアーの予告編 動画
映画「ライアー×ライアー」解説
この解説記事には映画「ライアー×ライアー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライアー×ライアーのネタバレあらすじ:起
恋愛経験ゼロの地味な女子大生・高槻湊(森七菜)は、母・ひとみ(相田翔子)とその再婚相手・紀行(竹井亮介)、そして紀行の連れ子である義理の弟・透(松村北斗)との4人暮らしです。イケメンの透はかねてから女癖が非常に悪く、そのせいで常にとばっちりを受け続けてきた湊は、透とはかねてから折り合いが悪いのです。
そんなある日、湊は同じ大学に通う親友の野口真樹(堀田真由)に頼まれ、撮影モデルのアルバイトを手伝わされることになりました。透のことを可愛いという真樹に、湊はこれまで溜まりに溜まっている透への不満をこぼしました。
そして湊は無理やり高校の制服を着せられ、派手なメイクを施され、金髪のウィッグを被せられて、あれよあれよとまるで別人のようなギャル系女子高生へと変貌していきました。
真樹は湊を渋谷に連れて行き、湊の写真を撮り始めました。ところが、真樹が小物を買いに行っている間に、湊は偶然にも透と遭遇してしまいました。他人のフリをする湊に対し、透は「知り合いに似ている」と言って連絡先を交換しようと言い出しました。湊は携帯電話を持っていないと嘘をつくと、透は自分の電話番号を書いたメモを湊に渡し、気が向いたら連絡してくれと告げてその場を立ち去りました。
義理の弟にナンパされた湊は落ち込みますが、どうやら透本人は自分の正体に気付いていないようでした。湊は自分が潔癖症であることを透にバカにされ、それを機に女癖の悪い透をこらしめてやろうと思い付きました。
湊は公衆電話から透に電話をかけ、金曜日の夕方5時に渋谷で待ち合わせる約束をしました。そして当日、再びギャル姿に変身した湊は、透が既に待ち合わせ場所に来ていることを確認しました。湊は物陰に隠れ、透が何分まで待てるか様子を見ることにしました。すると透は10分経っても、30分経っても待ち続けており、逆ナンしてきた女子をも受け入れませんでした。
そして1時間が過ぎても透はまだ待ち続けており、透の意外な面に気付いた湊は、ようやく透の元に向かいました。透は「俺も遅れてきた」と優しい嘘をつき、湊がなかなか来なかったことについては不問でした。
透は湊を喫茶店に連れて行き、連絡手段として透の名義で契約したスマホを渡しました。正体を明かすタイミングを逃してしまった湊は、自分が手にしている美樹のバッグの名札から、咄嗟に「野口みな」という偽名を名乗ることにしました。
ライアー×ライアーのネタバレあらすじ:承
湊はこのことを美樹に相談すると、美樹は透が完全に“みな”に惚れてしまっていると指摘しました。湊は美樹の助言を受けて透の女関係を全て精算させようと思い付きました。そこで“みな”に変身した湊は透と一緒にカラオケに行った際、透が今付き合っている女たちと全員関係を切ったら付き合ってやってもいいと持ちかけました。
それからというもの、透は毎日のように様々な女に殴られ続け、傷を負いながらも何とか女性関係を清算していきました。さすがの湊も透を心配しますが、透は湊を無視しました。
湊は透から電話で呼び出され、“みな”に変身して会いに行きました。透は全ての関係を断ち切ったことを告げ、「これで付き合ってくれるよね」と改めて“みな”に交際を申し込みました。
困り果てた湊は美樹に相談し、しばらく付き合った後で正体を明かしてフェイドアウトしようと考えました。そんな湊の近くをたまたま透が通りかかってきましたが、透は相変わらず湊を無視し続けました。湊は美樹から新しい出会いを勧められました。
湊は城巡りという趣味が高じて大学のサークル「日本史研究同好会」に入っていました。ある日、湊のサークルは別の大学の歴史研究会と交流を持つことになり、そこで湊はかつての幼馴染だった烏丸真士(小関裕太)とまさかの再会を果たし、意気投合して帰りも送ってもらいました。透は湊が新しい男を作ったのかと思い込みました。
“みな”は透と水族館でデートすることにしました。透は「やどかり好きだ」と言い、“みな”は以前にみんなで水族館に行った時に一人でやどかりを見ていたと、どう考えても透しか知らないような話をして危うく正体がバレそうになりました。“みな”は自分も遊びで付き合っているのか問いかけてみると、透は“みな”のことを初めて本気で好きになったことを打ち明けました。
ライアー×ライアーのネタバレあらすじ:転
焦る湊はどうやって透と別れようかと美樹に相談しました。透はギャル好きなのではないかと考えた美樹は合コンを企画し、透を浮気に持ち込もうという作戦を提案しました。
しかし、あっさりとこの作戦は失敗し、透は「彼女が待っているから」と合コンを放り出してしまいました。密かに様子を見ていた湊は慌てて“みな”に変身しますが、透は何と「家を出るから同棲しよう」と“みな”に合鍵を渡してきました。
湊は“みな”として透と付き合う一方、湊としては鳥丸と親しくしていました。ある日、湊は鳥丸から自分はなぜ潔癖症になったのか訊かれ、高校の時に帰宅すると透の部屋から女子の先輩が出てきて、部屋では透が裸のままベッドに横たわっていたことを不潔に思ったのがきっかけだと打ち明けました。
鳥丸は湊に交際を申し入れ、湊は返事を保留しつつも早く透と別れようと決意しました。その後、美樹にこの日のことを話した湊は、透が好きなのは湊ではなく“みな”だと語りました。
透は親友の桂孝昭(七五三掛龍也)に手伝ってもらい、家を出てアパートに引っ越しました。湊と“みな”のふたつの人格で透をもてあそんだことを後悔した湊は、美樹から遠くに引っ越すことにすればいいとのアドバイスを受け、今度こそ最後の嘘のつもりで“みな”に変身して透のアパートに向かいました。
桂を帰して二人きりにした透に、“みな”は「親の転勤でエクアドルに引っ越すことになったから別れてほしい」と告げました。透は戻ってくるまで待つと言い、泣きながら「別れたくない。“みな”が好きだ」と抱きしめてきました。“みな”は思わず「私も透が好きだよ」と言ってしまいました。
こうして透と別れた湊でしたが、透を傷つけた罪悪感からすっかり落ち込んでしまいました。そんな湊を見かねた鳥丸は彼女をデートに誘いますが、湊は「私の事で傷付けた人がいる。ずっと嘘をついていた」と打ち明けました。鳥丸は湊が元気になるまでいつまでも待つと言ってくれました。
数ヶ月後。湊は自宅にやってきた桂から「透と連絡が取れなくなった」と聞かされ、湊の姿のまま慌てて透のアパートに駆け付けました。透は一瞬“みな”が来たのかと思いましたが、来たのは湊だったのでがっかりしました。
痛烈な罪悪感に苛まれた湊は「透には“みな”が必要」だと悟り、鳥丸に「気になる人がいるから付き合えない」と交際の申し出を断りました。湊は“みな”に変身して透の元に向かい、帰国して親戚のところに住むことになったと嘘をつきました。“みな”は、自分に似ている知り合いとは誰かと問いましたが、透は不機嫌そうに「あまり喋りたくない人」としか答えませんでした。
“みな”は自分を抱こうとする透を上手くかわし、それから二人はデートを楽しみました。しかし、二人の様子は鳥丸に目撃されていました。
湊は鳥丸と大学で遭遇し、鳥丸は、気になる人とはその後どうなったのか訊いてきました。鳥丸はその流れで湊の家に行くことになりましたが、その際に鳥丸は、透が女とデートしていたのを見たと話し、透は鳥丸を連れ出すと「余計なことを言うな」と脅しました。
湊は帰る鳥丸を追いかけ、自分は“みな”を演じていることを打ち明けました。鳥丸は義理とはいえども姉弟間の恋愛は気持ち悪いし応援できないと告げてその場を去り、湊は「私のこの恋は、気持ち悪いんだ」と深く落ち込んでしまいました。
ライアー×ライアーの結末
湊は透に本当のことを話そうと決心し、“みな”に変身して透のアパートに向かいました。ところが、別れを切り出してきたのは意外にも透の方からでした。
透は「ずっと好きな人がいて、その人にそっくりな“みな”に惹かれた。その人はずっと昔に死んだんだ」と語りました。その後、湊は美樹にそのことを話すと、美樹は「それでいいの?」と問いかけてきました。
“みな”としては透と別れたものの、湊の気持ちは深く沈んだままでした。やがて透はアパートを引き払い、実家に戻ってきたのですが、透もまた元気がありませんでした。
そんなある日、湊は鳥丸と会いました。鳥丸は先日の発言を謝罪すると、気分転換に一緒に城を見に行こうと提案しました。当日、鳥丸は「1日楽しもう」と言い、湊と鳥丸は新幹線で愛知県の犬山城を見に行きました。それから二人は観光を楽しみましたが、湊は「そろそろ帰ろう」と言うと、鳥丸はホテルを予約したから泊まろうと言い出しました。
鳥丸は嫌がる湊に“みな”の正体をバラすと脅して関係を迫りました。湊は「透が大嫌いな姉と付き合っていたと知って傷つくのは嫌だ」と言い、鳥丸を受け入れようと覚悟を決めましたが、湊が今でも透と切れていないことに気付いた鳥丸は「別れよう。今日はここに泊まっていけ」と言って部屋を出ていきました。その夜、湊は一人きりの夜を過ごしました。
その頃、実家では湊がスマホを2台持っていることを知ったひとみが「湊は怪しいバイトをしているのではないか」と心配していました。その話を聞いた透は、自分が“みな”と出会った日に、湊が撮影モデルのバイトに行ったこと、そして水族館デートの際に“みな”が自分と家族しか知らないはずの思い出話を知っていたことを思い出しました。
そして透は“みな”のスマホに電話をかけたところ、湊の部屋から着信音が鳴ったことから、透はここで“みな”の正体に気付きました。
翌日、東京に戻ってきた湊は、偶然にも“みな”のスマホを持っていた透と遭遇しました。湊は自分は今まで“みな”を演じていたことを透に正直に話して謝罪しましたが、透もまた自分はずっと湊に嘘をついていたことを打ち明けました。
それは、透が初めて湊と出会った頃にさかのぼります。当時小学生だった透は親に連れられて動物園に行った時に初めて湊と出会い、一目惚れしました。やがて紀行がひとみと再婚した時、透はこれで湊と一緒に暮らせると喜びましたが、後になって姉弟は結婚できないことを知って深く絶望してしまったのです。透は、湊は自分の中では死んだことにし、自分の気持ちに蓋をして自暴自棄になり、様々な女たちと遊び始めました。血の繋がりがなければ姉弟でも結婚できると透が知った時には、湊との距離は絶望的に開いていたのです。
透が“みな”と出逢ったことで改めて自分への想いを再燃させていたことを知った湊は「ずっと透のことが好きだった」と告白しました。透と湊は自分たちが初めて出逢った思い出の遊園地に行き、「これからは堂々と付き合おう」とキスを交わしました。
湊と透は両親に「大学を出たら結婚する」と宣言しました。両親は素直に祝福してくれました。そして湊は透のプロポーズを受け入れ、友人たちが祝福するなか結婚式を上げるのでした。
以上、映画「ライアー×ライアー」のあらすじと結末でした。
松村北斗くん目当てで観ました。松村くんのビジュアルが終始良かったのはもちろんですが、ストーリーも楽しむことができました。
湊が妹に似た別人だと嘘をつき、第三者から見ればどう見ても同一人物なのに、それを別人だと本気で信じる透が微笑ましくて面白かったです。
キュンキュンする映画を観たい人におすすめしたいです。