ライチ☆光クラブの紹介:2015年日本映画。古屋兎丸の同名作の漫画が原作。野村周平、古川雄輝、間宮祥太朗ら若手の俳優が集まり映画化。物語の舞台となるのは蛍光町。工場からの黒い煙と油に塗れた町の片隅にある廃工場を秘密基地とし、醜い大人になることを拒み美しくあることを選んだ9人の少年たちの物語を描く。
監督:内藤瑛亮 出演:野村周平(タミヤ)、古川雄輝(ゼラ)、中条あやみ(カノン)、間宮祥太朗(ジャイボ)、池田純矢(ニコ)、松田凌(雷蔵)、戸塚純貴(デンタク)、柾木玲弥(ダフ)、藤原季節(カネダ)、岡山天音(ヤコブ)、杉田智和(ライチ)、ほか
映画「ライチ☆光クラブ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライチ☆光クラブ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ライチ☆光クラブ」解説
この解説記事には映画「ライチ☆光クラブ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライチ☆光クラブのネタバレあらすじ:起
工場から出る黒い煙で光を失った町・蛍光町。疲弊しきった大人たちがごろごろといる町です。そんな大人を嫌う少年たちがいました。蛍光中学に通っている彼らは、「光クラブ」を結成しています。
まだ小学生だったタミヤ(野村周平)とダフ、カネダの三人が、廃工場を秘密基地として光クラブを創設しました。そこへゼラ(古川雄輝)が加入し、後にジャイボ(間宮祥太朗)やデンタク(戸塚純貴)らが集まり、現在の光クラブは総勢9人となっています。
光クラブをまとめているのは、カリスマ性と天才的な頭脳の持ち主であるゼラです。ゼラは大人たちを醜いものと決めつけ否定し、自分たちだけの世界を作ろうとしていました。そのために兵器となるロボットを開発している光クラブ。
ある日、彼らの秘密基地を覗き見た世界史の女性教師がいました。ゼラたちは彼女を拘束し、制裁を加えます。処刑した後、ゼラは十箇条を唱えるよう呼びかけます。「一つ、美は願望ではなく、美は真理である。一つ、我が世界において不幸は存在しない、誤りや欠落があるだけ。一つ、もし争いが起きた時は、メカニズムの解消につとめる。…」これをゼラの前で唱和するタミヤたちでした。
ライチ☆光クラブのネタバレあらすじ:承
一年ちょっとかけて、ついに“ライチ”と名付けられたロボットが始動します。燃料はライチの実です。ライチは少女の捕獲のために作られました。美しい希望の光をもたらすような少女の捕獲を命じられたライチですが、最初につかまえたのは不細工な女性でした。
次に看板を持ってきたり、大人の男性をつかまえてくるライチ。ゼラたちはライチに美を学ばすためにたくさんの絵画を見せるなどし、ようやく一人の美少女・カノンを捕らえることに成功しました。ゼラは、光クラブに美しい希望をもたらす偶像として、カノンを玉座に据えることにします。
ゼラたちがいなくなってから、カノンは目が覚めます。カノンはライチに逃がしてほしいと頼みますが、「ゼラの命令に背くことになるので、それはできない。」とライチに言われてしまいます。するとカノンは食事をさせてほしいと頼み、手錠を外してもらうことに成功しました。
その隙に逃げ出すカノン。しかしすぐにライチに捕まってしまい、再び手錠をかけられ動けなくなってしまいました。
光クラブのリーダーでもあるタミヤは、ゼラのやり方に疑問を覚えていました。子どもから大人への成長を否定するゼラの考えに疑問を覚えるのはタミヤだけではなく、幼馴染のダフやカネダも同じです。タミヤは、カノンの前に捕らえられた男女をゼラに内緒で逃がす計画を立てていました。ダフやカネダにも逃がすのを手伝ってほしいとタミヤは頼みますが、カネダはゼラに逆らうのが怖くて、タミヤの申し出を断ります。しかしダフは、タミヤと共に男女を逃がすことを約束しました。
その日の夜、カノンの美しさに惹かれていたダフは、カノンに触れて自慰行為をしてしまいます。それがばれてライチに捕まるダフ。実はカネダがゼラに、タミヤやダフが裏切り者だと密告していのです、この時、捕らえられた男女が入っていた檻は空っぽで、男女を逃がしたのもダフだと思われていました。
ダフが捕らえられたと知ったタミヤは急いで駆けつけます。捕まったのはダフだけではなく、カネダも同じように捕らえられていました。タミヤは二人を開放するよう求めます。しかしダフもカネダも、ライチによって無残に殺されてしまうのでした。
ライチ☆光クラブのネタバレあらすじ:転
目を覚まさないカノンは、実は寝たふりをしていました。彼女はゼラたち光クラブのメンバーの前では決して目覚めることはなく、ライチと二人きりの時にしか目を覚ましません。ダフやカネダが殺されるのも見ていたカノンは、ライチがあまりにも残虐なことをするので、ライチに人間のさまざまな感情を教えることにします。人を殺してはいけないこと、そして悲しみを教えるカノン。
ゼラは、いつまでたっても目覚めないカノンにいら立ちを感じていました。「まだ光クラブに裏切り者がいる!」と言い出すゼラ。するとゼラに絶対的な忠誠を誓っているニコが、タミヤを裏切り者だと決めつけるのですが、ゼラとジャイボが愛し合っている姿を見てしまったニコは、絶望を感じるのでした。
そんな時、秘密基地にあったライチの木が燃えてしまいます。その火を消そうとしたニコは真っ黒こげになりながらも、ライチの実を一つ握りしめてゼラの元に向かいます。しかしゼラはニコを踏みつけ、ニコは亡くなってしまいました。
タミヤもライチによって処刑されそうになりますが、カノンから人を殺してはいけないと教えられていたため、タミヤを殺すことはできませんでした。そんなライチは突然、混乱してその場で倒れてしまいます。
すると寝たふりをしていたカノンが、「ライチ!」と叫びます。カノンが目覚めたことでゼラは喜ぶのですが、カノンから「あなたは最低よ!醜い!」と言われ、ゼラは気がふれておかしくなってしまいました。そして、「明日、彼女をロボットにしよう!」とゼラは新たな考えをデンタクなどにもちかけるのでした。
ライチ☆光クラブの結末
夜になりゼラたちが帰ると、カノンはライチに手錠を外してもらい、監禁されているタミヤを逃がしてやります。タミヤはカノンも一緒に逃げようと持ち掛けますが、カノンはライチと共に秘密基地に残ることを選びました。
そして、翌日やってきたゼラたちと戦おうとするカノン。しかしライチはデンタク(戸塚純貴)によってプログラミングを変えられてしまい、カノンのことを忘れたライチによって、バラの処刑を受けて動かなくなってしまいました。
カノンが動かないのを見たデンタクは、ライチの操作機械を壊していしまいます。制御不能となったライチは、雷蔵やヤコブ、デンタクをも殺し、次にゼラも手にかけようとしました。しかしライチは、燃料切れで突然動かなくなります。これで一命をとりとめたゼラでしたが、そこへタミヤが戻ってきます。「俺たちの光クラブを返してもらう!」と言い、ゼラに詰め寄るタミヤ。
タミヤは「男女を逃がしたのはダフではなく、ライチの木に火をつけたのも自分ではない!」と言います。「本当の裏切り者が誰かよく考えろ!」と話すタミヤを、後ろからジャイボが突きさします。実はジャイボが男女を逃がし、ライチの木を燃やしていました。彼はゼラの心を奪う光クラブ自体がなくなればいいと考えていました。しかしすべてを知ったゼラはジャイボを拒絶します。
一方動かなくなったカノンでしたが、最後の力を振り絞り、持っていたライチの実をライチの口へと運びました。するとライチが動き出し、ジャイボとゼラを殺してしまいます。みんな死んでしまった秘密基地で、ライチはカノンを抱き、二人は光に包まれ天にめされるのでした。
以上、映画「ライチ☆光クラブ」のあらすじと結末でした。
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