探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海の紹介:2016年日本映画。島田荘司の本格ミステリー小説シリーズ「御手洗潔シリーズ」の映画化作品で、天才脳科学者で探偵の御手洗潔が女編集者と共に3つの難事件に挑む推理サスペンスです。潮の満ち引きが6時間ごとに繰り返される海が舞台となる。
監督:和泉聖治 出演者:玉木宏(御手洗潔)、広瀬アリス(小川みゆき)、石田ひかり(滝沢加奈子)、要潤(小坂井准一)、吉田栄作(槙田邦彦)ほか
映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海」の予告編 動画
映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」解説
この解説記事には映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のネタバレあらすじ:起
4月27日、大雨の降りしきる広島県福山市の龍神の滝付近で目を縫われた男性と口を縫われた女性が柱に縛られた状態で発見されます。近くからは赤ん坊の遺体も発見されました。 その頃、大学で教鞭を取っていた天才脳科学者で探偵の御手洗潔(玉木宏)の元に、彼が解決してきた事件を小説「探偵ミタライ」シリーズとして発表している作家の担当編集者で、自らもシリーズの大ファンである小川みゆき(広瀬アリス)が訪れます。新作が見たいという小川はネットから拾ったいくつかの難事件を御手洗に見せると、彼はその中から瀬戸内海に浮かぶ「死体島」事件に興味を持ちます。4月28日、早速御手洗は小川と共に愛媛県松山市の興居島に出向きます。地元警察の協力を得た御手洗らは、興居島の砂浜に半年で6人の男の遺体が打ち上げられていたことを知ります。御手洗は瀬戸内海の特殊な海流を探るうちに、遺体が広島県福山市から流されてきたのだと推理します。翌29日、御手洗は福山市を訪れますが、現地では行方不明者の捜索依頼は出ていません。そんな時、市内のアパートで外国人の変死体が発見されます。御手洗の作戦で担当刑事の黒田(小倉久寛)率いる警官隊は一旦アパートから身を引き張り込むと、アパートに複数の男たちが潜入して変死体を処理しようとしたので、警察は男たちを逮捕します。男たちはいずれも外国人であり、御手洗は外国人なら捜索依頼も出ないだろうと推理します。
「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のネタバレあらすじ:承
興居島の事件と外国人の変死体事件の解決に貢献した御手洗は、黒田が同時に追っている竜神の滝事件の話を聞きます。御手洗は二人の縛られていた位置、目や口が縫われていたことから「罰」の文字が浮かび上がることを突き止め、犯人はかなり粘着質な性格であると推理します。被害者の男女の身元は革細工店の居比夫妻(神尾佑、今野麻美)で、二人とも一命を取り留め入院していました。御手洗は調べを進めるうちに、居比夫妻の子供が誘拐され、要求された身代金を指定場所に持っていったところ二人とも拉致されてしまったこと、ベビーシッターとして雇われた辰見洋子(谷村美月)も腹を刺されて入院していることを知ります。御手洗は現場の状況や夫妻の供述、辰見の腹の傷が浅めだったことなどから、辰見の周囲の人物を探るよう黒田に依頼します。その頃、瀬戸内海では、漁師たちの間で謎の「水龍」を見たという目撃談が相次いでいました。時を同じくして、歴史学者の滝沢加奈子(石田ひかり)は幕末の黒船来航時の歴史的資料の中に「星籠(せいろ)」という文字を発見しますが、その帰り道に何者かに襲われ、バッグを振り回して難を逃れます。滝沢と出会い、「星籠」に興味を持った御手洗は、調べているうちに辰見の恋人・小坂井准一(要潤)が鍵を握っていると突き止めます。
「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のネタバレあらすじ:転
「星籠」とは、小坂井が携わっていた潜水艦のことであり、「水龍」の目撃談はどうやら「星籠」の事のようです。一方、御手洗は滝沢の知り合いで、西京化学工業の社長である槙田邦彦(吉田栄作)とすれ違います。槙田は経営が傾きかけた会社を立て直した実績を持っていました。しかし、御手洗は黒田から、西京化学工業についての話を聞きます。先日の事件の被害者である居比は会社の新工場建設の反対運動の中心人物だったというのです。会社の幹部だった槙田の父は責任を取って自殺しており、更には槙田と小坂井は昔からの仲良しだというのです。御手洗は小坂井から事情を聞きます。事件の日、辰見に呼び出された小坂井は、腹を刺されている辰見を発見、事情を聞くと彼女はかつての悪い男からクスリを預かってしまい、そのクスリを預かってほしいと小坂井にカバンを預けたのです。
「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」の結末
しかし、赤ん坊の死の謎に疑問を持った御手洗は辰見に真実を言うよう促します。実は、辰見はほんの不注意で夫妻の赤ん坊を死なせてしまい、クスリを口実に赤ん坊の死体をカバンに入れて小坂井に託したのです。そして居比に強い恨みを持っていた槙田は夫婦を拉致して竜神の滝に縛り付けたのです。更に調べを進めると、槙田こそが一連の事件の黒幕であり、槙田は工場の施設を使って違法な薬物を極秘裏に製造しており、興居島に流れ着いた遺体はいずれも違法薬物による中毒死だったのです。小坂井はただ利用されただけだったのです。警察は槙田の逮捕状を取りましたが、槙田は貨物船で既に福山港から出港していました。小坂井は自らの父が開発に携わった「星籠」を駆り、御手洗らの目の前で貨物船に正面衝突させ、船は爆破炎上し沈没します。小坂井は間一髪で脱出しており、槙田も逮捕されました。事件解決後、御手洗は小坂井から「星籠」の名の由来を聞くと、瀬戸内海の奥深くには珊瑚礁が眠っている場所があり、まるで星の籠のように見えることから名づけられたのだといいます。御手洗と小川は、黒田や滝沢に見送られて福山を後にしました。
以上、映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のあらすじと結末でした。
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