キングダム2 遥かなる大地への紹介:2022年日本映画。原泰久原作のコミック「キングダム」の実写映画第2弾。成キョウの反乱における功で下僕の身分を脱した信は、侵攻してきた魏軍を撃つべく蛇甘平原に向かう討伐軍に入ります。秦は兵力不足と総大将ヒョウ公の無茶な突撃命令で苦戦し、信も活躍するものの敗走を余儀なくされます。その際に同じ伍の仲間となった剣の達人羌カイが実は女性で、姉の敵を討つために旅をしていることを知ります。なんとか生き延びた信達でしたが、信の直属の上官である千人将縛虎申から、魏軍副将宮元がいる陣への突撃命令を受けます。不利な戦況を覆すには、宮元がいる丘の占領が不可欠で、信は秦の勝利のために縛虎申と共に突撃します。
監督:佐藤信介 原作:原泰久 出演:山﨑賢人(信)、吉沢亮(エイ政/漂)、橋本環奈(河了貂)、清野菜名(羌カイ)、満島真之介(壁)、岡山天音(尾平)、三浦貴大(尾到)、濱津隆之(澤圭)、真壁刀義(沛浪)、山本千尋(羌象)、豊川悦司(ヒョウ公)、高嶋政宏(昌文君)、要潤(騰)、加藤雅也(肆氏)、高橋努(宮元)、渋川清彦(縛虎申)、平山祐介(蒙武)、玉木宏(昌平君)、小澤征悦(呉慶)、佐藤浩市(呂不韋)、大沢たかお(王騎)、ほか
映画「キングダム2 遥かなる大地へ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キングダム2 遥かなる大地へ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「キングダム2 遥かなる大地へ」解説
この解説記事には映画「キングダム2 遥かなる大地へ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キングダム2 遥かなる大地へのネタバレあらすじ:起
成キョウの反乱から半年後、秦王エイ政が首都咸陽の宮殿に1人でいるところに、暗殺者朱凶が襲いかかってきました。朱凶は、肆氏に呼び出された信や兵と共に駆けつけた昌文君により倒されますが、朱凶は死の間際にシユウがいれば成功していた、とつぶやきました。
警備が厳重な宮殿内部まで朱凶が入り込んだことで、エイ政や昌文君は、並びなき実力者である丞相の呂不韋の関与を疑います。そのとき、隣国魏が侵攻してきたとの急報が届きます。
成キョウの反乱の功で下僕の身分を脱した信は、蛇甘平原に向かう討伐軍に入りました。討伐軍では、かつて同じ村にいた尾平や尾到と再会します。そして、軍の最小単位の5人組「伍」を作ることになりますが、まだ子供の信を伍に誘う人はおらず、結局信と尾平、尾到、無口で信よりさらに小さい少年羌カイ、頼りない伍長の澤圭という最弱の伍が誕生しました。
戦況は、魏の総大将呉慶に先手を取られた秦に不利な状況が続いており、蛇甘平原でも2つの丘を先に占領されていました。秦の総大将ヒョウ公は、丘を奪還すべくまだ全兵力が到着していないのにもかかわらず、歩兵に突撃命令を出します。
信の伍は、第4軍の千人将縛虎申の配下に入りますが、縛虎申は特攻好きで知られており、この戦いでも歩兵に突撃命令を出しました。尾平、尾到が初めての戦場に緊張する中、信は、幼なじみ漂との夢でもある大将軍になるための最初の戦いを前に高揚していました。そして、号令と共に、信達は魏軍に向けて突撃を開始します。
魏軍は盾を並べて秦軍の突撃を押しとどめようとしますが、信は盾を構える魏軍を飛び越えて中に入ると、そこで魏軍兵士を切りまくります。そして、信の活躍で開いた穴に秦軍歩兵が突入し、秦軍が魏軍を押し込みました。歩兵苦戦の知らせを受けた魏軍副将宮元は、すぐに次の手を打ちます。
信の活躍で有利に進める秦軍第4軍歩兵部隊でしたが、そこに魏軍の装甲戦車が突っ込んできました。圧倒的な戦力の装甲戦車になぎ倒される第4軍歩兵部隊。その状況をヒョウ公も把握しますが、援軍となる騎馬隊に待機を命じます。
信は初めてみる装甲戦車になすすべがありませんでしたが、そのとき羌カイが策があると言いました。羌カイの策とは、先の戦いで死んだ死体を積み上げて防壁を作るというもので、信達は急いで死体を積み上げます。そうとは知らない魏軍装甲戦車隊は、信達が作った防壁につっこみ大破しました。
キングダム2 遥かなる大地へのネタバレあらすじ:承
こうして信達は善戦しますが、信達以外の第4軍歩兵部隊やそのほかの歩兵部隊は壊滅的な状況となり、好機と見た宮元は丘の上にいた兵を降ろし、勝負を決めに行きました。ヒョウ公はそんな状況になっても騎馬隊を動かそうとしません。そして、信達も新たに宮元が投入した部隊に囲まれ敗走を余儀なくされました。
信と羌カイは尾平達を逃がすため殿を務めます。そして、魏軍に囲まれたとき、羌カイは突然独特のリズムを口ずさむと、踊るように周囲を動き回り、そして魏軍兵士を切りまくりました。しかし、魏軍の数は多く、縦横無尽に動き回った羌カイは、やがて力尽き動きを止めました。
しかも、戦いを続けるうちに顔を覆っていた布が取れ、羌カイは女であることも判明します。信は羌カイを助けるために負傷し、羌カイは魏軍から逃げるために信と共に崖から飛び降りました。信は気がつくと、崖下の川辺に羌カイと共にいました。魏軍が崖から落ちた2人を追うのを止めたことで、2人はなんとか生き残ることが出来ました。
信は、女である羌カイが戦場に出る理由を尋ねたところ、羌カイは姉の羌象の敵を討つためと答えました。羌象の敵は魏に居るのですが、魏への行き方がわからずこの戦いに参加したのでした。実は、羌カイの一族は、エイ政を襲った朱凶が言っていたシユウに関わる部族でした。
シユウは、各部族から選ばれた候補者で祭と呼ばれる殺し合いを行い、生き残った物が名乗ることが許される習わしでした。そして、新たなシユウを決めるべく祭がおこなわれることになり、羌カイの部族からは羌カイと羌象が参加することになりました。
しかし、当日羌カイは羌象に眠らされて参加できず、急いで会場に行くと、そこには羌象の死体がありました。羌象は、幽族の連の策にはめられ、ほかの参加者から集中的に狙われ殺されたのでした。
つまり、幽族の連こそ羌カイが狙う敵でした。敵討ちがすべての羌カイは、敵討ちが終わったら死ぬつもりでしたが、信はそれを批判すると、羌象がやりたかったことを思い出せばそんなかなしい目をしなくて済むといいました。
キングダム2 遥かなる大地へのネタバレあらすじ:転
次の日、信達は尾平達と合流しました。戦況はいよいよ秦に不利となり、宮元はヒョウ公がいる本陣を襲うべく部隊に突撃を命じました。信達は、宮元がいる丘と秦がいる平地の間にいて、宮元が魏兵を平地に出したため、空白地帯となっていました。
信達はこの状況を利用して、宮元がいる本陣まで行こうとしますが、残っていた魏の守備隊と遭遇してしまいます。しかし、信達が宮元がいる丘のふもとまで行ったことを聞いたヒョウ公は、このわずかに残った炎を不利な戦況を覆す大炎にすべく、信達がいる場所めがけて騎馬隊に突撃を命令しました。
信達が守備隊に苦戦を強いられているところに、騎馬隊を率いて縛虎申がやってきました。騎馬隊は守備兵を蹴散らし、尾平達は助かったことに喜びますが、縛虎申から騎馬隊と共に宮元がいる本陣への突撃を命じられます。信達は生き残るために必死に騎馬隊の後を追って敵陣を突破しました。
そして、宮元の本陣が間近に迫った時、縛虎申は騎馬隊と歩兵隊を切り離し、そのとき馬に乗っていた信に騎馬隊と共に本陣への突撃を命じました。信は、羌カイ達と丘の上で再会することを約束すると、本陣に向かいました。
本陣の近くまで来たとき、矢が飛んできて縛虎申に矢が当たってしまいます。しかし、縛虎申はそれをものともせずに進み、ついに本陣にたどり着きます。すると、宮元は矢の傷でふらふらとなっていた縛虎申を自ら剣で突き刺しますが、縛虎申はそれでも死なず、宮元の首に短剣を突き刺し宮元を倒しました。
宮元が倒されたことで魏軍は戦意を失って丘から退却し、丘は秦軍が奪還しました。信はせっかく奪還した丘の占領を主張しますが、兵数は数十しかおらず、縛虎申は勇猛と無謀は違うと撤退するように言うと、息を引き取りました。
信は縛虎申の言葉に従い丘から降りようとしますが、ふもとには魏の大軍がいました。宮元が倒されたことを知った呉慶は、もう1つの丘を降りて、信達がいる丘のふもとまで軍を進めたのでした。呉慶のすばやい対応に信達はなすすべがありませんでした。
キングダム2 遥かなる大地への結末
そのとき、たまたま近くを通りがかった軍が、信達がいる丘の上までやってきました。それは、王騎率いる軍でした。王騎は、この戦いへの参戦の許可をもらっていませんでしたが、丘の上から景色を楽しみたいと、ここまでやってきたのでした。しかし、秦の大将軍である王騎が現れたことで、呉慶は警戒して軍の動きを止めました。
王騎は、知略に関しては魏随一の呉慶は、列国の脅威となる名将と言いますが、一方で戦場は知略がすべてではなく、野生の直感で動く本能が知略に勝ることもある、とも言いました。そのとき、ヒョウ公が呉慶の陣に突撃をかけていました。ヒョウ公は王騎がいう本能で戦う将軍でした。
ヒョウ公は圧倒的な武力で呉慶の陣を次々に突破します。呉慶はヒョウ公の勢いを止めるべく装甲戦車で左右からヒョウ公に付き従う兵を削りに行きます。王騎は、このような状況になったのは、ヒョウ公と呉慶という秦と魏の総大将による指揮の結果だといい、信はたった2人の人物の考えが、このような大戦を左右することを知り呆然としました。
信は、王騎から馬を借りると丘を下ってヒョウ公のもとに向かいました。信は、左から装甲戦車に近づいて装甲戦車を破壊すると、ヒョウ公は手薄となった左から突破を図ります。そして、呉慶の陣の間近まで来たとき、呉慶が出てきました。呉慶は秦に滅ぼされた小国の王族の生き残りで、秦に復讐すべく魏の大将軍にまでなったのでした。
呉慶はヒョウ公に一騎打ちを挑みますが、返り討ちにあい倒されてしまいました。総大将が倒されたことで魏軍は戦意を失って退却し、戦いは秦の勝利に終わりました。
戦いの後、退却する魏軍の後を追って魏に行こうとする羌カイに信が声を掛けました。信は、この戦いで自分の未熟さを知り、修行してもっと強くなるから絶対に帰ってこいと言いました。お前はもう俺たちの仲間だという信と別れた羌カイの顔には、これまで出したことがない微笑みが溢れていました。
信が首都咸陽に帰った時、遠征から丞相の呂不韋も帰還しました。呂不韋は、エイ政と謁見したとき、先の朱凶による襲撃の黒幕は自分だといいました。壁は呂不韋が自白したことに驚きますが、エイ政は冗談はよせ、といい呂不韋も冗談だといいました。呂不韋が黒幕とわかっていても裁けない、呂不韋との力の差を見せつけられ壁は絶句しました。
以上、映画「キングダム2 遥かなる大地へ」のあらすじと結末でした。
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