日本の首領(ドン) 完結篇の紹介:1978年日本映画。「日本の首領」シリーズ完結篇で佐分利信、三船敏郎、そして片岡千恵蔵の三大スターがそろい踏みを果たす。日本の首領〈ドン〉の地位に執念を燃やす関西の雄、中島組組長佐倉。迎え撃つ関東同盟理事長、大石。両勢力の糾合を夢見る大物右翼、大山。最後に笑うのは誰?
監督:中島貞夫 出演者:三船敏郎(大石剛介)、菅原文太(川西)、大谷直子(木村由紀子)、片岡千恵蔵(大山喜久夫)、西村晃(刈田)、高橋悦史(一宮)、佐分利信(佐倉一誠)その他
映画「日本の首領 完結篇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「日本の首領 完結篇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
日本の首領(ドン) 完結篇の予告編 動画
映画「日本の首領 完結篇」解説
この解説記事には映画「日本の首領 完結篇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
日本の首領(ドン)完結篇のネタバレあらすじ:起・首領〈ドン〉を目指す男たち
関西最大の暴力組織中島組と関東同盟の間の休戦状態は3年に及んでいた。中島組組長、佐倉一誠と関東同盟理事長、大石剛介は、右翼の大物で政財界最大の黒幕、そして大石の後ろ盾である大山喜久夫を入院中の東亜第一病院にいっしょに見舞う。大山の意向により、佐倉の娘婿で一宮医院院長の一宮が最新の方法により大山の手術をし、大山は一命をとりとめる。
現職総理大臣・中久保の派閥に食い込む大石は、大山の口添えでサイパン島開発の巨大利権を狙う。党総裁の地位を狙う平山幹事長に近い佐倉も対抗する意思を固める。東西の任侠団体を糾合する大日本同志会の構想をまだ捨てていない大山も、大石をけん制するために中島組に肩入れを始める。
中島組は中久保、平山のどちらの仲間になるのか明らかでない有力議員、刈田の取り込みを図る。かつて大石を狙撃し、そのために今は車椅子で生活する、中島組傘下 川西組組長・川西は中島組きっての武闘派だが、川西の部下の宮原は、宮原が倒産に追い込んだ木村建設の自殺した社長の娘で、借金を抱える木村由紀子を刈田に新しい愛人としてあてがう。
だが、大石は刈田が妾に生ませた息子、春男が大石の娘、郁子と交際していることを知り、二人の縁談をまとめて刈田を自分の側に取り込む。
日本の首領(ドン)完結篇のネタバレあらすじ:承・賄賂強奪事件
大石は外遊する刈田にアメリカ上院議員ジェラードへの賄賂を運ばせる。だが、サイパンでジェラードに刈田が4億円を渡した直後、金が強奪される事件が起きる。強盗実行犯たちはヘリコプター事故等により死ぬが、事件を手引きしたのは、川西の部下、宮原だった。
大石は口封じのため、秘書としてサイパンに父と同行していた春男を、検事に取り調べを受ける前に愛人ごとガス中毒死させる。大山は、捜査を逃れようと東亜第一病院に入院している刈田が大石に殺される前に、刈田が隠す賄賂の領収書を手に入れることを一宮に求める。東亜第一病院外科部長の地位が見返りだった。一宮が領収書を見つける前に刈田は毒殺されたが、領収書は愛人の由紀子が預かっていた。一宮を通じて領収書は大山の手に渡る。
日本の首領(ドン)完結篇のネタバレあらすじ:転・大石の失墜と大山の死
領収書を握った大山が勝利者と思われた。だが、佐倉は日本のドンの夢をあきらめない。彼に無断で大山の意向により動いた一宮を叱責し、大山を殺すことを命じる。
ジェラードの上院公聴会での証言が報じられ、それにしたがって大山、大石、故・刈田等の黒い関係が報道され、中久保内閣は崩壊しようとしていた。大石は地検特捜部に召喚される。娘の郁子すら春雄の死について父を告発する投書をしていた。やはり特捜部に召喚されるが先手を打って入院していた大山を、一宮は医師の職分と佐倉ファミリーの一員という立場の間で苦悩したものの、結局薬物を注射して殺す。賄賂の領収書も中島組の物となった。
日本の首領(ドン)完結篇の結末:最後の勝利者
中久保内閣が総辞職し、平山幹事長が党総裁となる。佐倉は日本のドンの地位を得たかのように思われた。ただし、関東連合の報復を受けた川西の命や、一宮の一家を犠牲にしてである。一宮は家を出て由紀子の元に身を寄せていた。
佐倉は平山新総裁の祝賀パーティー出席のために東京へ向かう。だが、新幹線の中で倒れて命を落とす。大石は釈放され、逆転で日本のドンの地位を確保した。
由紀子がママを務める店に、大石がとりまきと共に客としてやってくる。病院をやめて由紀子の「ヒモ」となった一宮は大石のテーブルに行き、死に際の川西から譲られた拳銃を取り出し、大山を殺したのは自分であることを告白し、この拳銃で自分を殺してほしいと言う。大石は「ヤクザになるのは医者になるほど楽じゃない」と諭すが、結局、大石に向けて発砲したせいで、一宮は撃ち殺されてしまうのだった。
以上、映画「日本の首領(ドン) 完結篇」のあらすじと結末でした。
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