のぼうの城の紹介:2011年日本映画。TBS開局60周年記念作品として2012年に公開されました。主演は野村萬斎で、彼の個性と演技力が光る作品となっています。「でくのぼう」と呼ばれた温和な殿様が危機を脱するために奮闘する話しですが、力がなければ生き残れなかった厳しい時代の中で、自分らしく懸命に生き抜いた人々の姿がよく描かれています。また、長親と甲斐姫のかなわなかった恋も背景に描かれています。
監督:犬童一心、樋口正嗣 出演:野村萬斎(成田長親)、榮倉奈々(甲斐姫)、成宮寛貴(丹羽長秀)、佐藤浩市(正木丹羽守利英)、上地雄輔(石田三成)、山田孝之(大谷吉継)、尾野真千子(ちよ)、山口智充(柴崎和泉守)、西村雅彦(成田氏長)、市村正親(豊臣秀吉)ほか
映画「のぼうの城」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「のぼうの城」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「のぼうの城」解説
この解説記事には映画「のぼうの城」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
のぼうの城 のネタバレあらすじ:のぼう様
周囲を湖に囲まれた 忍城の領主・成田氏一門の成田長親は、民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼ばれ、その温和な性格から皆に親しまれる殿様でした。時は豊臣の時代に入る目前でした。天下統一目前の豊臣秀吉は、北条氏の小田原城をおとそうとしていました。北条氏政は関東各地の城主に籠城に参加するよう指示しました。支城の一つであった忍城主である長親の従兄弟の氏長は、北条氏に従うように見せかけ、裏で豊臣側への降伏を内通していました。
のぼうの城 のネタバレあらすじ:石田三成の策略
石田三成は成田氏が既に降伏を決めていることを知りながら、戦を仕掛けようとしていました。忍城を落とす目的があったのです。三成が使者として遣わせた男は傲慢で、ある一言で総大将・長親は豊臣側と戦うことを決意し宣言してしまいます。早めに白旗を上げることでことなきを得ようとしていた重臣たちは取り乱します。しかし、長親の想いを知り、覚悟を決めて戦うことを決意します。
のぼうの城 のネタバレあらすじ:甲斐姫
三成率いる2万超の軍に、農民らを含めても3千強の成田勢で戦わなければなりませんでした。長親は危機が迫っているというのにのんびりと構えています。そんな長親のことを昔から慕っている、甲斐姫という美しい氏長の娘がいました。彼女は美しいだけでなく武勇にも優れていましたが、大変なじゃじゃ馬娘でした。長親が戦を選択したのも、軍師から甲斐姫を秀吉に差し出せという命に従いたくなかったからでした。彼女は過去に長親に助けられたことがあり、長親の温和でありながら男らしい部分に気付いていました。そんな彼女のことをまた長親なりに想っており、彼も彼女を守ることを心の奥で決めていたのです。
のぼうの城 のネタバレあらすじ:田楽踊り
忍城側は地の利を活かし戦を有利に進めます。業を煮やした三成は、近くを流れる利根川を利用して水攻めを行うこと決めます。それにより、忍城は城下を含めて水に沈んでしまうことになってしまいます。この水攻めに対する長親の策は、城を囲む湖に船を出して、敵の前で田楽踊りをすることでした。田楽踊りを披露する長親を見て、甲斐姫や家臣は、長親が自ら犠牲になり戦を終わらせようとしていることに気づきます。三成の指田楽踊りを踊る長親を狙撃しますが、運良く長親は一命を取り留めます。長親が撃たれたことと、耕していた水田を台無しにされた怒りから農民たちが暴れ、三成の水攻めは失敗します。
のぼうの城 の結末:忍城開城
水が引き、三成軍が総攻撃を行おうとした時、小田原城が落城したとの知らせが成田勢にももたらされ、忍城も開城することになってしまいます。ただ小田原城が落ちるまで、もちこたえた支城は忍城だけでした。三成が成田氏一門を取り潰さずに残す条件として出したのが、甲斐姫を秀吉の側室として差し出すことでした。甲斐姫は家を守るため、しいては長親を守るために秀吉の元へいくことを承諾してしまいます。。時は経ち、甲斐姫は秀吉に寵愛される側室となったため、父親である氏長は出世していきます。けれども長親は出家し、静かに余生を過ごします。甲斐姫のことを心の奥底で想いながら。
以上、のぼうの城のあらすじと結末でした。
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