リスタートはただいまのあとでの紹介:2020年日本映画。ココミによる同名BL(ボーイズラブ)コミックを、古川雄輝と竜星涼のダブル主演で実写映画化した作品です。長野県千曲市と上田市を背景に、都会の生活に疲れ果てて10年ぶりに故郷に帰ったツンデレ男子が手伝いに行った農園で心優しいおっとり男子に惹かれていく様を描きます。
監督:井上竜太 出演者:古川雄輝(狐塚光臣)、竜星涼(熊井大和)、村川絵梨(鹿野涼子)、佐野岳(上田裕)、中島ひろ子(狐塚ヨシ子)、螢雪次朗(熊井春男)、甲本雅裕(狐塚隆利)ほか
映画「リスタートはただいまのあとで」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リスタートはただいまのあとで」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リスタートはただいまのあとでの予告編 動画
映画「リスタートはただいまのあとで」解説
この解説記事には映画「リスタートはただいまのあとで」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リスタートはただいまのあとでのネタバレあらすじ:起
10年前に故郷・長野県を飛び出し、都会で就職した狐塚光臣(古川雄輝)は、職場で上司から空っぽな人間だと罵られ、人間性を否定されたあげくにクビになってしまいました。光臣は行く当てのないまま10年振りに故郷に舞い戻りました。
故郷の駅に降り立った光臣は、誰かが自分の名前を呼ぶ声に気付きました。声の主はこれまで一度も会ったことのない熊井大和(竜星涼)という光臣と同い年の男であり、光臣の実家の近所に住む農園主の熊井春男(螢雪次朗)の養子でした。光臣は戸惑いながらも、大和のトラックに乗せてもらって実家に送ってもらうことにしました。大和は光臣の母・ヨシ子(中島ひろ子)から光臣の話を聞いており、初めて会った気がしないとおっとりとした口調で話しかけてきました。光臣はそんな大和に困惑し、馴れ馴れしくてウザい奴だと嫌悪感を抱きました。
光臣の実家は地元で先祖代々続いてきた老舗の家具屋であり、戻ってきた光臣は父・隆利(甲本雅裕)に上から目線で家業を「継いでやるよ」と言いますが、隆利は自分から家を継がないと言って飛び出したくせに思いつきで言うなと突き放しました。
リスタートはただいまのあとでのネタバレあらすじ:承
光臣はまともに職を探そうともせず、ぐうたらな毎日を過ごしていました。そんな時、熊井の農家を手伝っていた外国人労働者がホームシックで帰ってしまい、収穫期に向けて人手が足りなくなった大和は強引に光臣を誘ってきました。光臣は仕方なく引き受け、翌日からは大和や春男と共にオレンジやイチゴなどの果物の収穫に精を出すことになりました。最初のうちは不慣れな肉体労働に疲れ果てていた光臣でしたが、大和や春男の指導の甲斐あって次第に仕事にも慣れていき、身をもって農業の素晴らしさや働くことの達成感を覚えていきました。そのうち、光臣はあれだけ毛嫌いしていた大和の心優しさにいつしか惹かれていくようになっていきました。
そんなある日、光臣は大和と共に収穫した果物を配達していました。そこで光臣は大和の同級生である上田裕(佐野岳)と会い、大和と裕の仲の良さになにやら嫉妬めいた感情を抱いてしまいました。数日後、光臣は一人で買い物に出かけた際に再び裕と遭遇し、露骨に嫌悪感を抱く光臣に裕は大和とどんな関係なのかと尋ねてみました。この時、光臣自身はまだ自分の気持ちに気付けていませんでした。
リスタートはただいまのあとでのネタバレあらすじ:転
光臣がようやく収穫にも慣れてきたある日、春男が誤って怪我をしてしまい入院することになってしまいました。光臣は唯一の身内である春男の不在にうろたえる大和の弱い部分を垣間見、光臣と大和の距離はさらに縮まっていきました。それが決定的となったのは、春男の親戚が見舞いに来た際に、その親戚が春男の養子になる前は施設育ちだった大和のことを快く思っていなかったということでした。そのことを知った光臣は思わず怒りを露わにし、大和はまるで自分のことのように怒ってくれた光臣に感謝の気持ちを伝えました。その夜、大和の家に泊まることにした光臣は、思わず眠っている大和にキスをしてしまいました。我に返った光臣は恥ずかしさから逃げるように帰りました。
次の日から光臣は気まずさから大和と普段通りに接することのできない日々を過ごしていましたが、それも次第に普段通りにと戻りかけていきました。そんなある日、光臣は裕から、大和は年上の女性と交際しているらしいことを聞かされました。光臣は春男の退院の日に病院に来てくれた鹿野涼子(村川絵梨)という女性こそが大和の交際相手だと思い込んでしまいましたが、実は涼子は大和と同じ施設育ちであり、大和の恋人ではなく姉のような存在だったのです。光臣は涼子から、大和がにこやかな表情の奥に隠している心の傷のことを聞かされ、自分が大和の支えになってあげたいと思うようになっていきました。
リスタートはただいまのあとでの結末
大和らの手伝いをすることで仕事への情熱に目覚めた光臣は真剣に実家の家具屋を継ぐ意志を固め、大和に背中を押されて真摯に隆利にその意志を伝えました。大和もまた光臣の姿勢に心を打たれ、捨て子だった自分の過去と向き合うために自分の戸籍がある東京へ行くことを決意しました。
光臣は大和に一緒に来てほしいと頼まれ、共に東京へと向かいました。大和は役所で自分の戸籍を見せてはもらったものの、親の名前まではわかりませんでした。しかし、役所の職員の一人が大和が拾われた当時の状況を覚えており、“大和”と言う名前は施設の者がつけたものではなく実の親からつけられたものであることがわかりました。
その夜、光臣と大和は東京に宿を取ることにしました。空き部屋がなかったため二人はダブルベッドの部屋に泊まることになり、その際に大和は光臣にあの時のキスの真意を尋ねてきました。光臣は動揺しながらも大和を好きになってしまったことを伝え、両親の愛情を知らずに育ったがゆえに“愛”というものを知らない大和はそれでも待っていて欲しいと伝えました。自分自身と、そして家族と向き合った光臣と大和は新たなスタートを共に切ることとなりました。
以上、映画「リスタートはただいまのあとで」のあらすじと結末でした。
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