サクリファイスの紹介:2019年日本映画。2011年の東日本大震災の津波の様子を克明に予言した少女「翠」は7年後、大学生になっていました。大学には連続猫殺しの事件が起こり、同級生が軍服で授業を受け始めます。当時新興宗教にいた翠を、再び神として連れ戻そうと新興宗教の残党たちが狙っていたのでした…という内容の、大学を舞台にしたミステリー映画です。サクリファイス(生贄)という題名のごとく、カルト的で後味の悪い、重い作品です。
監督:壷井濯 出演者:青木柚(沖田)、五味未知子(翠)、半田美樹(塔子)、藤田晃輔(正哉)、櫻井保幸(狭山)、矢﨑初音(沙織)、下村花(神崎ソラ)、三坂知絵子(葉子)、草野康太(漣)、三浦貴大(全)ほか
映画「サクリファイス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サクリファイス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サクリファイスの予告編 動画
映画「サクリファイス」解説
この解説記事には映画「サクリファイス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サクリファイスのネタバレあらすじ:起
2011年3月5日、新興宗教『汐の会』の道場で、東日本大震災の津波の様子を予言したアプ。アプはホーリーネームで本名は「翠」という少女。7年後、翠は『汐の会』から逃げ出し、大学生になっていました。
教室で、イケメンで頭の切れる沖田を見つめる塔子という女学生がいます。塔子には正哉という先輩の彼氏がいますが、沖田が席を離れたのを機に、沖田のリュックを盗み、トイレの中でぶちまけ、あるファイルを見つけます。そして沖田を呼び出し話をしました。
塔子はファイルを取り出して見せます。中には、大学周辺で起こっている猫の連続殺害の死体写真がびっしり貼られていました。更にメモリースティックには、殺害された猫の動画が入っていました。
その話をしながら塔子は「私をあっちの世界に連れて行って」と沖田に頼みます。しかし沖田は「何を言ってるんだ、意味が解らない」と言ってその場を立ち去ります。
サクリファイスのネタバレあらすじ:承
翠は『汐の会』から逃げ出した時の事を思い出していました。入信した母の葉子に連れられて出家した翠でしたが、あの予言以来、代表や幹部たちの翠を見る目が変わり、一緒にいた「全」という少年に連れられ海辺に逃げました。
塔子は沖田に「殺された猫は、311というナンバーがつけられ、カウントダウン式に、殺した順位が猫につけられている。280番が抜けているのは、連続猫殺しを追っていた殺された神崎サキに280番を付けたのだろう。この殺しは0になるまで続くんでしょう」と迫りました。
そのころ同級生の狭山は「しんわ」という宗教団体に入信し、軍服を着て登校し始めます。噂によると「しんわ」の代表サザナミを通じて中東へ兵士として派遣される学生を募っていると言われていました。
そんな時、同級生の沙織は塔子に「沖田君は中学時代から猫を殺している。そして大学では神崎サキと付き合っていた」と聞き、このことを沖田にぶつけます。
サクリファイスのネタバレあらすじ:転
校庭で、翠に狭山が近づいてきました。そして「君が汐の会のアプだろう。君を連れ戻しにきた」と言って掴みかかります。抵抗する翠を助けたのは沖田でした。沖田の体に触れ、何かを感じ取った翠は沖田を喫茶店に呼びます。
そして「母に連れられ入信し、自分は『汐の会』から逃げ出したが、母は殺された」と話します。その時、通りかかった正哉が店内に入って来ました。正哉は翠が気になったようで、握手をして帰りました。正哉が帰ると翠は「あの人が猫を殺し、ソラも殺した。また女の人を殺す」と沖田に話します。
そのころ正哉が塔子を監禁し、目の前で猫を殺そうとしていました。正哉は「世界は戦争組と猫組に別れた。戦争組は戦士として中東へ兵士を送りこみ、猫組は猫を生贄として殺す。犠牲が必要なんだ。ソラも、猫殺しを追及して来たから殺したんだ。そして東日本大震災を予言したアプを受け入れる準備が出来た」と言いました。
そこへ沖田がやってきて、正哉を止めますが、逆に殴られ気絶してしまいます。
サクリファイスの結末
翠はサザナミに会う夢を見ていました。サザナミは、「自分は全の兄の漣で、無くなった汐の会の後継として”しんわ”を作った」と言って翠の手を握り「東京でこれから起こる地震が見えるか?」と聞きます。その様子が鮮明に見えた翠は「地震は起こらない」と言って振り切ります。
すると全が現れます。全は「教壇に戻らず逃げ切るんだ、走れ」と言います。目覚めた翠は、鉄棒で正哉を殴り倒しました。そして倒れている沖田の手を握ります。沖田の目の前にサキが蘇りました。沖田が目覚めるとサキは消えました。
入院中の沖田に塔子が「私もあっちの世界に連れて行って」と言いました。
月日が経ち、塔子も就職活動を始めました。話しかけてきた沙織が「大学を辞めた沖田君に会ったよ。沖田君は電車の中で子供に怖がられていた。沖田君には表情はなかった」と言います。翠は「全を見つけるんだ」と決意しました。
以上、映画「サクリファイス」のあらすじと結末でした。
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