貞子vs伽椰子(さだこたいかやこ)の紹介:2016年公開日本映画。ある日呪いのビデオを見てしまった有里はある霊媒師に除霊をお願いする。同じ頃とある呪われた家に魅入られてしまった鈴花は有里と協力しお互いの呪いを消すため作戦を考える。それはお互いの異なる呪いをぶつけるというもの。二つの呪いがぶつかる時呪いは消えてくれるのだろうか。
監督:白石晃士 出演:山本美月(倉橋有里)、玉城ティナ(高木鈴花)、佐津川愛美(上野夏美)、田中美里(高木史子)、菊地麻衣(珠緒)、甲本雅裕(森繁新一)、安藤政信(常盤経蔵)ほか
映画「貞子vs伽椰子」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「貞子vs伽椰子」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
貞子vs伽椰子の予告編 動画
映画「貞子vs伽椰子」解説
この解説記事には映画「貞子vs伽椰子」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
貞子vs伽椰子のネタバレあらすじ:二つの呪い
ある日有里(山本美月)は友人の夏美(佐津川愛美)からビデオテープをDVDに移してほしいと頼まれる。学食と引き換えに承諾した有里だったがビデオデッキを持っていなかったため近くのリサイクルショップへ行くことに、そこで古いビデオデッキを見つけ家に持ち帰った。家に帰り早速ビデオデッキを線に繋ぐと中から汚れたビデオテープが現れた。興味本位で中を見ようとする有里だったがその日、都市伝説を調べている大学講師の呪いのビデオの話しを聞いていた夏美はやめるように言う。しかし有里は夏美の言葉はおかまいなしに再生してしまう。その時有里の携帯に着信が鳴った。友人からだった。携帯に目を落としている内に映像は終わってしまった。もう一度見ようとする有里を制止し何かに怯える夏美。突然夏美の携帯がけたたましく鳴った。
夏美はその日の講義を思い出していた。呪いのビデオを見るとすぐ電話が鳴る。そして二日後に死ぬと。家族の急な転勤で見知らぬ土地に越してきた鈴花(玉城ティナ)。新しい家のすぐ目の前には大きく「立入禁止」と書かれた古い家があった。その家の事はすぐに鈴花の耳に入ることになる。町でも有名なその家は昔家に住む一家が皆死んでしまっていた。そしてそれ以降そこに住む人間が様々な理由で亡くたっていたという。それを教えてくれた同じクラスの子にはその家には入らないようにと忠告される。ある日、その家の前に一人の男の子が立っていた。すぐに三人の男の子達がやってきたが、仲が良さそうには見えず心配になり声を掛けるも大丈夫だと男の子は言うので気にはしながらもその場を離れた。
貞子vs伽椰子のネタバレあらすじ:除霊
ビデオの事を聞くため有里と夏美はビデオデッキを買ったリサイクルショップへ向かった。店の店主に話を聞くとそのビデオデッキは家主が亡くなった家から引き取った物だということだった。そしてさらに教えてくれた。その家に定期的に訪れていた役所の人間もビデオデッキのチェックのためにそのビデオを見たアルバイトの女の子も亡くなっているということを。恐ろしくなった二人は昨日呪いのビデオに関する講義をしていた森繁なら助かる方法を知っているかもと急いで大学へ向かった。有里達から話しを聞いた森繁は本物を見つけたことに興奮していた。そして自分も確かめると言い二人を部屋から出しビデオを再生した。さらに研究のためだとDVDにも録画した。森繁の叫び声を聞き慌てて部屋に入った二人だったが森繁は
恐れるどころかさらに興奮していた。しかし明日の夜には死ぬかもしれない夏美にはそれどころではなかった。そんな二人に森繁はある寺の霊媒師を紹介することにした。その日の夜、三人はある寺に足を踏み入れていた。話しをし除霊を承諾してくれた住職だったがその呪いがとても強力なものだと感じた。貞子見たさに除霊を断った森繁と有里の二人は夏美の除霊を見守ることに。除霊は激しいものになった。その激しさに疲れを見せ始めた夏美、しかし次第に夏美の様子が変わっていく。さらに激しくなる除霊、その時夏美の両脇に座っていた住職の助手が突然立ち上がり自ら命を絶ってしまう。そして住職も自ら首を絞めそれを止めに入った森繁を殺してしまった。そして住職も経蔵(安藤政信)を呼んであると言い残し亡くなってしまう。
我に返った夏美は惨劇をみて全て有里せいだと言ってしまう。そして自分に責任を感じた有里は夏美にビデオテープを渡した。森繁の言っていた呪いの解き方の一つ、人から渡すという方法を。そうすれば少なくとも夏美の呪いは消えるかもしれない。。
貞子vs伽椰子のネタバレあらすじ:経蔵
ビデオを見た有里のもとにすぐに電話が掛かって来た。受話器からはキーンという不快な音が鳴っている。すると突然部屋に男が入ってきた、そして受話器を取り上げ本体ごと床に叩きつけてしまった。彼が住職が呼んだ経蔵だった。経の隣には小学生ぐらいの女の子の姿もあった。珠緒(菊地麻衣)という女の子はどうやら盲目のようだった。彼女は有里の行動に何の意味もない事を告げる。経蔵は二人を家に帰し何かあればすぐに連絡をするように言い珠緒と二人どこかへ行ってしまった。経蔵達はあの呪われた家の前に来ていた。ここしかない、二人はそう確信していた。二人は家の裏にある井戸に目を付ける。最終手段としてこの井戸が使えると。家の前にはある女子高生が立っていた。珠緒は彼女がこの家に呼ばれていることに気付き不安を感じる。
この家には近づくな、そう忠告し有里のもとへ向かった。家に戻ると夏美は死んでいた。呪いを恐れ自ら死のうとした所を呪いを邪魔したと思った貞子により殺されてしまったのだ。貞子は自分の呪いを邪魔する者はたとえ自殺であっても容赦はしなかった。さらに夏美は恐ろしさのあまり死ぬ前に森繁の録画したDVDから映像をインターネットに上げていた。
貞子vs伽椰子の結末:対決
小学生の男の子四人が行方不明だと噂になっていた。その噂を聞いた鈴花は先日あの家の前で会った四人かもしれないと不安を感じていた。ある日の夜ふと窓から隣の家を見ると家の中に男の子の姿が見えた気がした。気になった鈴花が思い切って家の中に入ることにする。家の中に入るとすぐに男の子の後姿を見つけた。しかし彼はあの男の子ではなかった。驚きのあまり悲鳴をあげる鈴花、その声を聞き心配で鈴花の後を追っていた両親が慌てて家に足を踏み入れた。そして両親は二人共その家に住む伽椰子親子によって消えてしまう。そこへ経蔵が現れ鈴花を家から引きずり出した。朝家のベッドで目を覚ました鈴花はすぐにそれが夢ではないことに気付く。自分の部屋に有里、経蔵、珠緒の姿があり話を聞かされた。そして呪いを解く
ために四人が協力することに。有里達から聞かされたのはあまりにも無謀なものだった。呪いを邪魔する者を殺すのならお互いの呪いをぶつけ消してしまおうというのだ。時間がない二人はその夜有里の死ぬ時間に合わせ計画を実行することになる。夜、二人は共に呪われた家に入った。入るとすぐに呪いのビデオを見るように言われてある鈴花は居間でビデオを再生する。すると次第に部屋の中が騒がしくなり始めた。そしてビデオを見終わる頃テレビから貞子が這い出してきた。そして二階から伽椰子も降りてくる。二つの呪いは計画通りぶつかい合った、しかし消える様子はなく二つの戦いは激しさを増していく。失敗を悟った経蔵は二人を家の裏にある井戸へと連れてきた。絶望的な状況に経蔵はどうしていいか分からなかった。そこで
有里が立ち上がった。自分の身を犠牲にして二つを完全にぶつけることにした。井戸の上に立ち自分を囮にする、すると貞子と伽椰子は有里に飛びかかった。有里は井戸の底に落ちなんとか助かった、しかし二つの呪いは消える所か合体し巨大なおぞましい姿になってしまった。二つがぶつかった衝撃で経蔵は死んでしまった。合体した塊は井戸の底へ潜って行った。その隙に鈴花は経蔵の作った特殊な蓋で井戸を封印した。しかし珠緒にはそれが無駄なことがすぐに分かった。井戸の底で混ざり合う二つの呪いが珠緒には見えていた。ついにはそれは完全に融合し井戸の蓋を吹き飛ばした。そして一つとなったモノが這い出してきた。
以上、映画 貞子vs伽椰子のあらすじと結末でした。
貞子vs伽椰子のレビュー・感想
貞子と伽椰子という有名なキャラクターはもはやお笑い要員になってしまってる状況の中、しっかりとホラー映画として正攻法に怖がらせる映画になっていてよかったです。貞子vs伽椰子はちゃんとお化け屋敷映画として見ることができました。メインは貞子の呪いが描かれて、貞子の呪いを解くために頑張るという展開が続きます。けど、もうシリーズを見ている人が見る映画だと思いますが、ちょっとテンポが悪い印象でした。基本、幽霊がアタックしてきて怖がる。というリアクションの部分がキモだと思いますが、幽霊がアタックしてくれないと話が進まなくて、待ちの展開が多いのが退屈の原因だと思いました。中盤から凄腕の霊媒師コンビみたいなのが出てきて、彼らが呪いをどうやって解くのかというところからやっとこさ話が転がり始めていたようでした。
あとは仕方ないですが、リングにあった日本のじめっとしたような怖さとか呪怨の畳み掛けるような恐怖シーンとかもなくなってしまったのが残念でした。それでいて、1番楽しみにしている貞子と伽椰子の対決シーンは最後の最後までないし、暗くて何をしているのかよくわからないしで、クライマックスの最初の戦いである俊雄クンVS貞子が「待ってました」感が1番盛り上がりましたが、あとは失速してしまって残念でした。
それに貞子vs伽椰子ではリングの見たら7日間で死ぬというルールが微妙に変わっていたり、呪いのビデオも全く違ったものになっていたり、呪怨の舞台になる家が変わっていたりとシリーズファンからするとそういう違いが気になってもしまいました。
とはいえ、途中に出てくる霊媒師さんたちが貞子の呪いに襲われるシーンとかでの頭突きとか俊雄クンに飛びつかれて死んだりする人のリアクションが面白かったり、クライマックスで霊媒師さんがどうやって呪いを解くのかと思っていたら「お前たちどっちかには犠牲になってしまう」という無茶苦茶なことをさらっと言ったりと貞子vs伽椰子は凄い展開が面白い映画でした。
日本の代表的なホラーキャラクターの対決ということで、どれだけ怖いのかなぁと思って鑑賞しました。
貞子の出身作であるリングや、伽椰子の出身作である呪怨のジャパニーズ・ホラーの雰囲気は残しつつ、どちらかというとモンスター同士の驚異的なぶつかり合いが楽しい映画でした。
ホラー好きとしては、多少コミカルな雰囲気が気になりましたが、そういう作品だなと覚悟を決めるとより楽しく見れると思います。