蛇にピアスの紹介：2008年日本映画。金原ひとみの芥川賞受賞作を映画化した作品です。龍の入れ墨と蛇のようなスプリット・タンを持つ男と出会った少女が自らも入れ墨などの肉体改造にのめり込んでいく姿を描いています。主演・吉高由里子の大胆なヌードや過激な濡れ場が話題となりました。
監督：蜷川幸雄 出演者：吉高由里子（ルイ）、高良健吾（アマ）、ARATA（シバ）、あびる優（マキ）、ソニン（ユリ）ほか
映画「蛇にピアス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「蛇にピアス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「蛇にピアス」解説
この解説記事には映画「蛇にピアス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
蛇にピアスのネタバレあらすじ：起
19歳の少女・ルイ（吉高由里子）はただあてもなく渋谷の街を彷徨い歩いていました。
ある日、ルイは偶然訪れたクラブで赤髪のモヒカン、眉と唇にピアスをつけ、背中に龍の入れ墨を躍らせ、蛇のようなスプリット・タンを持つアマ（高良健吾）という男と知り合います。アマから「君も身体改造してみないかい？」との言葉に誘われたルイは、導かれるままにアマとのセックスに応じます。
ルイはアマの紹介で、アマの知り合いの彫り物師シバ（ARATA）が経営する怪しげな刺青店を訪れます。舌にピアスを入れた時、痛みと共に何とも言えぬ恍惚を感じたルイは次第に身体改造へとのめり込んでいきます。
蛇にピアスのネタバレあらすじ：承
シバもまたスキンヘッドに全身入れ墨、ピアスと強面の男で、他人が悶え苦しむ姿に興奮を思えるサディストでした。
ある日、ルイは友人のマキ（あびる優）にアマを紹介、三人で飲みに行った帰り道に二人組のやくざ（小栗旬、藤原竜也）に絡まれました。アマは激しい喧嘩の末に相手をぶちのめし、やくざから二本の歯を抜き取り“愛の証”としてルイに手渡しました。
やがてルイはアマやシバ同様に自身にも入れ墨を入れたいとの思いが強くなり、シバに頼んで背中一面にアマの腕の“龍”とシバの腕の“麒麟”を組み合わせた入れ墨を彫ることを決めます。シバは入れ墨の代償としてルイに体を求め、二人は激しく肉体を求め合います。
蛇にピアスのネタバレあらすじ：転
ある日、ルイは、アマが数日前に暴力を振るったやくざが死んだというニュースを知ります。報復を恐れたルイはアマの髪をアッシュに染めさせ、入れ墨を隠すため長袖を着るよう命じます。
ルイはシバに対して画竜点睛を引き合いに出し、龍と麒麟には瞳を入れないでほしいと頼んで、いよいよ背中に入れ墨を入れてもらいます。その間にもルイはアマと、シバとのセックスに耽り、舌のピアス穴も拡張を続けていました。
やがて入れ墨が完成、生きる意味を見失ったルイは酒に溺れるようになっていました。そんなある日、シバの店に警察から連絡があり、顧客に“龍の入れ墨を入れた赤毛の男”がいないか情報提供を求められました。アマは突然ルイの前から姿を消し、そのまま行方不明になりました。
蛇にピアスの結末
数日後、アマの惨殺された死体が発見されました。死体には無数のタバコを押し当てた痕、性器にはお香が差し込まれており、警察の調べによるとどうやらアマは何者かにレイプされた模様でした。
アマの死後、すっかり生きる気力を失ったルイはシバと同棲するようになりますが、シバの家に事件現場で発見されたものと同じお香、そしてアマに押し当てられたタバコと同じ銘柄のタバコを見つけます。
その夜、ルイはアマからもらった二本の歯を砕いて飲み込み、アマの“愛の証”が体の一部となったことを実感します。そしてシバに麒麟と龍の瞳を彫り込んでもらったルイは舌のピアス穴を広げるのをやめました。スプリット・タンは完成せず、舌に穴の開いたまま水を飲み込んだルイは、自分の中に“川”ができたことを実感していました。
以上、映画「蛇にピアス」のあらすじと結末でした。
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