大河への道の紹介:2022年日本映画。落語家の立川志の輔が原作を作った、200年前に初めて日本地図を作った伊能忠敬に隠された驚くべき秘密を、現代と過去の2つの時間軸を利用し、うまく表現しています。メインキャスト全員が現在と過去の一人二役をこなす構成も見どころとなっています。
監督:中西健二 出演:中井貴一(池本保治/高橋景保)、松山ケンイチ(木下浩章/又吉)、北川景子(小林永美/エイ)、岸井ゆきの(安野富海/トヨ)、和田正人(各務修/修武格之進)、田中美央(吉山朗/吉之助)、溝口琢矢(山本友輔/友蔵)、立川志の輔(梅さん/梅安)、西村まさ彦(山神三太郎/神田三郎)、平田満(和田善久/綿貫善右衛門)、草刈正雄(千葉県知事/徳川家斉)、橋爪功(加藤浩造/源空時和尚)、ほか
映画「大河への道」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大河への道」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大河への道」解説
この解説記事には映画「大河への道」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大河への道のネタバレあらすじ:起
(江戸時代)
誰かが亡くなったようです。布団の傍らで女たちはすすり泣き、男たちも手を合わせて泣いています。しばらくすると、一人の人が「今しばらく先生には生きてもらいましょう」と語ったかと思うと、「忠」と赤く書かれた草履を枕元に置きました。
(現代)
千葉県香取市の市役所で働く池本(中井貴一)はある時、市の観光振興策を決める会議で苦し紛れに、思いつくままに伊能忠敬の大河ドラマ化を提案しました。
観光課の小林(北川景子)や、総務課の木下(松山ケンイチ)らが訝しげに見る中、その企画は意外にも千葉県知事(草刈正雄)の目にとまり、池本主体で企画は進んで行くことになります。
ただ、千葉県知事の指名により、脚本は大御所の加藤浩造(橋爪功)が担当することになりました。
大河への道のネタバレあらすじ:承
脚本家の加藤は大御所ではありますが、2000年以降は大した執筆もしておらず脚本を受けるとは思えません。案の定、居留守を使われたり、池本が何度出向こうが相手にすらしてくれません。
しかし、ゴミ捨て場の網の修繕を誰にも頼まれないのに行った池本を見て、加藤は話を聞くことにします。作品選びの基準に鳥肌が立つかどうかだと話す加藤。池本は加藤を伊能忠敬記念館に連れていきますが、加藤は全く興味を示しません。
しかし、記念館に展示されていた200年前の地図を見た加藤は、あまりの精巧さに鳥肌が立ちます。
その後、シナリオハンティングを経てあらすじ提出の日、加藤はとんでもない事を言い出します。「伊能忠敬はこの地図が完成する3年前に死んでいる。これでは大河ドラマは出来ない」と。
大河への道のネタバレあらすじ:転
(江戸時代)
1818年4月13日、伊能忠敬は73歳でこの世を去りました。誰もが皆彼の死を悲しんでいます。地図が未だ完成していないため、測量士の綿貫善右衛門(平田満)は江戸幕府の天文方である高橋景保(中井貴一)に、伊能忠敬の死をしばらく伏せてくれないかと依頼します。
それは、彼の死が幕府に知れると公金は打ち切りとなり、地図作りが中止になってしまう、どうしても地図を完成させたい思いからの提案でした。
景保はそのことをよく思わず上に報告するつもりでいましたが、助手である又吉(松山ケンイチ)と伊能忠敬の前妻で地図作りにも手を貸していたエイ(北川景子)に会い、彼女に上手く騙されて結局は伊能忠敬の死を隠し、約束の3年で地図を完成させる運びとなります。
しかし、高橋の動きに不審さを感じた勘定奉行は、神田三郎という男を雇い、伊能忠敬が生きているかどうかを探らせる事にしたのです。神田は伊能忠敬の墓を突き止めますが、神田もエイの策略にはまり、結局伊能忠敬が亡くなったという事実を掴むことができませんでした。
そして伊能忠敬が完成させたかった地図、「大日本沿海輿地全図」は、残された綿貫たちの力により完成することになります。完成した大日本沿海輿地全図は、江戸幕府の第11代将軍、徳川家斉(草刈正雄)に披露する流れになりました。
大河への道の結末
高橋は騙していた事がバレた場合、全ての罪を一人で被るつもりでいましたが、測量士たちが自分たちも同罪だと言い出し、高橋は心強い味方をつけ、いざ江戸城へと向かいます。
お披露目の場に伊能忠敬本人が来ない…。案の定周りはざわつき始め、幕府を欺いていたのではないかと追求されます。「騙したのか?」家斉に問われた高橋は「伊能忠敬はいます」とはっきり答え、完成した大日本沿海輿地全図を家斉に見せました。
家斉はその出来栄えに感動し、高橋が持っていた伊能忠敬のわらじをみて「余には伊能が見える」と答え、高橋の件を不問としたのです。
(現代)
大日本沿海輿地全図の真実を知った加藤は、すっかり高橋に惚れ込んで、高橋を主役にしたドラマなら書くと意気込みます。しかし、加藤は結局脚本を断ります。
知事から大河ドラマ化を諦めたのかと問われた池本。肝心な脚本を作るため、池本は再び伊能忠敬の事を学び、加藤の家にやってきた池本は、伊能忠敬の大河ドラマの脚本を自ら書くために加藤に弟子入りを志願するのでした。
以上、映画「大河への道」のあらすじと結末でした。
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