ザ・ボーイ 鹿になった少年の紹介:2015年アメリカ映画。アルコール依存症の父ジョンが経営するモーテルに住む9歳のテッド。母親は出ていき、父親から構われない日々の中で、ふとしたきっかけから「死」への憧れを抱きはじめる。テッドに芽生えた邪悪な心によって行動はエスカレートしていく。
監督:クレイグ・ウィリアム・マクニール 出演:デヴィッド・モース(ジョン・ヘンリー)、ジャレッド・ブリーズ(テッド・ヘンリー)、レイン・ウィルソン(ウィリアム・コルビー)、ビル・セイジ(保安官ディーコン・ホワイト)ほか
映画「ザ・ボーイ 鹿になった少年」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ボーイ 鹿になった少年」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・ボーイ 鹿になった少年の予告編 動画
映画「ザ・ボーイ 鹿になった少年」解説
この解説記事には映画「ザ・ボーイ 鹿になった少年」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・ボーイ 鹿になった少年のネタバレあらすじ:起
アメリカ郊外の山奥のモーテル。
経営しているのは妻に逃げられアルコール依存症のジョン。彼の父親が建てた当時は眺めがいいことから客の入りも良く人気のモーテルでしたが、今となっては廃れて経営が苦しい状況。9歳の息子テッドがここに住みながら父親を手伝っていました。
学校に行っていないテッドは、毎日山道へ出て動物の死骸を拾い父親からお小遣いをもらって貯金をしていました。親子の仲は決して悪いわけではありませんでしたが、必要以上の言葉はなく静かで質素な暮らしでした。
そんなテッドの一番の楽しみは遊び場にしている隣の納屋へ行きお小遣い帳を付けること。長距離バスで母のいるフロリダへ行くためでした。
ザ・ボーイ 鹿になった少年のネタバレあらすじ:承
毎日が淡々と過ぎる中、テッドは鹿を罠にかけることを思いつきます。山道に餌を撒いて鹿をおびき寄せ、やってきた車に轢き殺させようというのです。そして1匹の鹿がかかりました。
しかし、衝突したドライバーは怪我で動けなってしまい、回復するまでモーテルに滞在させることにしました。ウィリアム・コルビーと名乗るこのドライバーは、無口で人を寄せ付けず異様な雰囲気を放っていました。
その日の夜、仕留めた鹿の血抜きをするジョンをテッドがそばで見ていました。「戦利品だ」と言って渡されたのは立派な鹿の角。テッドはゴミ箱に入れられた鹿の首を複雑な表情で見つめていました。
その翌日、モーテルにいるコルビーのもとへ保安官のホワイトが訪ねてきました。そっけなく追い払ったコルビーでしたが訳ありの様子。ホワイトはコルビーの自宅が火災になり行方不明になった彼の妻を追って捜査をしていたのでした。
ザ・ボーイ 鹿になった少年のネタバレあらすじ:転
その後、コルビーはモーテルを出て自分の車が置かれている修理工場へやってきました。後を付けてきたテッドに「車に乗せていた妻の遺灰を取りに来た」と伝えたコルビー。遺灰の箱を大切そうに持ち帰ってきました。
数日が経ち、モーテルに1組の家族が客としてやってきました。テッドは自分より年下のベンに近づき仲良くなるためにプールに誘いました。しかしテッドはじゃれ合いながら一瞬ベンを水中に沈めようとします。驚いたベンは急いでプールを出ましたが、テッドは無表情のまま。死への興味が起こさせた衝動でした。
さらにテッドは家族の車に細工し、出発できないようにしてしまいます。その様子をコルビーは部屋から黙って見ていました。
日に日に息子と親密になっていくコルビーに父ジョンは忠告します。「息子と関わらないでくれ」と。ジョンは外部の刺激でテッドがここを出ていくことを恐れていたのです。
さらにこつこつ貯めてきたお金をジョンに取り上げられたことに激昂したテッドは、怒りまかせにコルビーが大切にしていた妻の遺灰を盗みます。
コルビーはテッドを追って修理工場へやってきましたが、テッドがしかけた罠により殺害されてしまいました。
ザ・ボーイ 鹿になった少年の結末
貸し切りで予約を入れていたプラム帰りの学生たちがやってきました。言いがかりをつけ値引きを迫る男子学生に腹を立てながらも、経営難を救うために条件を飲むしかないジョンは「この仕事も終わっている」と嘆き酒を浴びます。
テッドは酒に酔って騒ぐ学生たちを冷ややかに見ていました。そして酔いつぶれ一人で寝ている女子学生を見つけると、部屋に侵入し彼女の首を締めました。他の学生が気付き大事に至らなかったものの、テッドは囲まれ学生たちから暴行を受けました。
「パパー!」と叫ぶ声は、酒で潰れていたジョンには届きませんでした。
やっとの思いで部屋に戻りジョンを起こすと、「客に関わるな」と怒られる始末。テッドは、一度は布団に入ったものの、学生たちが寝静まった頃、思い立ったように起き上がりました。
そしてコルビーの妻の遺灰を顔に塗ると、頭に鹿の角を付け、モーテルの部屋に次々と外鍵をかけていき火を放ちました。火は瞬く間にモーテルを飲み込んでいきました。
火に包まれたジョンの部屋の前に立つテッド。中からこちらを見ているジョンを見つめていました。
消防が到着し、テッドは取り調べを受けていました。
「コルビーの奥さんは火事で亡くなったと聞いた」と、まるでコルビーを放火犯に仕立て上げようとする発言。その話を聞いた係員はテッドに優しく寄り添いました。
以上、映画「ザ・ボーイ 鹿になった少年」のあらすじと結末でした。
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