トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャングの紹介:2019年オーストラリア,イギリス,フランス映画。アイルランド移民の貧しい家庭で育ったネッド・ケリーは幼い頃から父に代わって家族を支えていたが、父の死後、生活のため山賊に売られてしまう。10代で投獄され、出所後は家族の元に戻るも幸せは続かない。警察は難癖をつけては彼や家族を投獄しようする。貧困者への横暴や家族や仲間への理不尽な扱いに耐えられなくなったネッドは、自らの正義、家族と仲間への愛から、弟や仲間たちと共にギャンググループ『ケリー・ギャング』を結成し、国家権力に立ち向かう反逆者となっていく。
監督:ジャスティン・カーゼル 出演:ジョージ・マッケイ(ネッド・ケリー)、エシー・デイヴィス(エレン・ケリー)、ニコラス・ホルト(フィッツパトリック)、オーランド・シュワート(ネッド・ケリー少年時代)、トーマシン・マッケンジー(メアリー・ハーン)、ショーン・キーナン(ジョー・バーン)、チャーリー・ハナム(オニール巡査)、ラッセル・クロウ(ハリー・パワー)、ほか
映画「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
トゥルーヒストリーオブザケリーギャングの予告編 動画
映画「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」解説
この解説記事には映画「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トゥルーヒストリーオブザケリーギャングのネタバレあらすじ:起・ネッドの少年時代
1867年、オーストラリア。13歳のネッド(子役)はアイルランド移民の家庭に生まれ、小さな家に家族と暮らしています。彼は母エレン(エシー・ディヴィス)が売春行為をするのを目撃します。するとケヴィン・オニール巡査(チャーリー・ハナム)に「見るのをやめろ」と言われます。オニールはネッドの父ジョンが元囚人ということで一家を監視している様子です。
ネッドは妹ケイト(ウィノナ・キーガン)と、父の秘密という岩の下にある女装用の衣装を見つけます。母エレンはネッドに気にしないよう言います。その後、父ジョンが帰宅しますが食事用の肉を持って帰ってこなかったため、エレンに怒鳴られて夫婦喧嘩になります。
ネッドは一家のために牛を捕らえて食事にします。母や姉妹から彼は英雄のように扱われます。しかし、父ジョンは怒って食事を投げつけます。オニールはジョンが牛を盗んで殺したのではないかと疑います。ネッドは自分が盗んだと言いますが、オニールは信じません。この一件以降、ネッドは父ジョンと口をきかなくなります。
ある日、ネッドは少年が川で溺れていたのを助けます。その少年の家庭は裕福で、母親は感激してネッドを家に招待してもてなします。ある晩、少年の母親がエレンのもとを訪れます。その母親はネッドにサッシュ(儀礼的な、体に巻きつけるリボン)を贈ります。そしてエレンに、ネッドを引き取って学校に入れたいと持ちかけます。しかし、エレンは拒絶します。すると母親はエレンに唾を吐きかけます。
ネッドが父ジョンにサッシュを見せに行くと、ジョンは死んでいました。エレンたち家族は泣き崩れます。オニールはエレンに慰めの言葉をかけますが、エレンはオニールが殺害したのではないかと疑います。
その後、エレンは生活苦のため、ネッドをブッシュレンジャー<山賊>のハリー・パワー(ラッセル・クロウ)に売り渡します。別れの夜、ネッドはハリー、エレンと歌を歌います。エレンは「大人になったら帰ってきて」ネッドに言います。
ネッドはハリーの元で、山賊の修行として馬に乗って森をさまよいます。ハリーは有名な山賊で、レストランへ行くと声をかけられます。ネッドは彼から悪事を学んでいきます。
トゥルーヒストリーオブザケリーギャングのネタバレあらすじ:承・成人したケリーとギャングメンバーとの出会い
ある日、ネッドが雪の中で男に襲われます。しかし彼はハリーに救われます。ハリーは男を殺害し、金品を盗みます。ハリーはネッドに「これが山賊の仕事だ」と言います。ネッドは殺人を目の当たりにし、気が動転します。ネッドは「家に帰りたい」とハリーに言いますが、ハリーは「俺はお前を買った」と言い、ネッドに銃を渡します。
ネッドはハリーと、オニールを訪ねます。女性と一緒にいたオニールをハリーが殴り倒します。そしてハリーはネッドに、オニールを銃撃するよう命じます。ネッドはオニールの足を撃ちます。ハリーは喜び、オニール銃殺を命じますが、ネッドはハリーに銃を向けました。しかし、ネッドはハリーを殺せません。
ネッドは、母エレンの家に帰ります。ネッドは「人殺しを習うために、ハリーに自分を売った」と不満を漏らします。その晩、ネッドはオニールを銃撃したことを話し、エレンと寝ます。その後、ネッドはハリーの共犯として投獄されることになります。
出所し、成人したネッド(ジョージ・マッケイ)は、ボクシングの試合で相手を倒します。ネッドはジョー(ショーン・キーナン)という男性と出会い、親しくなります。ネッドは家に帰り、母エレンと再会します。エレンはネッドに「家族を捨てるな」と言います。ネッドは兄弟の一人ダン(アール・ケーブ)と再会し、彼の友人スティーブ(Louis Hewison)という男性と出会います。
ダンは馬を盗み女装して現れ、ネッドに怒鳴られます。ダンはネッドに父の趣味だった女装用の衣装を渡します。ネッドは、ダンがヴェラという女性から衣装を盗んだことを知ります。
ネッドは、ヴェラを訪ねて衣装を返しますが、彼女は怒り狂っています。警官のアレクサンダー・フィッツパトリック(ニコラス・ボルト)はヴェラを慰め、そしてネッドにタバコを勧めます。フィッツパトリックはネッドが前科者であることは知っていますが、彼に好意を抱いている様子です。
トゥルーヒストリーオブザケリーギャングのネタバレあらすじ:転・ケリーギャングの結成
ダンスホールで、ネッドと家族、友人たちが踊ります。フィッツパトリックが現れ、ダンの馬泥棒の件を話し始めます。彼はダンの容疑は明らかだが、当局に話して無罪にすると話します。
エレンはジョージ(マーロン・ウィリアムズ)というアメリカ人と結婚することをネッドに伝えます。しかしその後、エレンはジョージと喧嘩し、別れることになります。エレンはジョージと別れた後、酒浸りになってしまいます。
ネッドは売春婦メアリー(トーマシン・マッケンジー)と出会い、彼女と恋愛関係になります。メアリーには幼い赤ちゃんがいました。
フィッツパトリックはネッドたち家族を訪ね、ダンが馬を盗んだ容疑について話します。フィッツパトリックは無罪にすると話していたにもかかわらず、ダンは4ヶ月の刑務所入りだと話すと、ダンは怒り狂います。エレンはシャベルを持ってフィッツパトリックに襲いかかり、ネッドはフィッツパトリックの腕を銃撃します。フィッツパトリックはとりあえず逃げます。ネッド、ダン、ケイトは森の中に逃げていきます。
その後フィッツパトリックはエレンを拘束し投獄します。逃げたネッド、ダンに、友人のスティーブ、ジョーも加わります。彼らはフィッツパトリック銃撃の件で、警官から追われていることを知ります。ネッドのグループは、自分たちアイルランド系の先祖、民族の誇りについて話します。
家族や仲間への理不尽な仕打ち、権力者の横暴な振る舞いを目の当たりにしたネッドは、自らの正義、家族と仲間への愛から、弟や仲間たちと共に『ケリーギャング』を結成し、腐敗した国家権力と戦うことを宣言します。ケリーギャングのメンバーは拡大していき、ダンと何人ものメンバーは女装し、ネッドは鉄板の甲冑を作ります。
トゥルーヒストリーオブザケリーギャングの結末:ギャング団と警官の対決
フィッツパトリックは他の警官と共にメアリーを訪ね、彼女の赤ちゃんに銃を向け「ネッドの居場所はどこだ?」と脅迫します。メアリーは知らないと言い、フィッツパトリックと警官は家を去ります。その後ネッドはフィッツパトリックを訪ね、彼を銃撃します。
ケリーギャングはアジトとする建物を見つけ、住民を人質にとります。ケリーギャングは汽車を襲う計画を立てますが、かなりの人数の警察部隊が襲撃します。ケリーギャングは建物に逃げ、警察と銃撃戦になります。
ネッドは腰に少年時代にもらったサッシュをつけますが、血まみれになります。ケリーギャングのメンバーにも死傷者が出ています。ネッドは鉄板の甲冑をつけて警察に突撃しますが、銃撃されて倒れます。警官は意識を失ったネッドを逮捕し、彼の周りで記念写真をとります。
数ヶ月後、ネッドに死刑判決が下されます。ネッドは刑務所でエレンと面会します。エレンは「息子を誇りに思う」と言います。ネッドは絞首台に向かい、処刑されました。
(エンドロール)ネッドの生涯を振り返る講演会のシーン、ネッドの最後の言葉、”Such is life”(人生ってそういうものさ)が紹介されます。
以上、映画「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」のあらすじと結末でした。
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