ターコイズの空の下での紹介:2020年日本,モンゴル,フランス映画。裕福な家庭に生まれ育ち、遊んで暮らす日本人青年タケシ。ある日突然、実業家の祖父によりモンゴル人の馬泥棒アムラと共にモンゴルの草原へと送り込まれる。終戦後モンゴルで生き別れた祖父の娘を探すために。モンゴルでタケシが見たのは日本の生活とはかけ離れた世界。想像もしなかった自然美と人々の生命力は徐々にタケシを変えていく。海外で育ち4ヶ国語を操る国際派俳優、現在ではアーティストとしても活躍するKENTARO監督の初長編作品。
監督:KENTARO 出演:柳楽優弥(タケシ)、アムラ・バルジンヤム(アムラ)、麿赤兒(三郎)、ツェツゲ・ビャンバ(遊牧民女性)、サラントゥーヤ・サンブ(ツェルマ)、サヘル・ローズ(秘書)、諏訪太朗(警察署長)、西山潤(若き日の三郎)、佐藤乃莉(タケシの彼女)、ガンゾリグ・ツェツゲ(警察官ハーディ)、ウンダルマ・トゥヴシントゥシグ(若き三郎の彼女)、ほか
映画「ターコイズの空の下で」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ターコイズの空の下で」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ターコイズの空の下での予告編 動画
映画「ターコイズの空の下で」解説
この解説記事には映画「ターコイズの空の下で」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ターコイズの空の下でのネタバレあらすじ:起
日本某所。
馬小屋に忍び寄り、そっと馬を持ち出す男。周りを気にしながら馬にまたがると、一目散にかけていきました。ほどなく男は警察に捕まりました。彼はアムラ(アムラ・バルジンヤム)というモンゴル人。日本語を全く理解しないアムラのために、通訳とモンゴルに詳しい経営者の三郎(麿赤兒)が警察に呼び出され、尋問を補佐しました。
三郎は通訳を介し、いくつかの質問をしましたが、アムラは答えようとしません。そんなアムラへ三郎はある提案をしました。道楽生活を送っている孫タケシ(柳楽優弥)を連れて、終戦後に生まれて以来、再会することが出来なかった娘を自分に代わって探して欲しいということでした。三郎は病気で、自分に残された時間はごくわずかだということを悟っていたのでした。
三郎は警察からアムラを引き取りました。
モンゴルに着いたアムラとタカシを待っていたのは、三郎が手配した高級車のお迎えでした。アムラは運転手に明日以降は来なくていいと伝え、自分で運転するポンコツのバンで旅に出ました。
ターコイズの空の下でのネタバレあらすじ:承
観光気分で写真を撮るタケシでしたが、ラグジュアリーな日本の生活とはかけ離れた、生命力溢れる世界に少しずつ魅了されていきます。
タケシとアムラは言葉や文化の障壁があるミスマッチなコンビでしたが、あおり運転をけしかけてきた若者をアムラの見事なハンドルさばきで引き離し、2人でガッツポーズをするなど距離も縮まっていきます。
ところが途中でバンが故障。アムラが近所で手に入れた馬と物々交換したサイドカー付バイクで再び出発することになりました。ところがこれがあだとなります。バイクを譲った人より警察へ連絡が入り、アムラは警察に連行されてしまいました。
実は、アムラはモンゴルで馬泥棒として指名手配されていたのでした。
タケシは着の身着のまま、ひと気のない荒野にひとり取り残されることとなりました。
夜になり、オオカミを避けるためにバイクに火を放ち、そのまま眠ってしまいました。
ターコイズの空の下でのネタバレあらすじ:転
翌日、今にも出産しそうなほど腹が膨れ上がった遊牧民の妊婦(ツェツゲ・ビャンバ)に助けられたタケシ。身振り手振りでなんとか会話をし、数日滞在させてもらうことになりました。
お腹の子の父親はどこにいるのか、なぜこんな場所にひとりで生活しているのか、詳しいことは分かりません。しかし、大きな腹を抱えてながら日々水汲みなどの重労働をこなす彼女に強さも感じていくタケシ。些細な手助けしかできませんが、それでもできることで彼女の厚意に応えたい気持ちも芽生えていきます。
すると突然、女が唸り始めました。産気付いたのです。
タケシは慌てながら手を貸すために彼女の肩に手を回そうとしても、すごい剣幕で触るなというそぶりを見せる。どうすればいいか何も分からず、ただただそこにじっといるだけしかできませんでした。
女は椅子につかまりひざまずくと、そのまま力んで出産しました。子供も無事です。
タケシの頬に一筋の涙がこぼれました。
アムラも無事釈放されました。
タケシと合流すると、叔母探しを再会するためにお世話になった遊牧民の女と別れました。
ターコイズの空の下での結末
馬で再出発した2人はほどなく、レース中に馬が死んでしまい途方にくれている少年と出会いました。タケシは少年を自分の馬に乗せ、家まで連れて帰りました。
「孫を助けてくれてありがとう」
礼をする少年の祖母。実は彼女こそがずっと探していた三郎の娘ツェルマ(サラントゥーヤ・サンブ)だったのです。
微弱な電波をなんとか拾いながら、電話をかけると、ツェルマは涙を流しながら「オトウサン、サブロウ」と片言な日本語で連呼します。それはツェルマが幼いころに母親から教わった言葉でした。「あぁ」とうなるだけの三郎は、その頃病院のベッドの上にいました。
そして、ツェルマの声を聞いた三郎は、安堵したかのように永遠の眠りにおちました。
モンゴルの雄大な自然と空を見据えるタケシ。何かを決意したかのように目に力を帯び、ターコイズ色に光りました。
後日、三郎の跡を継いで社長室にいるタケシの姿がありました。
以上、映画「ターコイズの空の下で」のあらすじと結末でした。
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