雪の華の紹介:2018年日本映画。2003年に大ヒットした中島美嘉の同名タイトルのラブソングから作られたのが本作です。余命1年と告知された主人公の深雪が望んだのは本物の恋。偶然出会ったカフェ店員の悠輔と100万円で恋人契約を結びます。名曲「雪の華」のように淡く美しく彩られた二人の恋が見事に描かれています。
監督:橋本光二郎 出演:登坂広臣(悠輔)、中条あやみ(美雪)、高岡早紀(平井礼子)、浜野謙太(岩永)、田辺誠一(岩村)、ほか
映画「雪の華」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「雪の華」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
雪の華の予告編 動画
映画「雪の華」解説
この解説記事には映画「雪の華」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
雪の華のネタバレあらすじ:起
幼少の頃から病気がちだった深雪(中条あゆみ)は、担当医の若村(田辺誠一)から余命が一年だと宣告されます。呆然と歩いていた深雪のバッグをひったくりが盗んでいきました。それに気づいたガラス工芸職人の悠輔(登坂広臣)が取り返してくれました。
半年後、ずっと悠輔の事を気にしていた深雪は、偶然悠輔を見かけます。運命の再会だと信じた深雪は後を追い、悠輔がカフェで働いている事を知ります。勇気を出して店に入って見るものの、悠輔は深雪の事を覚えていませんでした。そこで経営の苦しいカフェの借金話を聞いた深雪は悠輔に「100万あります。使って下さい。」と切り出し、怪しんでいる悠輔に「私の恋人になって下さい。」と続けました。いきなりの突拍子のない提案に困惑する悠輔でしたが、提案に応じ、こうして一ヶ月だけの恋人関係が始まりました。
雪の華のネタバレあらすじ:承
悠輔は100万円を店のオーナーに渡し、カフェは危機を乗り越えました。そして深雪と悠輔の初デートの日、深雪は恋人としてやってみたいことをノートに書き記していました。それ通りに、水族館に水上バス、ショッピングと楽しい悠輔との時間を過ごします。深雪は自分の素性を悠輔には話していませんでした。同情されるのを嫌ったからです。一方、悠輔は深雪を金持ちのお嬢様くらいとしか思っておらず、貧しい自分との比較に嫌悪感さえ浮かべるも、契約のためと深雪の言う通りに動いていました。体に負担はかかるものの幸せな深雪は、契約上の恋人とはいえ、きちんと恋人として接してくれている、そんな悠輔の事を知る度にどんどん悠輔の事を好きになっている自分に気づきます。
久しぶりに外に出て話そうと担当医の若村に言われ、カフェで話す深雪。悠輔の事を楽しそうに話す姿に若村も嬉しそうです。その楽しそうな姿を偶然見てしまった悠輔の心に、初めて嫉妬にも似たモヤモヤが生まれます。
そんな中、深雪の検査結果はあまり思わしくはありませんでした。分かっていながら深雪はショックを受けますが、最後にやり残した「恋人との旅行」を叶えるため、悠輔をフィンランド旅行に誘います。
雪の華のネタバレあらすじ:転
深雪にとって最後の思い出作りになるこの旅行は、深雪にとって素晴らしいものになりました。好きな人と一緒に、思い出ある場所にいる。それがとても幸せな事だったのです。悠輔もまた深雪と過ごすうちに、深雪に惹かれているという気持ちに気づきます。自然と手を繋ぎ、二人はキスをします。そして旅行が終わり、契約終了の時がやってきました。「もう少し俺と一緒に…」と言いかけた悠輔を遮るように「ありがとう」を告げた深雪は去っていきます。家路についた深雪は、我慢していた気持ちを吐き出すように泣き出しました。母・礼子(高岡早紀)は、何も言わず抱き締めてくれました。
本格的に治療に入るために入院となる深雪は、密かに迫り来るカウントダウンのために身辺整理をし始めます。そして最後の思い出として、父との思い出である赤いオーロラをどうしても見たいと、フィンランドへ行く事を若村に告げました。その様子をたまたま病院に来ていた悠輔が目撃します。深雪が去ったあと、若村を悠輔が問い詰めます。守秘義務がある若村は話せないので、身内である礼子に事情を伝えて説明してもらうことにしました。そこで悠輔は全てを知ります。なぜ期間限定だったのかも、その命が残りわずかだということも。いてもたってもいられない悠輔は、どうにかお金を工面してフィンランドに向かいます。
雪の華の結末
一人フィンランドでオーロラを探す深雪ですが、なかなかオーロラが出てきません。そしていつしか本当に欲しかったのは赤いオーロラではなく悠輔だった事に気づきます。ふと悠輔との思い出が浮かんだ深雪は悠輔への気持ちを叫びます。すると懐かしいけど一番望んでいた声が聞こえてきます。驚いて振り向くとそこに悠輔が立っていました。二人は抱き合い、気持ちを伝え合うと、二人を祝福するかのように赤いオーロラが現れます。最高の幸せに包まれた二人はオーロラの下でキスをします。
それから一年が過ぎ、深雪はまだ生きていました。変わらず苦しい治療は続きますが、深雪のそばには悠輔がいます。悠輔は深雪の生きる原動力になっていました。貸し切ったカフェに悠輔と二人。深雪はもはや一人で立つことはできません。気がつくと外に雪が舞っています。
優しく深雪を抱き上げて悠輔は外に出ます。長生きしそうだと言う深雪を悠輔は優しく抱き寄せました。深雪は愛する人の側にいる、そんな幸せを感じながらそっと目を閉じました。悠輔はか弱く愛しい深雪を優しく抱き直すのでした。
以上、映画「雪の華」のあらすじと結末でした。
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