座頭市の紹介:2003年日本映画。盲目の剣客である男が復讐に燃える二人の姉弟や農民たちと出会い、やくざに立ち向かう姿を描いた時代劇・アクション映画。出演者が下駄を履いてタップダンスを踊るシーンが注目を集め、多くの映画祭で多数の賞を受賞した。なお、CG技術を使って流血シーンを多く描いているため、R-15に指定されている。
監督:北野武 出演者:ビートたけし(座頭市)、浅野忠信(服部源之助)、夏川結衣(おしの)、ガダルカナル・タカ(新吉)、柄本明(店主)、岸部一徳(銀蔵) ほか
映画「座頭市」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「座頭市」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「座頭市」解説
この解説記事には映画「座頭市」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
座頭市のネタバレあらすじ:起
金髪で盲目の居合の達人である市(ビートたけし)は、農民の女性を助けたお礼に、しばらくの間家に泊めてもらうことになります。市はその晩、彼女から町を牛耳る悪党の話を聞かされます。腕利きの侍だった服部源之助(浅野忠信)は、病弱な妹のおしの(夏川結衣)のために用心棒の仕事を探していました。店で酒を飲んでいた源之助は店の借金の取り立てに来た男たちの親分である銀蔵(岸部一徳)に雇ってもらおうとします。次の日、賭博場へ足を運んだ市は、女性の甥である新吉(ガダルカナル・タカ)と出会い、その後食堂で源之助と対面します。源之助が剣の達人であることを見抜いた市は、毎日賭博場へ出向き、音を頼りに勝ち続けて金を稼いでいました。
座頭市のネタバレあらすじ:承
市と新吉は遊郭へと向かいますが、見知らぬ二人の芸者に出会います。共に過ごす市たちでしたが、彼は二人が賭博で勝った金銭を目当てにしていることに気付き、二人は自らの過去を話し始めます。二人は鳴門屋という米問屋の子供で、幼い頃、夜に部屋を抜け出して親に内緒で飼っていたネズミの世話をしている最中に盗賊がやって来て、姉弟以外の人々を殺害して金銭を盗まれます。姉弟は彼らに対する復讐を誓い、スパイとして鳴門屋で働いていた番頭を殺害しますが、それ以外の盗賊に対する復讐をなかなか遂げられずにいました。
座頭市のネタバレあらすじ:転
ある日、姉弟は扇屋という町一番の店の親分のいる座敷に呼ばれますが、弟に無礼なことをされて怒った姉が三味線のバチで親分を殴ってしまいます。一方の市は、銀蔵の経営する賭博場で不正を見抜いて男たちを斬り殺し、それを知った源之助は急いで駆けつけます。しかし、市はもうそこにはいませんでした。姉弟と合流した市は、女性の家に匿ってもらうことにします。そして市たちは、姉弟の復讐の相手が扇屋の親分であることを知るのでした。
座頭市の結末
ある晩、姉弟は鳴門屋を襲った盗賊が扇屋であることを確かめるために再び扇屋へ向かいます。道中立ち寄った店の店主(柄本明)に、市と共に農民の家にいたことを教えた二人でしたが、実は彼は盗賊の一味でした。彼は手下に農民の家を焼き払うよう命令し、家は全焼してしまいますが、市は既に家を出た後でした。扇屋の座敷で銀蔵たちと対峙した姉弟は、多くの手下たちを相手に窮地に陥りますが、そこへ市がやって来て二人を助けます。市はその後、源之助の元へ向かい、彼と戦って勝利しますが、傷を負ってしまいます。しかし時を同じくして、源之助の妹も自ら命を絶つのでした。再び一人放浪の旅に出た市は、食堂の店主と盗賊の頭を斬り、姉弟の復讐を遂げます。その晩、村では祭りが催され、農民は踊り明かすのでした。
「座頭市」感想・レビュー
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金髪の座頭市という斬新な北野武監督作品ですね。注目されるラストのタップダンスシーンのみならず、最初百姓さんのクワを打つリズムも遊び心ある演出で良いですね。殺陣のシーンもスピード感があって迫力満点また、ストーリーも面白く最後まで飽きさせない。見終わった後に『面白かった!』って言える映画です。
私が何気に気に入っているシーンといえば五右衛門風呂に芸者姉弟の弟と新吉が入り、綺麗な顔立ちの化粧を洛った弟が自慢げに「顔だよ顔・・」って言った後、農民おうめの家が扇屋一派に燃やされて、慌てて出てきた新吉の顔を見た近所の若者が驚いている様子でした。市の目蓋を目玉の様に塗りたぐっていたのも笑えましたが、家を燃やされた大変な状況であのついクスッと笑いを誘ってしまう演出(新吉の化粧が酷すぎる)が流石日本お笑い界の重鎮北野たけしさんだなと思いました。