テン・ゴーカイジャーの紹介:2021年日本映画。スーパー戦隊シリーズ第35作記念作品として2011年~2012年にかけて放映された『海賊戦隊ゴーカイジャー』。本作はゴーカイジャー10周年を記念して製作された正式な続編であり、かつてのヒーローたちが賭けの対象とされている現在の地球を舞台に解散していたはずのゴーカイジャーの6人が再集結して壮絶な戦いを繰り広げます。
監督:中澤祥次郎 脚本:荒川稔久 原作:八手三郎、石ノ森章太郎 出演:小澤亮太(キャプテン・マーベラス)、山田裕貴(ジョー・キブケン)、市道真央(ルカ・ミルフィ)、清水一希(ドン・ハカセ・ドッゴイヤー)、小池唯(アイム・ド・ファミーユ)、池田純矢(伊狩鎧)、田村ゆかり(ナビィ(声))、福沢博文(ゴーカイレッド)、押川善文(ゴーカイブルー)、蜂須賀祐一(ゴーカイイエロー)、竹内康博(ゴーカイグリーン)、野川瑞穂(ゴーカイピンク)、佐藤太輔(ゴーカイシルバー)、細貝圭(益子田昭郎)、松本寬也(松本寬也)、関智一(リングアナ)、松原剛志(服部博人/バッドリー(声))、庄司浩平(クリスタリア宝路)、山崎潤(国防大臣)、坂田梨香子(綾小路鳳佳/レム(声))、吉田メタル(堀内礼図/アグダロス)、川野快晴(丹羽野将年)、清水らら(女子高生)、石井薫子(女子高生)ほか
映画「テン・ゴーカイジャー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「テン・ゴーカイジャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
テン・ゴーカイジャーの予告編 動画
映画「テン・ゴーカイジャー」解説
この解説記事には映画「テン・ゴーカイジャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
テン・ゴーカイジャーのネタバレあらすじ:起
海賊戦隊ゴーカイジャーと宇宙帝国ザンギャックの壮絶な戦いから10年。今やゴーカイジャーの旗艦ゴーカイガレオンは沈み、ゴーカイジャーの6人はぞれぞれ散り散りになっていました。
・海賊戦隊ゴーカイジャー・・・第35番目のスーパー戦隊。歴代レジェンド戦隊の力が込められた“レンジャーキー”を使って歴代戦隊に“ゴーカイチェンジ”できる。5年前に動物戦隊ジュウオウジャーと共闘したのを最後に解散状態にある。
・キャプテン・マーベラス(小澤亮太)・・・ゴーカイジャーのリーダーにしてゴーカイガレオンの船長。ゴーカイレッド(福沢博文)に変身する。本作ではとある理由により左目に黒い眼帯を付けている。
・ジョー・キブケン(山田裕貴)・・・剣の達人でゴーカイジャーのサブリーダー。ゴーカイブルー(押川善文)に変身する。ゴーカイガレオンの最期を見届けた。
・ルカ・ミルフィ(市道真央)・・・元盗賊でゴーカイイエロー(蜂須賀祐一)に変身する。本作ではゴーカイジャーとしてではなく孤高の海賊として振る舞っている。
・ドン・ドッゴイヤー(清水一希)・・・通称“ハカセ”。メカニック兼料理担当でゴーカイグリーン(竹内康博)に変身する。本作では5年ぶりに地球を訪れていた。
・アイム・ド・ファミーユ(小池唯)・・・ザンギャックに滅ぼされた星の元王女でゴーカイピンク(野川瑞穂)に変身する。本作ではある目的のため宝石の国クリスタリアを訪れていた。
・伊狩鎧(池田純矢)・・・ゴーカイジャー唯一の地球人で大の戦隊オタク。ゴーカイシルバー(佐藤太輔)に変身、さらに歴代追加戦士の力が使える“ゴーカイシルバーゴールドモード”にも変身する。本作では“あること”に協力するため一人地球に残っていた。
久々に地球を訪れたハカセは歴代スーパー戦隊について熱く語り合っている少年たちに出くわしました。少年たちは学研の「スーパー戦隊図鑑」を手にしていました。
地球では歴代スーパー戦隊が参戦する公営ギャンブル「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」が開催されており、人々を熱狂させていました。
・国防大臣(山崎潤)・・・国家プロジェクトである「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」の運営責任者。
・服部博人(松原剛志)・・・国防大臣の側近。冷静沈着な紳士。
・綾小路鳳佳(坂田梨香子)・・・国防大臣の側近。「スーパー戦隊実体化システム」を管理するタブレットを常時している。
・堀内礼図(吉田メタル)・・・国防大臣の側近。スキンヘッドの屈強な男。
・丹羽野将年(川野快晴)・・・「スーパー戦隊実体化システム」を開発した若き科学者。どうやらマーベラスに見覚えがあるらしい。
・益子田昭郎(細貝圭)・・・「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」の実況アナウンサー。常に猿のぬいぐるみを持ち歩いている。ゴーカイジャーの宿敵だったバスコ・タ・ジョロキアにそっくりだが別人。
・松本寬也(松本寬也)・・・スーパー戦隊親善大使。「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」の解説者。魔法戦隊マジレンジャーのマジイエローと特命戦隊ゴーバスターズのビートバスターに強い思い入れがある模様。
・リングアナ(関智一)・・・「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」のリングアナウンサー。声がゴーカイジャーの変身アイテム「モバイレーツ」の音声に酷似している。
・ナビィ(声:田村ゆかり)・・・長年ゴーカイジャーのサポートをしてきた鳥型ロボット。ゴーカイジャーとはぐれてからは「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」の予想屋をしている。
・クリスタリア宝路(庄司浩平)・・・魔進戦隊キラメイジャーの一員でキラメイシルバーの変身者。クリスタリアの女王マブシーナの義兄。「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」の趣旨に賛同して自らのレンジャーキーを託した歴代レジェンド戦隊のひとり。
・「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」・・・「スーパー戦隊実体化システム」で実体化した歴代戦士を戦わせ、その戦いを賭ける公営ギャンブル。収益の80%は賛同する戦隊の装備やスーツのメンテナンスの費用に賄われ、有事の際には速やかに各戦隊にレンジャーキーが返却されることになっている。本来ギャンブルが禁止されている未成年者でも参加が可能。
・「スーパー戦隊実体化システム」・・・鎧が歴代レジェンドから預かったレンジャーキーとバスコが遺したアイテム「ラッパラッター」を利用した、歴代戦士のコピー戦士を能力そのままに実体化するシステム。
女子高生(清水らら、石井薫子)たちが賭けに興じている場面に遭遇したハカセ。驚くハカセの前に堀内が現れ、ハカセを国防省へと連れて行きました。ハカセはそこで鎧と久しぶりの再会を果たしました。
国防省は唯一入手できていないゴーカイジャーのレンジャーキーの入手を望んでおり、鎧はハカセにもレンジャーキーを渡すよう求めましたが、ハカセは既に売ってしまったと発言して周囲を驚かせました。
テン・ゴーカイジャーのネタバレあらすじ:承
小型宇宙船で地球に辿り着いたマーベラスは何やら不穏な空気を感じ取っていました。その後、マーベラスは街中で「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」に熱狂する人々を目の当たりにしましたが、マーベラスには1億円の懸賞金がかけられており、金に目が眩んだルカに捕らえられて国防省に連れて行かれました。
ルカは懸賞金の値上げを要求、服部は懸賞金を3億円にする代わりにルカのレンジャーキーの引き渡しを求めました。ルカは「私に必要ないもの」と要求を受け入れ、服部は今度はマーベラスの持つレンジャーキーを賭けた「スーパー戦隊百人斬り」を提案しました。マーベラスが勝てば全てのレンジャーキーは彼の手に渡るというものです。
マーベラスはあえてゴーカイレッドに変身せず、「魂すらねえ奴に負けるわけがない」と次々と歴代戦士を倒していきました。そして99人目を倒し終えたマーベラスの前に現れた100人目はなんと鎧でした。
鎧は地球の平和のために作られた「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」システムの正当性を主張、両者は変身して激しい戦いを繰り広げました。そしてゴーカイレッドは「変わっちまったな。てめえもこの星の奴らも」と言い放ち、ゴーカイシルバーにとどめを刺そうとしたその時、綾小路が仕組んだ妨害によりゴーカイレッドは逆転負けしてしまいました。
綾小路からレンジャーキーを取り上げられそうになったマーベラスでしたが、間一髪で駆け付けたアイムに助けられて脱出しました。一方、この戦いのイカサマを見抜いていたハカセ、自分たちが利用されていたことに気付いた鎧と丹羽野は国防大臣らに捕らえられてしまいました。国防大臣らは実体化した歴代戦士にマーベラスとアイムの身柄確保を命じました。
テン・ゴーカイジャーのネタバレあらすじ:転
アイムは歴代レジェンド戦隊が金儲けのための晒し者になっている現状を嘆き、この地球に守るべき価値はあるのかと投げかけました。しかし、マーベラスは回答を避け、この星に“奴ら”がいることがわかったと告げました。実はマーベラスとアイムは“奴ら”を追うために密かに手を組んでいたのです。
その直後、マーベラスとアイムは追っ手に見つかり、変身して戦い始めました。
一方、牢に入れられたハカセ、鎧、丹羽野。実はハカセはこっそりと鎧に盗聴器を仕掛けており、国防大臣たちの狙いが実体化した歴代スーパー戦隊を最強の軍団として銀河の征服に乗り出し、地球が銀河の頂点として君臨することにあると見抜いていたのです。
さらにハカセはいくつかのレンジャーキーをくすねており、自ら囮となって鎧と丹羽野を逃がしました。
鎧と丹羽野は「スーパー戦隊実体化システム」を破壊しようとしましたが、綾小路は歴代戦士たちを実体化させて差し向けました。追い詰められた鎧と丹羽野は駆け付けたジョーに助けられました。ジョーはマーベラスに刃を向けてしまったことを悔いる鎧に「俺の知っているマーベラスはもっと大きな男だ」と背中を押し、マーベラスの元に向かうよう指示しました。
鎧と丹羽野はゴーカイレッドたちと合流し、ハカセから託されたレンジャーキーを渡しました。ゴーカイレッドとゴーカイピンクは後輩戦隊にあたる動物戦隊ジュウオウジャー、宇宙戦隊キュウレンジャー、快盗戦隊ルパンレンジャー、警察戦隊パトレンジャー、騎士竜戦隊リュウソウジャー、魔進戦隊キラメイジャーにそれぞれゴーカイチェンジし、実体化戦士を倒して元のレンジャーキーへと戻しました。
実はマーベラスがあえて国防大臣らに捕まったのは、「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」が茶番である証拠を掴むためでした。実は「スーパー戦隊ダービーコロッセオ」を仕組んだのは「バクート海賊団」であり、銀河の征服ということで目的が一致した国防大臣と手を組んでいたのです。
・バクート海賊団・・・正体を隠して侵略対象の星に溶け込む手口で過去に129の星を滅ぼしてきた海賊団。ゴーカイガレオンを沈めたのもバクート海賊団であり、その戦力・構成員などの全貌は謎に包まれている。
やがてマーベラスたちに合流したジョーは、ゴーカイガレオンの瓦礫の中から発見した赤い宝石“ガレオンの魂”を渡しました。ゴーカイジャーは実は解散などしておらず、それぞれがバクート海賊団の情報を掴むために独自で動いていたのです。
丹羽野はたとえ敵に騙されていたとしても金に目が眩んで侵略のためのシステムを作ってしまった我々地球人にも責任があると痛感し、果たして今の地球に守るべき価値はあるのか問いかけました。マーベラスは丹羽野に「(守るべき価値は)ある。どこにでもあるさ。そんなものは自分で見つけろ」と声をかけました。
実は10年前、丹羽野はマーベラスに会ったことがあるのです。(テレビ本編第2話参照)
その頃、ルカはユーチューバーに扮して国防省に乗り込み、あらゆるメディアをジャックするとハカセが仕掛けた盗聴器の音声を流し、国防大臣とバクート海賊団の企みを全世界に公表しました。ルカはアイムがクリスタリアで宝路から奪ってきた、あらゆるものの真実の姿を暴く秘宝「ベリタスの楯」を使って国防大臣の側近になりすましていたバクート海賊団の正体を暴いてみせました。
服部はバッドリー(声:松原剛志)、綾小路はレム(声:坂田梨香子)、堀内はアグダロス(吉田メタル)としての正体を露わにしました。ルカは拷問を受けていたハカセを救い、ルカは(レンジャーキーの入れ違いから)ゴーカイグリーンに、ハカセはゴーカイイエローに変身して脱出しました。
テン・ゴーカイジャーの結末
遂に6人全員が揃ったゴーカイジャーはバクート海賊団の3幹部との決戦に望みました。ゴーカイレッドとゴーカイブルーはバッドリーと、ゴーカイイエローとゴーカイピンクはレムと、ゴーカイグリーンとゴーカイシルバーはアグダロスとそれぞれ交戦しました。
戦いの最中、ゴーカイブルーが手にしていたガレオンの魂が変化し、新たなレンジャーキー「ゴーカイガレオンキー」となりました。ゴーカイレッド・ブルー・イエロー・グリーン・ピンクは強化形態「クロスアーマーモード」に変身、ゴーカイシルバーもゴールドモードへと変身しました。
ゴーカイジャーはクロスアーマーの力を使ってレムとアグダロスを倒し、ゴーカイレッドはクロスアーマーの全ての力を集結した最強形態「ガレオンアーマーモード」に変身、圧倒的なパワーでバッドリーを倒しました。国防大臣はゴーカイジャーに対抗するため残り全てのレンジャーキーを使おうとしましたが、丹羽野に止められました。
戦いは終わり、ゴーカイジャーの6人は「喫茶サファリ」へカレーを食べにいきました。鎧は改めて今回の件のことを仲間たちに謝罪し、全てのレンジャーキーは元の持ち主に戻すことにしました。
ゴーカイジャーの面々はマーベラスの左目のことを気にし、“エモいお医者さん”(キラメイジャーのキラメイピンクのことだと思われる)に診てもらうよう勧めましたが、マーベラスは「その必要はねぇよ。ただの“ものもらい”だ」と明かし、仲間たちを唖然とさせました。
以上、映画「テン・ゴーカイジャー」のあらすじと結末でした。
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