犬と私の10の約束の紹介:2008年日本映画。足が靴下を履いているように白いのでソックスと名付けられた子犬のゴールデンレトリバーは、飼い主のあかりと共に一日を生きていく。「犬の十戒」をモチーフにしている。
監督:本木克英 出演:田中麗奈(斉藤あかり)、加瀬亮(星進)、福田麻由子(斉藤あかり(子ども時代))、池脇千鶴(井上ゆうこ )、高島礼子(斉藤芙美子)、豊川悦司(斉藤祐市)、ほか
映画「犬と私の10の約束」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「犬と私の10の約束」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
犬と私の10の約束の予告編 動画
映画「犬と私の10の約束」解説
この解説記事には映画「犬と私の10の約束」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
犬と私の10の約束のネタバレあらすじ:起
あかりは両親の温かな愛に恵まれた一人っ子です。ある日、家の庭に迷い込んだゴールデンレトリーバーの子犬を見つけて飼うことになりました。あかりには学校の同級生で、幼馴染の少年、進がいます。進はギターを弾く家庭に育ち、将来を両親に期待されているため、いつも弾いているクラシック以外の音楽を演奏してはならないという厳しい家庭に育っていました。それでも心優しい彼と愛犬ソックスが、あかりの唯一の友達です。母、葵美子が倒れ、医者をしている父、裕市の病院に運ばれます。葵美子はあかりに犬を飼う時の10の約束を伝えました。「1、気長に付き合う。2、犬を信用する。3、犬にも心が在る事を忘れない。4、言う事を聞かない時は原因がある。5、沢山話しかける。6、犬を叩かないで。本気になったら犬のほうが強い。7、歳をとっても仲良くする。8、犬は10年くらいしか生きられないから一緒にいる事。9、犬には飼い主しかいない。10、死を迎える時、そばにいる事。」
犬と私の10の約束のネタバレあらすじ:承
葵美子は自分の命に限りがあると夫とは違う担当医師から聞かされていました。裕市もそれを悟っていました。親子は最後の時間を惜しむように海岸や家庭で過ごします。あかりは葵美子に「お母さんは風のようだ」と言いました。葵美子はあかりに「お母さんは風になってあかりを見守っている」と答えます。その言葉の深い意味を中学生のあかりはまだ知る由もありません。葵美子は海岸であかりとソックスと一緒に写真を撮りますが、この写真は母娘が過ごした唯一の記録となりました。あかりは食欲が無くなったり、精神的なショックで首が動かなくなります。ソックスは母の死後、立ち直れないあかりを少しずつ癒し、お陰であかりの首は普通に動くようになりました。あかりはソックスと喜びを分かち合いました。
犬と私の10の約束のネタバレあらすじ:転
あかりは父の転勤で函館から札幌に移動することになりました。最初は父の社員寮で暮らすのでペットの同伴が不可だと知ったあかりは渋々、幼馴染の進にソックスを預けます。一方で進もパリの音楽学校に留学が決まり、あかりと離れ離れになります。あかりは裕市に空港まで進を見送りたいと頼み、彼は仕事が休みだったので、あかりをバイクに乗せて空港へ向かいますが、途中で急患の連絡が入り、仕事に出なければならなくなりました。あかりは駄々を捏ね、タクシーで一人、空港へ向かいますが、進の乗った飛行機は既に出発していて、あかりは進が書き残したメモを見つけ、空港で泣き崩れます。その頃、進が旅立ち、彼が住んでいた前の家に置き去りにされたソックスは繋がれていたリードを外してあかりを探し求めていました。裕市の携帯に連絡が入り、ソックスを見つけた警官が彼を保護していると分かります。あかりと裕市は急いで交番へ向かい、ソックスを迎えに行きました。久々に再会したソックスにあかりは大喜びします。裕市は自分の仕事のせいで家族と向き合う時間が取れない状況に気付き、勤務先の病院にて、一仕事終えると上司に辞表を出しました。前に住んでいた家を買い戻し、生計を立て直す為に自宅を改装して個人病院を作りました。あかりは成長して獣医師になり、函館を離れる事になりました。父とソックスに見送られて彼女は自立するのでした。大学時代の親友の井上ゆうこと共に進と再会します。進はプロのギタリストとして活躍していて、彼のコンサートをゆうこと観に行き、楽屋で進と再会を喜び合いました。仕事が多忙になったあかりはソックスの事を気に掛ける余裕もなくなりました。偶に実家に帰れてもソックスを家の中に入れず、小屋にいる事を強要するなど、昔と違ってソックスとの距離が離れてゆくようになりました。また、成人式の日、あかりは着ている袴をソックスに汚されてきつくソックスを叱ってしまいました。
犬と私の10の約束の結末
あかりは進が交通事故に遭い、指が動かなくなったことを裕市から聞かされました。彼の病院に偶々、進が運ばれたからでした。あかりは獣医師の卵ですが、ソックスは裕市が病院を個人開業してから患者達に好かれているだけでなく、人の心を癒す「セラピー犬」として役立つのではないかと進の両親に話します。彼の両親はあかりが進にとって良い幼馴染だったと昔話をし、了承します。そのお陰で進はあかりとソックスの存在によってリハビリに励み、ギターを再び弾けるまで回復しました。ソックスがあかりと共に時間を過ごしていく中で高齢になってきている事にあかりは気付きます。そして、成人してからソックスを家の中に入れなかった事や袴を汚されてきつく叱ってしまった事を思い返し、ソックスへの自分の態度を見つめ直します。そして、ソックスが瀕死の時、母と交わした10の約束を思い出したあかりはソックスが自分にとって大切な存在であった事に改めて感じ、泣き叫びながらも彼を裕市と自宅で看取りました。ソックスを看取る前、あかりは母が入院中に自分とソックスの絵を水彩で描いていた事を思い出します。それは葵美子がソックスを家族にした気持ちをあかりがいつでも思い出せるように描いた絵本のようなメッセージ。あかりはソックスの死後、父が自分の時間を犠牲にして娘である自分を育ててきたかを思い起こし、裕市に気持ちを伝えました。裕市は「そんなことない。ソックスがいてくれたお陰であかりが元気になれたし、お父さんもあかりの為に自分を犠牲にしてはいない」と。また、ソックスの犬小屋からあかりとソックス、そして、葵美子と撮った古い写真と共に葵美子が亡くなる前にあかりに充てた手紙も出てきました。あかりはそれを裕市と読み返して涙します。あかりは進と結婚式を挙げました。2人の結婚式に、裕市、ゆうこ、進の両親、あかりの職場の人達・・・そして、ソックスと母、葵美子も遺影となって見守っています。ふと、風が吹いてあかりのベールを揺らしました。葵美子が娘を遠くから「風」となって傍にいる事をあかりは感じます。
「犬と私の10の約束」感想・レビュー
-
生きていく中でとても大切な事を教えてくれました 本当にありがとうございます。
-
本当に感動する作品でした。
ただ可愛いから飼いたい…それだけではダメだと言うこと。飼う以上最後まで責任を持って飼わなくてはいけない。一緒に生活していく上での絶対条件がこの作品そのもの。犬と10の約束…本当にその通りだとつくづく思いました。もっともっとワンちゃん達と触れ合ってたくさんの愛情を注いであげようと思います。 -
とても感動しました。
飼うためのことなどもしっかりとらえられて
いました。
ワンチャンたちにとって私たちはどのような
存在か考えるようにしたいです。
犬好きや犬を飼っている人、飼おうとしている人は必見の映画です。
犬との10の約束はどれも犬から人に宛てたメッセージであり決して人間のように喋れないからこその願いです。
犬も人と同じ心があることを教えてくれます。
物語では犬との出会いそして別れそして再会と人と犬の成長ぶりも描かれています。
命の尊さそして大切さを教えてくれる素敵な作品です。