ハルチカの紹介:2016年日本映画。初野晴の小説をSexy Zoneの佐藤勝利と橋本環奈のダブル主演で映画化した青春ドラマです。それぞれ様々な事情を抱えながらもコンクール目指す吹奏楽部の奮闘を、主人公二人の淡い恋と共に描き上げます。
監督:市井昌秀 出演者:佐藤勝利(上条春太(ハル))、橋本環奈(穂村千夏(チカ))、小出恵介(草壁信二郎)、恒松祐里(芹澤直子)、清水尋也(檜山界雄)、前田航基(片桐誠治)、平岡拓真(宮本恭二)、上白石萌歌(米沢妙子)、二階堂姫瑠(野口わかば)、志賀廣太郎(岩井俊雄)ほか
映画「ハルチカ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハルチカ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ハルチカ」解説
この解説記事には映画「ハルチカ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハルチカのネタバレあらすじ:起
静岡県立清水北高校入学式の日、通学バスに乗っていた“チカ”こと穂村千夏(橋本環奈)は目の前に座っていた一人の男に二度もぶつかってしまいます。チカはこの時気付かなかったものの、この男こそがチカの幼馴染だった“ハル”こと上条春太(佐藤勝利)との再会でした。
チカはフルートでの吹奏楽部への入部を希望していましたが、実際には吹奏楽部は廃部寸前にまで追い込まれていました。そこでチカは校長の岩井俊雄(志賀廣太郎)に直談判、4月30日までに部員を最低でも9人集めるという条件で廃部を撤回するという約束を交わしました。顧問には新任して間もない音楽教師の草壁信二郎(小出恵介)が就任、チカは必死で勧誘活動を展開するも誰からも見向きすらされませんでした。そんなある日、再びバスでハルとすれ違ったチカはそれがハルであることに気付き、彼がホルンを習っていることを知ると強引に吹奏楽部へ入部させました。
ハルチカのネタバレあらすじ:承
ハルとチカはまず元野球部の宮本恭二(平岡拓真)がサックスをやっていたことから加入させ、続いて元部員でトランペットの片桐誠治(前田航基)とその恋人でオーボエの野口わかば(二階堂姫瑠)を復帰させました。更にはトロンボーンの中津川恵(今野縁)、一部は入部を断られたチューバの実力者・米沢妙子(上白石萌歌)が加わり、まだ完全ではないながらも片桐を部長に据えて練習を開始しました。
続いてチカらはパーカッションの檜山界雄(清水尋也)を加入させようとしましたが、現在檜山は登校拒否の引き籠りであり、片桐は檜山の入部に難色を示しました。続いてチカらはプロを目指すクラリネットの芹澤直子(恒松祐里)を加入させようとしましたが、芦澤はチカらのような素人とは組みたくないと拒否しました。しかし、チカとハルは芦澤が実は難聴であることを見抜き、彼女の補聴器を一緒に探してあげたことがきっかけで打ち解け合いました。やがて檜山も吹奏楽部員らの熱意に押されて入部を決意、芦澤は加入ことしなかったものの元部員でクラリネット担当の手塚耕太(宮坂健太)を紹介して加入させ、ようやく目標の9人が揃ったのは期限の4月30日ギリギリでした。
ハルチカのネタバレあらすじ:転
吹奏楽部は更に部員を増やしていき、次なる目標を今夏に実施される静岡県の吹奏楽コンクールに定めて練習に励みました。演奏曲は顧問の草壁先生自ら作曲した「吹奏楽のための狂詩曲 第1番『春の光、夏の風』」と決まりました。しかし、演奏技術の未熟なチカは全体の足を引っ張ってしまい、何度も演奏を中断してしまいました。それでも草壁先生は決して妥協せずチカに容赦ない指導を行い、失敗続きのチカは全体練習から追い出されてしまいました。これを機に部員の間にも亀裂が走り、ハルは学業と部活の両立からすっかり心身ともに参って倒れてしまいました。そして、最初の言い出しっぺだったチカは責任を感じ、とうとう練習に出てこなくなってしまいました。ハルは体調不良をおしてチカに会いに行き、かつて弱かった自分をチカが守ってくれたことから、幼い時も、そして今も自分のヒーローだとチカを優しく励ましました。
ハルチカの結末
吹奏楽コンクールの前日。最後の全体練習を終えたチカは、草壁先生が部員一人ひとりに宛てたアドバイスを見て思わず感激しました。そして迎えたコンクール当日。草壁先生の指揮のもと部員たちはそれぞれ成長の跡を見せていきますが、ここぞの見せ場でチカがまさかの大失敗。その日以来、チカが吹奏楽部の練習に現れることはありませんでした。
そんなある日、ハルはいつもの通学バスで、チカが入学式の日にしてきたようにわざとぶつかってみました。やがて授業の最中、チカは突然、校内にハルの鳴らすホルンの音を聞き、思わず廊下に出てみると校舎の屋上でハルがホルンを演奏しているではありませんか。更には、学校中から吹奏楽部のメンバーたちの演奏が鳴り響き、それはひとつのメロディーとなってチカの心を打ちました。チカは思わずロッカーにしまい込んでいたフルートを取り出して演奏の輪の中に入りました。そして草壁先生も輪に加わり、チカは鬼門のソロパートに挑むもまたしても失敗してしまいます。しかし、草壁先生は何度も何度も演奏のやり直しを指示、何度も繰り返しているうちに遂にチカはソロパートを見事に成功させました。学校中が吹奏楽部を絶賛をもって迎え入れるなか、チカとハルは互いの成長を分かち合うかのように見つめ合っていました。
青春映画で学生時代の複雑な心境が描かれていて現実味を味わいました。幼いと思っていた幼馴染がいつの間にか自分よりも大きくなっていたことに気づいた瞬間はキュンとしました。吹奏楽がしたいと強い思いのチカは時には空回りをしてしまうものの吹奏楽の廃部の危機を救うことができ彼女の存在は部員にとって物凄く大きかったと思います。学生時代に一度は見ておきたい映画です。