ライアの祈りの紹介:2015年日本映画。離婚を経験し、心に傷を負ったアラフォー女性が考古学研究員の中年男性と出会い、縄文時代に魅せられていく。青森県八戸市を舞台に中年の男女が太古の時代に想いを馳せながら幸せの形を模索していくラブストーリーです。
監督:黒川浩行 出演者:鈴木杏樹(大森桃子)、宇梶剛士(佐久間五朗)、武田梨奈(宮内桜)、宅間孝行(圭祐)、藤田弓子(大森静子)、秋野太作(大森正雄)、村田雄浩(バーテン)ほか
映画「ライアの祈り」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライアの祈り」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ライアの祈りの予告編 動画
映画「ライアの祈り」解説
この解説記事には映画「ライアの祈り」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライアの祈りのネタバレあらすじ:起
青森県八戸市、大森桃子の元に別れた夫圭祐から電話が掛かってきます。圭祐は部屋を片付けていたところ、桃子の私物が出てきたので送ろうかと話しますが、桃子は捨ててくれて構わないと言います。桃子は圭祐から再婚することを聞かされますが、出来ちゃった結婚だと知り、ショックを受けます。桃子は圭祐との子供を授かることができず、それが原因で離婚したからなのでした。眼鏡店で働いている桃子は職場の後輩桜に誘われて、街コンに参加します。そこで縄文時代の研究をしている考古学研究員の佐久間五朗と出会います。桃子は五朗が語る縄文時代の話に少しずつ興味を抱いていきます。桃子は桜とともに二次会に参加しますが、酔いつぶれて眠ってしまいます。偶然にも桃子の家のすぐ近くに住んでいる五朗が桃子をおぶって自宅まで送り届けてくれるのでした。
ライアの祈りのネタバレあらすじ:承
ある日桃子の働く眼鏡店に五朗がやってきます。約束を果たしにきたと宣言する五朗ですが、桃子は何のことだか分からずに戸惑います。桃子は街コンの日酔った勢いで五朗に八戸の名所を案内してほしいとお願いしていたことをすっかり忘れていたのです。今更覚えていないとも言えない桃子は五朗に連れられてドライブデートをすることになりました。漁港の市場で新鮮な海鮮丼を食べたり、八戸の神社を巡った後、五朗は自分の職場である是川縄文館に桃子を連れて行きます。桃子が縄文時代の人々は生きるために必要なものをすべて持っていたのではないかと呟くと、五朗も同感だと話し、二人は意気投合します。桃子は太古の森の中を彷徨っているような不思議な夢をよく見ることを話すと、それは縄文時代の夢なのではないかと五朗は推測します。桃子の子供の頃の夢が小説家になることであったことを知った五朗は縄文時代を題材に小説を書いてみてはどうかと桃子に勧めます。
ライアの祈りのネタバレあらすじ:転
桃子は五朗の発掘調査を手伝い、縄文の文化と触れ合う中で徐々に物語のイメージを膨らませていきます。五朗は主人公の女性の名を古代ギリシャの竪琴を意味するライアにしてみてはどうかと提案し、桃子は縄文時代の恋愛物語を書いてみたいと考え始めます。桃子は五朗に特製の水餃子を作ってあげたりと交流が続いてきますが、恋愛に臆病になっている桃子と不器用な五朗、二人の恋はなかなか進展しません。五朗は認知症を患う母を抱えていますが、桃子にはそのことを相談できず、桃子もまた前の夫との離婚の原因を五朗に打ち明けられずにいました。そんな中五朗が遺跡調査でベトナムへ出張することになります。桃子はお守りにと手作りのミサンガを手渡し、五朗を送り出します。数週間後日本に戻ってきた五朗はベトナムの島で出会った部族長の話を桃子に語り聞かせます。五朗が人間にとって一番大切なことはなにかと部族長に問うと、子孫を残すことだと部族長は答えたと言います。五朗はシンプルながらとても感動的な言葉だったと熱く語りますが、子供を授かることの出来なかった桃子にはあまりにも残酷な話でした。傷ついた桃子は突然五朗に帰ってほしいと告げ、それ以降意図的に五朗を避けるようになります。
ライアの祈りの結末
桃子と連絡が取れなくなってしまった五朗は探りを入れようと桜に会いに行きますが、桜から男として不甲斐ないと一喝されてしまいます。その頃桃子は実家のある弘前を訪ねていました。桃子は母の静子に子供ができなかったことが原因で離婚したことを打ち明け、親孝行ができなくて申し訳ないと詫びますが、桃子が生まれてきてくれたことだけで十分親孝行をしてもらったと母は優しく告げます。そして桜から連絡先を教えてもらった五朗が桃子の実家を訪ねてきました。五朗は静子に桃子と真剣に交際をさせてもらっていると宣言し、桃子を辟易させます。五朗に促され八戸に帰ることになった桃子は子供ができず離婚したこと、もしもこの先子供を望んでもその期待に応えることはできないことを五朗に告げます。元気をなくしている桃子を連れて縄文館へとやってきた五朗は2011年に起きた東日本大震災の時、海外出張に出ていたことを桃子に語り始めます。五朗は自宅に老いた母を一人にしてしまったこと、地震のショックから母の認知症が悪化してしまったことに深く罪悪感を感じていました。桃子は初めて五朗が涙を流す姿を見たのでした。その後五朗は桃子に母に会ってもらいたいと話します。戸惑いを見せる桃子に五朗は君がすきなんだと初めてストレートに愛を告白します。恥ずかしさのあまり背を向けてしまう五朗に桃子もそっと寄り添うのでした。
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