クイールの紹介:2003年日本映画。盲導犬クイールの一生」という写真集を原作とする映画作品です。クイールのかわいさと賢さ、せつなさに終始心が揺さぶられる映画です。盲導犬の役割についてもよく説明されています。クイールを通しての人間模様が非常に丁寧に描かれており、「生」も描いていますが「死」についてもしっかり描かれていますので、どうしても後半は涙なくしてこの映画を見ることはできません。しかしクイールに出会うことによって救われた人がたくさんいて、そしてクイールに愛を注いだ人たちがたくさんいたことに感動します。たくさんの有名な俳優さんが自分の出演場面を丁寧に演じているので、作品の中に引きこまれます。
監督:崔洋一 出演:小林薫(渡辺満)、椎名桔平(多和田悟)、香川照之(仁井勇)、戸田恵子(渡辺祺子)、寺島しのぶ(仁井三都子)、黒谷友香(久保マスミ)、櫻谷由貴花(渡辺美津子)、松田和(渡辺悦男)、名取裕子(水戸レン)、ほか
映画「クイール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クイール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クイールの予告編 動画
映画「クイール」解説
この解説記事には映画「クイール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クイールのネタバレあらすじ:クイール誕生
犬のブリーダーである水戸レン(名取裕子)の元にたくさんのラブラドールレトリバーの子犬が産まれます。水戸はこの子犬たちを盲導犬にしたいと、盲導犬を育てる教官の多和田悟(椎名桔平)に相談します。
子犬たちは賢く優秀でしたが、その中でお腹にペケ(×)マークのある「クイール」という名の犬だけはマイペースで盲導犬には向かない性格の持ち主でした。多和田はこの子だけは盲導犬に育てることはできないと思いますが、クイールの愛らしい瞳を見るうちに盲導犬として育ててみようと決意します。
クイールは水戸から離されて、育ての親となる仁井夫婦(香川照之・寺島しのぶ)の元へ引き取られることになります。仁井夫婦はお腹のペケマークとマイペースで無邪気なクイールに驚かされますが、彼らは愛情を持ってクイールを育てます。いつしか夫婦にとってクイールはかけがえのない存在になっていきます。
クイールのネタバレあらすじ:盲導犬へなるための訓練
ある程度成長すると、盲導犬になるために訓練センターに戻らなければなりません。別れを惜しむ仁井夫婦でしたが、クイールを立派な盲導犬にするためにクイールとお別れをします。
クイールは多和田の元で厳しい訓練をしますが、なかなか思うようにいきません。他の犬よりもだいぶ時間がかかってしまいます。訓練中に障害者施設で働く目の見えない渡辺満(小林薫)と出会います。渡辺は破天荒な性格で大きな声を出して街を歩くような豪快な男でしたが、どこか温かみがあり街の人や施設の人に慕われていました。
多和田はクイールの相手に渡辺が良いのではと思うようになります。しかし渡辺は犬が苦手でした。
クイールのネタバレあらすじ:愛しの相棒
多和田の勧めもあり、しぶしぶ渡辺は訓練センターでクイールが盲導犬になるための訓練を受けます。最初はとまどうクイールと渡辺でしたが、触れ合ううちに互いを理解し、良い相棒となっていきます。しかしお互いマイペースで気ままなところがあり訓練はなかなか上手くいきません。
やはり他のペアとは大きな遅れをとりますが、無事に卒業することができ、クイールは渡辺の盲導犬として生活を共にすることになります。クイールを連れて帰った渡辺に、渡辺の家族たちは最初戸惑いますが、息子(松田和)はクイールに興味を持ち始め、娘(櫻谷由貴花)も妻(戸田恵子)もクイールをかわいがり、トラブルもありましたがクイールは渡辺家の一員になります。
ところが渡辺は持病が悪化してしまい、自由に外を歩けなくなってしまいます。病院で心配そうに見守るクイールでしたが、入退院を繰り返す渡辺の側にクイールをおくことは出来ず、クイールは多和田の元に戻されます。そして施設で盲導犬をアピールする仕事につきます。
そして3年後、渡辺と再会することができました。愛しの相棒と会えて喜ぶ渡辺とクイールでしたが、その時一緒に歩いたのが最後となり、渡辺は他界してしまいます。
クイールの結末:安らかに眠れ
渡辺と別れたクイールはしばらく施設で暮らしますが、だんだんと歳もとり、体が衰えてきます。最期が近いと悟った多和田は、育ての親である仁井夫婦の元にクイールを戻します。
再会を喜ぶ仁井夫婦でしたが、衰えたクイールを見て自分たちの役割を悟ります。彼らはクイールにいっぱいの愛情を注ぎます。しかしクイールの体の衰えは止めることができず、彼らが見守る中クイールは安らかに眠ります。
クイールはたくさんの人に愛され、そしてたくさんの人を幸せにして天国へと旅立ったのでした。
以上、クイールのあらすじと結末でした。
努力をすればなんでもできるようになんだなと思いました。
自分もクイールに負けないように出来ないこともできるまで努力していきます。
すごい元気をもらいました。ありがとうございました。