どちらをの紹介:2018年日本映画。母子家庭の母と息子が、息子の父に会うための小さな旅に出る。二人の前に現れる様々な選択肢。かれらは「どちらを」取るのだろうか。東京藝術大学大学院映像研究科佐藤雅彦研究室がカンヌ国際映画祭を目標に始めたc-projectの3作目で、カンヌ国際映画祭短編コンペティション部門に出品された。『どちらを選んだのかはわからないが、どちらかを選んだことははっきりしている』という長いタイトルでも知られている。川村元気は映画プロデューサー、作家等として活躍し、短編アニメ『ムーム』の原作絵本の作者でもある。
監督:佐藤雅彦、川村元気、関友太郎、豊田真之、平瀬謙太朗 出演者:黒木華(母・二宮多恵)、吉沢太陽(息子)、柳楽優弥(沼澤誠司)ほか
映画「どちらを」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「どちらを」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
どちらをの予告編 動画
映画「どちらを」解説
この解説記事には映画「どちらを」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
どちらをのネタバレあらすじ:起
一人の母親(黒木華)がスーパーマーケットでたらこのパックを手に取る。すると店の人が、「たらこでしたら北海道産のこちらもおいしいですよ」と別のパックを手渡す。安いロシア産と高い北海道産とどちらがいいかしら。
どちらのタラコを選んだかわからないが、食卓の皿には切ったたらこが置かれ、それをおかずに中学校の制服の息子(吉沢太陽)が食事をしている。母親は郵便物を調べるが、一通の封筒の沼澤誠司という差し出し人の名に目を留める。そして息子に「今度の日曜日、空いてる?」とたずねる。息子は「うん」と答えた。
どちらをのネタバレあらすじ:承
次の日曜日、母と息子はある小さな駅に降り立った。シャッターの下りた店の目立つ商店街で、バス停を目指して歩くが、母はこの道でいいかやや自信がない様子。息子は「きいてみたら?」と言う。目の前には二人の老人がいる。どちらに道をきいたらいいだろうか。
どっちの老人に教えてもらったかはわからないが、母と息子は目指すバス停に着いた。まだバスが来るまで20分ある。息子は、彼らが今日会いに行くことを相手の人は知っているのか母に問うが、母は答えず、2個のキャンデーを取り出し、息子にどちらか選ぶように言う。
どちらをのネタバレあらすじ:転
やがてバスが来る。息子はどちらのキャンデーかわからないがキャンデーをなめている。バスはトンネルを抜け、目指す漁港が見えてきた。母は彼女が女子大生だった頃のある夜のできごとを思い出す。――
彼女はひと気のない道を歩いていた。三叉路で「多恵ちゃん」と彼女の名を呼ぶ声がした。沼澤(柳楽優弥)だった。多恵が挨拶をし少し見つめ合った後、沼澤は彼女につかみかかり強姦してしまう。
どちらをの結末
バスを降りて母と子は港へ歩いていく。沼澤が漁船の前で働いているのが見えた。母は「私はここで待っているから、会いたかったら行って来て」と言い、息子に父親に会うかどうかを自分で選ばせる。
やがて日暮れの道を母と息子は駅を目指して歩く。「どちらを選んだのかはわからないが どちらかを選んだことははっきりしている」。
以上、映画「どちらを」のあらすじと結末でした。
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