ワイルド・スピード/ファイヤーブーストの紹介:2023年アメリカ映画。シリーズの累計興行収入が1兆円を突破するなど全世界的な大ヒットシリーズとなったカーアクション『ワイルド・スピード』シリーズの(スピンオフ除く)第10作です。シリーズ最終章の前編となる本作は第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011年)で主人公ドミニクとファミリーが倒したブラジルの麻薬王の息子が復讐のために現れ、ファミリーを絶体絶命の危機に陥れていく過程が壮大なスケールで描かれます。シリーズ史上最強最悪の敵となる麻薬王の息子は『アクアマン』のジェイソン・モモアが演じ、『キャプテン・マーベル』のブリー・ラーソンらがシリーズ初参戦、そして正式にシリーズ復帰を発表したルーク・ホブス役のドウェイン・ジョンソンがカメオ出演しています。本作の続編は2025年公開予定、本作と次回作をつなぐホブス主役のスピンオフ作品も製作が決定しています。
監督:ルイ・レテリエ 脚本:ジャスティン・リン、ダン・マゾー プロデュース:ヴィン・ディーゼルほか 出演者:ヴィン・ディーゼル(ドミニク・トレット)、ミシェル・ロドリゲス(レティ・オルティス)、タイリース・ギブソン(ローマン・ピアース)、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス(テズ・パーカー)、ジョン・シナ(ジェイコブ・トレット)、ジョーダナ・ブリュースター(ミア・トレット)、ナタリー・エマニュエル(ラムジー)、サン・カン(ハン・ルー)、レオ・アベロ・ペリー(ブライアン・“リトルB”・マルコス)、ヘレン・ミレン(マグダレーン・“クイーニー”・ショウ)、マイケル・ルーカー(バディ)、スコット・イーストウッド(エリック・“リトル・ノーバディ”・リーズナー)、カーディ・B(レイサ)、ダニエラ・メルシオール(イザベル・ネベス)、アラン・リッチソン(エージェント・エイムス)、リタ・モレノ(アブエリタ・トレット)、ルイス・ダ・シルバ(ディオゴ)、ピート・デイヴィッドソン(ボウイ)、メドウ・ウォーカー(キャビンアテンダント)、ジョアキム・デ・アルメイダ(エルナン・レイエス)、ポール・ウォーカー(ブライアン・オコナー(アーカイブ映像))、ブリー・ラーソン(テス)、ジェイソン・ステイサム(デッカード・ショウ)、シャーリーズ・セロン(サイファー)、ガル・ガドット(ジゼル・ヤシャール)、ドウェイン・ジョンソン(ルーク・ホブス)、ジェイソン・モモア(ダンテ・レイエス)ほか
映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」解説
この解説記事には映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ワイルド・スピード/ファイヤーブーストのネタバレあらすじ:起
今から10年前のブラジル・リオデジャネイロ。ドミニク・トレットとそのファミリーは麻薬王エルナン・レイエスの裏金1億ドルの入った金庫の強奪作戦に乗り出そうとしていました。
エルナンは息子ダンテ・レイエスを呼び、ドミニクとファミリー全員を殺すというダンテに「死では慈悲深い。ドミニクを死より恐ろしい目に遭わせろ」と指示を出しました。そしてドミニク・ファミリーは作戦を実行に移し、ダンテも車で金庫を引っ張るドミニクとブライアン・オコナーの後を追いましたが、ドミニクに車を破壊され、海へと突き落とされました―――。
―――そして現在のロサンゼルス。ドミニクは妻のレティ・オルティス、息子の“リトルB”ことブライアン・マルコスと穏やかに暮らしていました。ドミニクはリトルBにドリフトを教えた後、レティ、ドミニクの妹でブライアンの妻ミア、ドミニク兄妹の祖母アブエリタ、そしてファミリーのローマン・ピアース、テズ・パーカー、ハン・ルー、ラムジーと共に自宅にてバーベキューを囲みました。
ローマンら4人は秘密工作組織「エージェンシー」から盗まれた軍用マイクロチップを奪還する依頼を受けており、翌日にはローマンを作戦リーダーとしてイタリア・ローマに飛ぶことになっていました。
その夜、ドミニクらファミリーの宿敵であり、リトルBの実母エレナ・ネベスを殺したサイバーテロリストのサイファーがトレット家を訪れてきました。サイファーのアジトに長年行方をくらませていたダンテが現れ、サイファーのハッキング装置を奪うと、あらかじめ家族を人質に取ることで懐柔していたサイファーの部下たちにサイファーを襲撃させたのです。サイファーはダンテを「自分を遥かに超える悪魔」だと語り、ダンテはドミニクの愛する者たちを殺そうとしていると警告しました。
翌日、エージェンシーの“リトル・ノーバディ”ことエリック・リーズナーがサイファーの身柄を引き取りにやってきました。ところが、リトル・ノーバディはエージェンシーはファミリーに何も任務を依頼した事実がないことを明らかにし、ドミニクとレティは自分たちが罠にはめられたことに気付きました。ローマンたちとは一切連絡が取れなくなっており、ドミニクとレティはリトルBをミアに託し、リトル・ノーバディと共にローマに飛ぶことにしました。
ワイルド・スピード/ファイヤーブーストのネタバレあらすじ:承
その頃、ローマではローマンたち4人がチップを積んだと思われるトラックの後を追っていました。ローマンとハンの車がトラックを包囲し、テズとラムジーがラジコンカーから睡眠ガスを投じてトラックの運転手を眠らせ、隙をついてテズとラムジーがまんまとトラックを乗っ取りましたが、その直後にトラックはロックがかかり運転などの一切の動作ができなくなってしまいました。
このトラックは実はダンテがサイファーから奪ったハッキング装置で遠隔操作しており、テズが荷台を確認したところチップなどはなく、ローマの街全体を破壊することのできる超強力な中性子爆弾が積まれていました。トラックに追いついたドミニク、レティ、リトル・ノーバディは何とかして爆弾を止めようと試みましたが、ダンテは余裕の表情でトラックを標的のバチカン市国・教皇庁へと走らせました。
ドミニクは道に罠を仕掛けてトラックを止めることには成功しましたが、その拍子で爆弾が荷台から転がり落ちてしまい、ドミニクとレティは必死で後を追いましたが、ダンテはドミニクとファミリーをテロリストに仕立て上げるための準備をしていました。
レティはバイクに乗ったダンテを追うも取り逃がし、警察に逮捕されてしまいました。ドミニクは警察に追われながらも、ラムジーの提案で爆弾を近くのテベレ川に落として爆発の威力を軽減する作戦に乗り出しました。
ドミニクは橋の工事に使われていたクレーンを利用して爆弾を川に落とし、その直後に爆弾は大爆発を起こしました。周囲に甚大な被害こそ出たものの、ローマ壊滅という最悪の事態だけは免れました。何とか逃げ延びたドミニク、ローマン、テズ、ハン、ラムジーは爆破事件の犯人に仕立て上げられて追われる身となってしまい、ダンテは勝ち誇りながら「俺を探しに来い、ドミニク。お前の苦しみは始まったばかりだ」とドミニクとファミリーに宣戦布告して去っていきました。
エージェンシーはリーダーだったミスター・ノーバディが現在行方不明となっており、代わりにエージェント・エイムスが新リーダーとなっていました。エイムスはドミニクとファミリーが過去に犯罪歴があることから快く思っていませんでしたが、ミスター・ノーバディの娘テスはドミニクとファミリーの味方でした。
ドミニクとファミリーはかねてからの協力者であるマグダレーン・“クイーニー”・ショウに匿われました。一方、ロサンゼルスではミアとリトルBが武装したエージェンシーの特殊部隊の襲撃を受け、連行されそうになっていました。
そこに『ジェットブレイク』での一件ののち姿を隠していたドミニクの弟でミアの次兄ジェイコブが駆けつけて二人を救いました。ドミニクから依頼されたというジェイコブはリトルBをドミニクの元に連れていくことにし、合流地点であるポルトガルのジェイコブの家に向けて出発しました。
一方、テスは『SKY MISSION』でラムジーが開発に携わった、世界中の人間を監視して探すことができる追跡プログラム「ゴッドアイ」を使い、ナポリに潜伏していたドミニクに会いに行きました。テスはダンテがリオデジャネイロにいること、レティがエージェンシーの収容所に収容されていることを伝えました。ドミニクはテスにレティを助けてくれるよう依頼し、収容所に向かったテスはあえてレティに怪我を負わせることでひとまず南極大陸の極秘施設に送ることにしました。
ワイルド・スピード/ファイヤーブーストのネタバレあらすじ:転
リオデジャネイロに飛んだドミニクは旧友のディオゴと再会し、エレナの妹でストリートレーサーになっていたイザベルと対面しました。続いてドミニクはダンテと対峙し、レースでケリをつけようと持ちかけました。
レースはドミニクとダンテ、ディオゴ、イザベルの4台でスタートしました。ところが、ダンテはディオゴとイザベルの車に爆弾を仕掛けており、手始めにディオゴを車ごと爆殺しました。爆弾の存在に気付いたドミニクはイザベルの車に体当たりし、爆弾を切り離して何とかイザベルだけは救うことに成功しました。ダンテはそのまま走り去っていきました。
南極大陸の極秘施設で怪我の治療を受けるレティは、同じ部屋で治療を受けていたサイファーと鉢合わせしました。拘束を解き、麻酔ガスで施設の職員全員を眠らせたサイファーはレティに共闘を持ちかけましたが、レティはサイファーに突然殴りかかり、二人は取っ組み合いの大喧嘩を始めました。
ローマン、テズ、ハン、ラムジーは貨物船に密航してイギリス・ロンドンへと脱出しました。ダンテはローマンたちの銀行口座をハッキングしており、預金は全て奪い取られてしまっていましたが、ローマンはこっそりと札束を隠し持っていました。
ジェイコブとリトルBは偽造パスポートを使ってアメリカから脱出しようとしましたが、二人およびドミニクらファミリーの動向は全てエイムスに把握されていました。エイムスはテスがわざとレティを逃がそうとしたことも気付いていました。ジェイコブとリトルBは飛行機内でもエージェンシーの者に狙われていましたが、ジェイコブの協力者であるキャビンアテンダント(演じるはブライアン・オコナー役の故ポール・ウォーカーの娘であるメドウ・ウォーカー)に助けられ、カヌーに偽装していたグライダーで脱出しました。
ローマンたちはラムジーの旧知の中であり、インターネットカフェを隠れ蓑に闇市場を運営しているボウイに会いに行きました。ローマンたちはボウイを通じて必要な物資を入手しようとしましたが、ローマンとテズは些細なことから取っ組み合いの喧嘩を始めてしまい、しかもボウイは懸賞金欲しさに警察とエージェンシーに通報してしまっていました。一行はやむなく、ハンにとって因縁深いデッカード・ショウを頼ることにしました。(前作『ジェットブレイク』のラストシーンに繋がる)
ハンとデッカードはさっそく取っ組み合いとなりましたが、そこにエージェンシーの特殊部隊が襲い掛かってきました。デッカードはハンたちと共闘して部隊を片付けました。ラムジーはダンテが自分たちの口座から抜き取った金で世界中の殺し屋や傭兵を雇っていることを知り、デッカードも母クイニーがドミニクの協力者としてダンテの標的にされていることを知り、ハンたちに武器と車を提供することにしました。ローマンたちは反撃のためにドミニクと合流することにしました。
イザベルの元に匿われていたドミニクは、エレナが遺していた捜査資料からダンテの過去を探っていました。幼少期から社会不適合者だったダンテは何度も少年院や刑務所に放り込まれてきましたが、その度にエルナンに助けられていました。そしてドミニクらファミリーが10年前に金庫を強奪した旧警察署の建物は今やダンテの持ち物となっていました。
旧警察署に足を踏み入れたドミニクは、そこでダンテが用意していた映像から、ダンテの標的はドミニクやファミリーのみならず関係者全員であることを知りました。ドミニクはそこでエイムスとその部隊に取り囲まれ、護送車に乗せられて連行されましたが、ダンテが傭兵集団を率いて襲撃してきました。
ドミニクはエイムスと共闘して戦いましたが、ダンテはイザベルを人質に取っていました。そこにテスが駆けつけ、イザベルは解放されましたが、テスはヘリコプターで待機していたダンテの傭兵に銃撃されました。ダンテはテスからゴッドアイを奪い、次の標的をリトルBにすることを予告するとヘリで去っていきました。ドミニクは負傷したテスをイザベルに託し、エイムスはドミニクに協力することにしました。
ワイルド・スピード/ファイヤーブーストの結末
ジェイコブとリトルBはポルトガルの隠れ家に到着しました。一方、ローマンたちも飛行機でポルトガルへと向かっていました。いがみ合っていたローマンとテズが仲直りする一方、ラムジーはゴッドアイがダンテの手に渡ったことを危惧していました。
ダンテはゴッドアイでリトルBの居場所を突き止め、傭兵軍団に隠れ家を襲撃させました。ジェイコブとリトルBは武装した車で脱出し、エイムスの輸送機に乗っていたドミニクも愛車ダッジ・チャージャーで駆けつけました。カーチェイスの末、リトルBはダンテにさらわれてしまい、傭兵の援軍がドミニクとジェイコブに迫ってきましたが、ジェイコブは自らの車を傭兵たちの車集団に突っ込ませ、積んでいた弾薬を爆発させ、自らの身を犠牲にして足止めしました。
ドミニクの車は2機のヘリから発射されたワイヤーで身動きが取れなくなりましたが、ドミニクは車のニトロを噴射させることでヘリを2機とも撃墜することに成功しました。ドミニクは何とかリトルBを救い出し、追っ手を振り切って合流地点へと向かいましたが、途中のダムで燃料と爆弾を仕掛けた2台の遠隔操作のタンクローリーに挟み打ちに遭いました。さらには実は10年前からダンテと手を組んでいたエイムスがロケットランチャーでローマンたちの乗った飛行機のエンジンを撃ち抜き、飛行機は墜落していきました。
ドミニクとリトルBはタンクローリーに挟まれそうになりましたが、ドミニクは車ごとダムの斜面を下り、川へと逃れました。無事を確認し合うドミニクとリトルBでしたが、ダンテはダム全体に爆弾を仕掛けており、爆弾を起動させるといずこへと去っていきました。ドミニクとリトルBは絶体絶命のピンチに陥りました。
一方、南極では施設を脱出したレティとサイファーは1艇の潜水艦に助けられました。潜水艦に乗っていたのは、『EURO MISSION』で死んだと思われていたジゼル・ヤシャールでした。
その頃、ルーク・ホブスは特殊部隊を率いてとある施設を捜索していました。そこにダンテから電話がかかってきました。ダンテはエルナンを射殺したホブスを次の標的に定めており、「次はお前だ」と宣戦布告しました―――。
以上、映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」のあらすじと結末でした。
映画ワイルドスピードシリーズのあらすじとネタバレ
1.ワイルド・スピード
2.ワイルド・スピードX2
3.ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT
4.ワイルド・スピード MAX
5.ワイルド・スピード MEGA MAX
6.ワイルド・スピード EURO MISSION
7.ワイルド・スピード SKY MISSION
8.ワイルド・スピード ICE BREAK
Spin Off.ワイルド・スピード/スーパーコンボ
9.ワイルド・スピード/ジェットブレイク
10.ワイルド・スピード/ファイヤーブースト
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