神様の思し召しの紹介:2015年イタリア映画。溺愛する息子から突然神父になりたいと告白された父は、信者を装い息子が心酔する神父に近づくことを思いつきます。高慢な医師と型破りな神父との奇妙な心の交流を描いたヒューマンドラマです。
監督:エドアルド・ファルコーネ 出演者:マルコ・ジャリーニ(トンマーゾ)、アレッサンドロ・ガスマン(ピエトロ)、ラウラ・モランテ(カルラ)、 イラリア・スパダ(ビアンカ)、エドアルド・ペーシェ(ジャンニ)ほか
映画「神様の思し召し」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「神様の思し召し」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
神様の思し召しの予告編 動画
映画「神様の思し召し」解説
この解説記事には映画「神様の思し召し」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
神様の思し召しのネタバレあらすじ:起
優秀な外科医のトンマーゾは他人を信じることができない気難しい男です。彼は医学生の息子アンドレアの将来を憂いています。友人のフリオとばかり遊んでいるアンドレアはゲイなのではないかと心配する夫妻は、息子から話があると言われ、カミングアウトされるのではないかとやきもきします。しかしアンドレアの告白は神父になりたいというもので、医者の道に進ませたいトンマーゾは困惑してしまうのでした。
神様の思し召しのネタバレあらすじ:承
トンマーゾからアンドレアを思いとどませるよう頼まれた妻カルラでしたが、息子から母さんの人生は無意味で虚しいものだと言われ、ふさぎ込んでしまいます。その夜トンマーゾはフリオともに出かけていくアンドレアの後をつけることにします。二人がやってきたのはピエトロという神父が開いている合同集会でした。ピエトロの話に熱心に聞き入るアンドレアを見たトンマーゾは、息子がピエトロに洗脳されていると思い込んでしまいます。アンドレアは聖職志願者のための研修を受けるため、医学部も辞めると言い出します。トンマーゾはアンドレアが研修で家を空ける間にピエトロの本性を暴こうと、信者を装い彼に近づきます。
神様の思し召しのネタバレあらすじ:転
失業中で病の家族を抱えており、相談に乗ってほしいと嘘をついてしまったトンマーゾでしたが、ピエトロから家族とも会って話がしてみたいと言われ困惑します。トンマーゾは娘ビアンカの夫ジャンニや職場の同僚ローザに偽りの家族を演じてもらうことにして、貧しきマウロという男になりきります。しかし一芝居終えて家へ帰るとアンドレアが招いていたピエトロと顔を合わせていまい、トンマーゾの嘘は簡単にバレてしまうのでした。ピエトロからボランティアに誘われたトンマーゾは、教会の修繕の手伝うようになります。これまで妻を放置してきたトンマーゾは、カルラが精神的に参っていることにも気づいていませんでした。カルラから自己本位な性格を非難され、ビアンカからも高圧的な態度を批判されたトンマーゾは孤独を深めていきます。ピエトロは彼を元気づけるため湖の見える高台へとトンマーゾを連れていきます。
神様の思し召しの結末
ピエトロは神父になる前に刑務所に入っていたことを告白します。二人は熟している梨を禁断の実になぞられて神の存在について語り合います。ピエトロが悩み多き人生を送ってきたことを知ったトンマーゾは自分のこれまでの傲慢な生き方を省みようと思うようになります。ピエトロと一緒にやってきたカフェで体調の悪そうな客と遭遇したトンマーゾは病院へ行くよう紹介状を書いてあげます。そしてカルラのために食事を作ってあげて、夫婦水入らずのディナーを楽しみます。ピエトロからアンドレアともしっかりと向き合うよう助言されますが、アンドレアは聖職を目指すことを諦めていて、ピエトロにもすでに報告済みだと言います。ピエトロに一杯食わされた形となったトンマーゾは電話で文句を言おうとしますが、ピエトロはバイクの運転中に交通事故に遭ってしまいます。そしてトンマーゾの働く病院に重症を負ったピエトロが運ばれてきますが、脳に重大な損傷を負っていて、極めて重篤な状況が続きます。トンマーゾはピエトロを執刀医に任せて教会の修繕に尽力します。そしてこの世には医師でも救えない命があることを実感しながら、一人静かに梨の木を見つめるのでした。
せっかく、父親にも理解してもらえて他のに、悲しい神様に助けて頂きたかった