ハイエナの紹介:2013年日本映画。ヤクザにも動じない闇金の取り立て屋の晃一。そんな姿を見たホストの井上が晃一に弟子入りします。やがて晃一と井上は闇金の返済に困って、会社の重機を売りに出した番場に会いに行きます。番場はかつて、晃一が世話になり恩がある社長。その番場が金を借りている闇金は、晃一が闇金のイロハを教わった鬼頭だったのです。藤原さとしのコミックを実写映画化した、アウトロームービーです。
監督:佃謙介 出演者:伊崎央登(岩崎晃一) 、金子賢(鬼頭) 、中澤達也(井上) 、夏目鈴(ミク) 、 松田優(番場) 、本宮泰風(社長)ほか
映画「ハイエナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハイエナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ハイエナ」解説
この解説記事には映画「ハイエナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハイエナのネタバレあらすじ:起
ホストの井上は、先輩ホストの客からホテルに誘われます。言われるがままついて行くと,目の前に先輩ホスト達がいます。そして「おれの客を取ったな」と言いがかりをつけられ暴行を受けます。
その帰り道、ヤクザから取り立てをする闇金の岩崎晃一を見かけます。相手がヤクザでも全く動じず、逆に痛めつけて金利をむしり取る晃一を見た井上は、晃一に仁義を切り「弟子にしてください」と頼みこみます。晃一は井上を無視し帰ります。
付きまとう井上は、晃一が病院の入院患者に取りたてに行くのについて行きます。意識のない男に執拗に取り立てる晃一を、妻がなじります。晃一は「奥さんもまだ金になる」と言って帰ります。晃一が井上に「これが取り立ての実態だ、夢なんか追わず田舎に帰れ」と言います。井上は「親父が事業に失敗し借金を残しいなくなった。おふくろは男を作って家出した。それ以来オレは、貧乏な爺ちゃんに育てられたんだ。だからオレには田舎なんてないんです」と言います。
そんな時、震災の津波で会社も重機も流された三橋建設の社長が、銀行の融資を断られ路頭に迷って車に撥ねられそうになります。それを見た井上が三橋を助け、晃一の事務所ニコニコ金融に連れて行きます。
ハイエナのネタバレあらすじ:承
三橋は「重機さえあれば復興の仕事はいくらでもあるんです。重機のない私たちは、県外から入ってくる業者に仕事を奪われているんです。重機さえ買えれば絶対何とかなるんです」と話します。晃一が「うちは闇金だ。あんたに覚悟があるなら貸し付けてもいい」と言います。三橋は「もう失うものはない、よろしくお願いします」と言います。
社長は晃一に「1000万を月4%で貸してやれ、もし逃げたら、お前責任取れるんだな!」と言います。重機を買うのに1000万以上必要な事から、晃一らは安い中古重機を探してやることになります。そんな時、ある建設会社が重機を売り出している情報を仕入れます。
番場の経営する会社で、面倒見のいい番場は今日も若い社員が金に困っている話をすると、15万円都合つけてやります。しかしそれは若い社員たちの嘘で、社長から金をだまし取っていたのでした。娘で経理をしているミクが、「若い人たちの為に金を工面してどんだけ借金が増えてると思ってるの」と怒ります。そこへ晃一と井上がやって来ます。井上は番場に「おやっさん!ご無沙汰してます」とあいさつしたのです。
そのころ、晃一に借金を断られた男が、鬼頭の車に乗りこみます。鬼頭は男に「腎臓を片方売って、借金をチャラにする」と言います。
ハイエナのネタバレあらすじ:転
晃一は、かつて番場の下で働いていました。面倒見のいい番場に世話になったあと、闇金の世界に足を踏み入れたのです。夜、食事をしながら酒を飲んでいると、番場の元へ借金取りがやって来ます。晃一が相手をし「22時以降の取り立ては違法だぞ」と言って追い払います。
晃一が番場に「借金はいくらあるんですか?」と聞きます。「あちこちから2000万ほどで、そのうちの一軒が闇金だ」と言います。闇金の名刺を見せてもらうと、鬼頭の会社でした。施設に入れられ、里親にも見放された晃一に優しくしてくれたのが年上の鬼頭で、晃一が業界に入って闇金のイロハを教えたのが鬼頭だったのです。
晃一は番場に「若いものの面倒を見るのはやめて、ここを売っぱらって謝金を返せ」と言います。しかし番場は「おれがやめたら若いもんはどうなるんだ!」と怒鳴ります。晃一は「そんなおやっさんが嫌でここを辞めたんだ。闇金は金に群がるハイエナだ。金の為ならなんだってやる。あんたもミクさんも売られちまうぞ」と言って出て行きます。
あとを追ってきたミクが晃一に耳打ちします。晃一は鬼頭に会いに行き番場の話をします。鬼頭は聞く耳を持たず「あの娘も金になる」と言います。
ハイエナの結末
井上の目の前で鬼頭の手下が番場とミクを拉致します。鬼頭はミクをマカオに売ると言います。井上が乗りこんできて「おれ達闇金が回収するのは金だけだ。女には手を出すな」と怒鳴ります。そんな井上も手下にあっさり暴行されてしまいます。
そこへ晃一がやって来ます。「いつから金貸しが外道になったんだ」と言って、札束の入った袋を鬼頭に渡します。「金利と鬼頭さんの為に色を付けてある」と晃一が言うと、鬼頭は「金貸しが情に流されたらおしまいだ」と言います。すると晃一は、番場の土地と建物の権利書を取り出し「これを担保に貸付けたんだ」と言います。番場はミクに「勝手な事をするな」と言いますが、ミクは「一度ゼロからやり直さないといけないの」と言います。
晃一が三橋に1000万の貸し付けを行い「毎月の金利40万は絶対に払ってくれよ」と言います。一方番場の借金が4000万あった事を知り、土地と建物を売り払い借金をチャラにしてやります。
そんな時、入院中の男が死亡します。晃一は、あと片付けをする妻に、「借主が死んだ以上取り立てはしません」と言います。妻は「夫を殺したのはあんたよ、私も死ぬ」と叫びながら手首を切ります。晃一は「オレを憎んで生き続けるんだ」と言います。
晃一は事務所に帰ると死んだ男の借用書を燃やします。井上が「いいんですか?」と聞くと、「金利でもうとっくに元金はもらっている」と社長が言います。街を歩く晃一は、かつて自分が捨てられていたコインロッカーを見つめます。1人前になった井上は貸付業務をするようになり、そこへ井上に暴行したホストが金を借りに来ます。
以上、映画「ハイエナ」のあらすじと結末でした。
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