違国日記の紹介:2023年日本映画。「マンガ大賞2019」第4位、「このマンガがすごい! 2019」オンナ編第4位、雑誌「ダ・ヴィンチ」の「BOOK OF THE YEAR 2023」のコミックランキング1位を獲得したヤマシタトモコの同名漫画を新垣結衣の主演で実写映画化した作品です。人見知りな女性小説家と、両親を失った人懐っこい姪の奇妙な共同生活を描いたヒューマンドラマです。
監督:瀬田なつき 出演者:新垣結衣(高代槙生)、早瀬憩(田汲朝)、夏帆(醍醐奈々)、小宮山莉渚(楢えみり)、中村優子(高代実里)、伊礼姫奈(森本千世)、滝澤エリカ(三森)、染谷将太(塔野和成)、銀粉蝶(高代京子)、瀬戸康史(笠町信吾)、大塚ヒロタ(田汲はじめ)、吉本菜穂子(楢美知子)ほか
映画「違国日記」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「違国日記」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「違国日記」解説
この解説記事には映画「違国日記」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
違国日記のネタバレあらすじ:起
中学3年生の15歳の少女・田汲朝は卒業式を間近に控えていました。そんなある日、朝の父・はじめと朝の母ではじめの内縁の妻・高代実里は交通事故で命を落としてしまいました。
朝は突然のことに強いショックを受けながらも両親の葬儀に参列しました。親戚たちは朝はこれから親戚中をたらい回しになるのではないかと口々に心ない言葉を発しました。そんな時、朝の叔母(実里の妹)で小説家の高代槙生が朝を引き取ると申し出、「あなたを愛せるかどうかはわからない。でも私は決してあなたを踏みにじらない」と約束しました。
槙生はかねてから実里とは折り合いが悪く、長年疎遠だったのですが、朝に対する親戚の態度に腹を立てて勢いで朝を引き取ることにしたのです。その日から朝と槙生の共同生活が始まりました。
翌日は朝の卒業式。朝はいつも通りに登校しましたが、朝の親友・楢えみりが担任に朝の両親の事故のことを話し、担任はクラス全員にそのことを報告しました。担任は同級生たちに朝とは”いつも通り“に過ごしてあげてほしいと呼びかけたのですが、朝は同級生たちに知らせない方が“いつも通り”だったと腹を立て、そのまま卒業式を欠席してしまいました。
朝の携帯にはえみりから心配のメールが届いていましたが、朝は見ることはありませんでした。朝が槙生の家に戻ると彼女は朝のことをとても心配しており、えみりのメールに返信だけはするよう促しました。
違国日記のネタバレあらすじ:承
やがて朝は高校に入学しました。綺麗好きだった実里とは正反対に槙生は人見知りで片付けが苦手であり、元来人懐っこく素直な性格の持ち主である朝にとっては槙生は今まで一度も会ったことのないタイプの大人でした。
いつも通りに学校に通う朝とは異なり、槙生は小説家としての仕事柄昼夜を問わず執筆活動に勤しんでおり、生活習慣は噛み合わないものでした。それでも朝は深夜になっても黙々と机に向かって小説を書き続ける槙生の真剣な横顔を見てなんだか心の安らぎを覚えました。
ある日、槙生は朝を連れ、朝の両親の遺品を整理するため彼女の自宅を訪れました。ところが、槙生と朝は些細なことから口論となってしまい、母のことを好きになってほしいという朝に対して槙生は実里のことが嫌いなことに変わりはないと返しました。しかし、それでも必死で食い下がる朝を見て、槙生の心の中で何かが揺らぎ始めていました。
違国日記のネタバレあらすじ:転
ある日、槙生の数少ない親友である醍醐奈々が槙生の家に遊びにやってきました。朝は明るく気さくな奈々とすぐに打ち解け合い、朝は槙生とも互いに打ち解け合う機会を設けてもらいました。また、槙生の元恋人で今でも親友同士だという笠町信吾の存在も、これまで恋愛経験のなかった朝にとっては興味を引くものでした。
そんなある日、槙生と実里の母・京子が槙生と朝の様子を心配して訪ねて来ました。朝は京子に槙生は大丈夫だと伝え、槙生はまるで自分を守ってくれているかのような朝の姿に戸惑いを覚えました。安心した京子は朝に渡そうと考えていた実里の形見の日記をこっそり槙生に渡しました。槙生はその日記を読もうとしたのですが、過去の苦い記憶がトラウマになっているのかどうしても読むことができませんでした。
槙生は少女時代から文章を書くことが好きだったのですが、そのことを実里から散々バカにされてきたのです。槙生は姉に対する憎しみを今でも抱き続けており、自分の気持ちは実里の子である朝には決して理解してもらえないであろうと考えていました。
違国日記の結末
朝は軽音楽部に加入し、高校生活をエンジョイしていました。槙生は朝に日記を書くよう勧め、朝も作詞のアドバイスを求めました。朝は軽音楽部の仲間たちとミニライブを行い、ボーカルを務め上げました。
ある日、朝はえみりに体育館へ呼び出されました。えみりは今まで打ち明けてこなかった事実として自分は同性愛者であり女性と交際していることを告白しました。朝はこれまで想像もしなかった世界があることに驚きました。
朝はクラスメイトたちとの出会いを通じて成長していき、槙生はそんな朝を見守っていました。そんなある日、朝は槙生が自分に渡せないままでいた実里の日記の存在を知ってしまいました。朝はこれまで必死に押し殺してきた感情が一気に溢れだして涙を流し、槙生は朝を黙って抱き寄せました。
以上、映画「違国日記」のあらすじと結末でした。
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