陰陽師0の紹介:2024年日本映画。平安時代に実在した陰陽師・安倍晴明の活躍を描いた夢枕獏のベストセラー小説で過去に幾度も映像化されてきた「陰陽師」シリーズ。本作は安倍晴明生誕1100年を記念し、原作者・夢枕獏の全面協力による完全オリジナルストーリーで若き日の安倍晴明が陰陽師になる前の物語を『キングダム』『ゴールデンカムイ』など話題作への出演が続く山崎賢人を主演に迎えて描きます。
監督:佐藤嗣麻子 出演者:山﨑賢人(安倍晴明)、染谷将太(源博雅)、奈緒(徽子女王)、安藤政信(平郡貞文)、村上虹郎(橘泰家)、板垣李光人(帝)、國村隼(賀茂忠行)、北村一輝(惟宗是邦)、小林薫(藤原義輔)、嶋田久作(葛木茂経)ほか
映画「陰陽師0」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「陰陽師0」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「陰陽師0」解説
この解説記事には映画「陰陽師0」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
陰陽師0のネタバレあらすじ:起
時は平安時代の948年。陰陽師が呪いや祟りから都を守っていた時代。そんな陰陽師の省庁であり育成学校でもある陰陽寮が当時の政治の中心にありました。
陰陽寮は陰陽頭・藤原義輔が長官を務め、陰陽師を目指して修行に励む学生たちを指導する教官には博士の称号が与えられていました。成績優秀な学生は得業生として表彰され、特待生として官僚に就く機会がありました。そして陰陽師としての最高の地位と名誉は帝付きの陰陽師である蔵人所陰陽師であり、出世を望む学生たちの目標でした。
そんな中、呪術を操る天才でありながらも、陰陽師になる気も出世欲もない安倍晴明というひとりの若者がいました。周囲から変わり者扱いされている晴明の唯一の理解者は陰陽寮の教師であり、両親を亡くした晴明の親代わりとなっている陰陽博士の賀茂忠行だけでした。晴明の心には両親を殺した男の姿が浮かんでいましたが、その顔は謎に包まれたままでした。
陰陽師0のネタバレあらすじ:承
そんなある時、晴明のもとに中務大輔の源博雅が訪ねてきました。晴明は博雅が醍醐天皇を祖父とする貴族であるにも関わらず無礼な態度を取りましたが、博雅はそれでも晴明に頼みごとをしました。それは醍醐天皇の皇孫であり、博雅の従姉妹である徽子女王の部屋で夜中に和琴が鳴る怪奇現象が起こっているというものでした。
博雅の相談を受けた晴明は徽子女王の部屋を訪れ、怪奇現象を起こしたのは建物に潜んでいた“金の龍”であることを突き止めました。金の龍を呪術で封印した晴明はこれをきっかけに博雅と親しい間柄となっていきました。
そんなある日、成績優秀だった得業生の橘泰家が死体で発見されるという事件が発生しました。義輔は泰家殺しの犯人と動機を解明した者を次の得業生にすると宣言、晴明も博雅の協力を得ながら事件の捜査に乗り出しました。しかし、得業生の座を狙う学生・平郡貞文によって、晴明は泰家殺しの濡れ衣を着せられて捕まってしまいました。
その頃、徽子女王のもとに博雅が恋文を持って訪ねてきました。かねてから博雅に想いを抱いていた徽子女王でしたが、恋文の差出人は博雅ではなく時の帝でした。失望した徽子女王のもとに金の龍が現れ、彼女をさらっていきました。博雅は囚われの身となっていた晴明を助け出し、一緒に徽子女王の行方を追いました。その頃、とある海岸では面を被った呪術師が呪いの舞を踊っていました。
陰陽師0のネタバレあらすじ:転
晴明と博雅は見たこともない深い森の中に入り込みました。そこは現実世界とは異なる無意識の別世界でした。晴明は雅楽家としての実力も高い博雅に、かつて徽子女王と二人で奏でていた楽を奏でるよう勧めました。
楽を奏でていた博雅はいつの間にか雪景色の広い部屋におり、徽子女王と一緒に楽を奏でていました。博雅は徽子女王と互いの胸の内を語り合い、徽子女王が自分に想いを寄せていることを知りましたが、帝の意向には逆らうことはできません。それでも博雅は自分の心はいつも徽子女王と一緒にあると想いを伝えました。雪景色はいつしか花が咲き乱れる景色へと変わっていました。
晴明と博雅はまたもや無意識の世界へと迷い込みました。そこに巨大な燃え盛る火を身にまとった火の龍が現れて襲い掛かってきました。博雅は雅楽を奏でる大事な手を焼かれてしまい、初めて怒りを露わにした晴明は呪術で水の龍を召喚しました。水の龍は火の龍を退治し、水龍はたちまち火龍を追い払い、海岸で呪の舞をまっていた呪術師を殺しました。呪術師の正体は陰陽寮の天文博士である惟宗是邦でした。
陰陽師0の結末
全ての黒幕は陰陽頭の藤原義輔でした。現実世界の陰陽寮に戻った晴明は義輔と対峙しました。かねてから蔵人所陰陽師の座を狙っていた義輔は自分より有能な陰陽師を殺してきたのです。晴明の才能の高さを知った義輔は晴明を消すことを画策、是邦を仲間に引き入れ、泰家を殺してその罪を晴明に被せようと目論んだのです。
晴明はかつての記憶を取り戻しました。実は晴明の父は優れた陰陽師であり、義輔こそが晴明の両親を殺した真犯人だったのです。晴明は怒りを爆発させ、全ての精神力を集中させた呪術で義輔を倒しました。また、出世欲に駆られる陰陽寮の学生たちも次々と呪いを受けて死んでいきました。
事件は解決し、晴明は博雅と一緒に酒を飲んでいました。火の龍は嫉妬、水の龍は守り神、ならば徽子女王の金の龍はなにかと問う博雅に、晴明は金の龍は徽子女王の博雅への気持ちだと答えました。博雅は今は帝のもとにいる徽子女王に想いを馳せていました。
陰陽寮は義輔に代わって忠行が陰陽頭に就任しました。忠行は帝に、晴明を蔵人所陰陽師として推薦していました。
以上、映画「陰陽師0」のあらすじと結末でした。
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