サムライマラソンの紹介:2018年日本映画。江戸時代に行われた「安政遠足」を題材にした土橋章弘の原作「幕末マラソン侍」を映画化したのが本作です。監督はバーナード・ローズが手がけています。国際的なスタッフに、豪華日本人キャストが参加した意欲作になっています。
監督:バーナード・ローズ 出演:佐藤健(唐沢甚内)、小松菜奈(雪姫)、森山未來(辻村平九朗)、染谷将太(上杉広之進)、竹中直人(栗田又衛門)、豊川悦司(五百鬼裕虎)、長谷川博己(板倉勝明)、中川大志、門脇麦、ほか
映画「サムライマラソン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サムライマラソン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サムライマラソンの予告編 動画
映画「サムライマラソン」解説
この解説記事には映画「サムライマラソン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サムライマラソンのネタバレあらすじ:起
1855年、江戸時代の末期、約260年続いた異国との鎖国が解かれようとしていました。日本にやってきたアメリカ政府の使者ペリーは、江戸幕府と和親条約を結び、日本とアメリカの友好的な関係を築こうと持ちかけてきました。
それに頭を悩ませていた江戸幕府の大老五百鬼裕虎(豊川悦司)の姿を見ていた安中藩主の板倉勝明(長谷川博己)は、これは友好なのではなく侵略だと考え、藩や日本全国を守る為、全員一致団結すべきだと声をあげました。
サムライマラソンのネタバレあらすじ:承
そこで板倉は藩士達の心身を鍛える為に「十五里遠足(とおあし)」の開催を宣言しました。勝者には望みを聞いてくれるというのです。穏やかな暮らしに慣れていた藩士たちでしたが、次々と参加を決めていきます。
安中藩の勘定方として働く唐沢甚内(佐藤健)。この一見普通にしか見えない甚内勘定方は仮の姿で、実は江戸幕府に仕える隠密御庭番だったのです。板倉の動きを不審と感じた甚内は幕府に密書を送ります。そこで普段より板倉のことを良く思っていなかった裕虎は、それを謀反と判断し、板倉の開催する遠足に刺客を送り込むように命じ、安中藩を潰そうとするのでした。
しかしこれがただの遠足だということを知った甚内は焦り、止めようとしますが密書は送られた後でした。このままでは江戸からの刺客がやってくる・・・ 甚内は刺客を止めるべく遠足に参加します。
サムライマラソンのネタバレあらすじ:転
安中藩家老の息子辻村平九朗(森山未来)、勘定方のリーダー植木、足軽の上杉広之進(染谷将太)、板倉より首を言い渡された栗田又衛門(竹中直人)、父に反対され男装してまでも参加した板倉の娘・雪姫(小松菜奈)らをメンバーに、遠足はスタートします。
藩士たちがこぞって参加したのを見た裕虎は、隙ができた安中城にはやぶさという刺客を送りました。はやぶさを筆頭に荒くれものたちが安中城を目指します。遠足が始まり、早くも腰痛もちの植木が脱落していました。
先に進んでいく皆を尻目に、隠していた馬に乗り、幕府の刺客はやぶさと合流する植木。植木もまたはやぶさ同様に幕府の隠密だったのです。そんな中、遠足に参加しながらも刺客がいることを警戒していた甚内は植木がそれだということを知り、戦いを挑むため剣を抜きます。隠密同士の激しい戦いの末、甚内がわずかな植木の隙をつき勝利を収めました。
サムライマラソンの結末
遠足の先頭集団が順調に関所を越え、折り返し地点で休憩していた頃、わざと遅れて関所にやってきた雪姫は身分がばれてしまい拘束されてしまいます。そこに政府からの刺客がやってきました。刺客達は容赦なく襲いかかり、次々と関所の役人達を殺していきます。雪姫も狙われますが命からがら逃げ出す事が出来ました。
逃げてきた先の川で、雪姫は甚内に助けられ手当を受けます。雪姫の「何者か?」の問いに甚内は、事の顛末を全て話しました。すると川上から辻村が流されてきたのです。辻村の家来の中にも隠密がいて、裏切られた辻村は突き落とされたというのです。
このままでは城が危ない。甚内は城へと向かう途中、遠足に参加している者達に危機を伝え、城に戻るように伝えて回ります。藩士達は遠足を止め逆戻りしていきました。雪姫や先頭集団にいた上杉も合流し城を目指します。
やがて村の入口で待ち受けていた刺客達と対峙、政府の刺客対安中藩士との戦いが開始となりました。今までバラバラだった藩士達も結束が強まり、一人また一人と刺客達を倒していきます。その頃、はやぶさは一人で城に向かい板倉を人質に取っていました。
城にたどり着いた藩士達、板倉横に紛れるようにいるはやぶさを見つけ、甚内は手裏剣を投げます。とどめは板倉の女中達が刺しました。はやぶさが倒れ一安心と思いきや、今度は板倉の側近小次郎が板倉に刃を向けます。いち早く甚内がその動きに気付き、手裏剣を投げて小次郎は倒れます。
長きに渡り側にいた小次郎までもが隠密だった…ショックを受けながらも板倉は小次郎にとどめを刺しました。戦いは終わり、甚内は隠密であり、なおも自らの不手際でこのような事態になってしまった事を板倉に詫び、切腹しようとしますが、雪姫の説得もあり踏みとどまります。板倉も今後も藩のため尽くすように甚内に告げました。
やがて時は過ぎ、サムライの時代は終わりを告げましたが、この安中遠足が起源となり、今のマラソンに繋がっていったのです。
以上、映画「サムライマラソン」のあらすじと結末でした。
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