アイアンマンの紹介:2008年アメリカ映画。マーベルコミックス原作の人気ヒーロー「アイアンマン」の実写化映画で、現在も続くマーベル・シネマティック・ユニバース初期の名作。軍需産業の社長トニースタークはアフガニスタンで囚われの身となり、自らパワードスーツ「マーク1」を作り出し脱出。その後パワードスーツを改良し世の中のヒーロー、アイアンマンとして行動していく。主人公のトニー・スタークは、本作以降もさまざまな作品に登場し、シリーズ全体に原作同様の強い影響力を発揮している。
監督:ジョン・ファヴロー キャスト:ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク)、ジェフ・ブリッジス(オバディア・ステイン)、テレンス・ハワード(ローディ)、グウィネス・パルトロー(ペッパー・ポッツ)、ショーン・トーブ(インセン)、レスリー・ビブ(クリスティン)、クラーク・グレッグ(コールソン)、サミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー)、ファラン・タヒール(ラザ)、ほか
映画「アイアンマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイアンマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アイアンマンの予告編 動画
映画「アイアンマン」解説
この解説記事には映画「アイアンマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイアンマンのネタバレあらすじ:起
トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は軍事産業の大手、スターク・インダストリーズの若社長。同時に天才的な発明家で、女性好きのプレイボーイとしても知られる人物でした。
そんなある日、新発明のジェリコミサイルの商談のため、紛争地域のアフガニスタンに飛んだトニーを待っていたのは、テロ組織「テン・リングス」の襲撃でした。その襲撃によってトニーは気を失い捕らえられます。
先に捕らわれていたインセン博士(ショーン・トーブ)と共にテロリストのアジトに閉じ込められ、胸には車載用バッテリーに繋がった電磁石が取り付けられていた。襲撃を受けた際に、傍に落下した1つのジェリコミサイルの破片がトニーの心臓周辺に刺さってしまったため、それが心臓に達しないよう、インセン博士によって処置されていた。しかしバッテリーは1週間ほどしかもたないと言う。
アイアンマンのネタバレあらすじ:承
解放する代わりにジェリコミサイルの製造を迫られた2人だったが、嘘を感じたため脱出を決意、密かにある物を作り始める。膨大なエネルギーを生む小型の熱プラズマ反応炉“アーク・リアクター”、そしてそれを動力源として動く鋼鉄製の頑丈な鋼鉄アーマー「パワードスーツ マーク1」だ。
バッテリーの代わりとなるアーク・リアクターを装着し、何とかアーマーも完成させたが、パワードスーツの起動間近にテロリストに気付かれてしまいインセンがおとりになってしまう。
何とかパワードスーツを起動しゲリラを蹴散らしつつ出口を目指すトニーだったがその途中で瀕死のインセンを発見。彼に感謝の言葉を贈り最期を見届け何とか脱出に成功、その後アメリカ軍によって救出されます。
アイアンマンのネタバレあらすじ:転
アメリカに戻ったトニーは、会社の重役オバディア・ステイン(ジェフ・ブリッジス)と、彼の秘書ペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)に迎えられ、帰還を祝います。しかし、この悲劇的な経験を教訓に、トニーは軍事兵器製造からの撤退を宣言します。
秘書のペッパーや友人のローディ(テレンス・ハワード)をはじめ、周辺の人々に大きな衝撃を与えますが、トニーの変化を快く思わない男が一人いました。それは重役のオバディア・ステインでした。若いトニーを陰から支えてきた後見人的な人物です。
オバディアのいらだちをよそに、トニーは人工知能のジャービスと共に新型アーマーの開発に着手。エネルギーが永続するアークリアクターを開発し交換すると共に、捕らわれた際に作ったアーマーをもとにマーク2、マーク3と改良を重ねながら一定の完成を見たアーマー、スーパーパワードスーツを装着し、紛争地帯へと飛びたちます。
しかし、軍事産業から撤退したはずの自社製品を使っていたテロリストを排除したトニーは、社内に裏切り者がいると考え、ペッパーの助けを借りて対応策を練ります。
アイアンマンの結末
実はトニー襲撃の一連の事件にはスターク・インダストリーズの重役オバディア・ステインが糸を引いていたのです。テロリスト集団テン・リングスのリーダーであるラザ(ファラン・タヒール)とつながっていたオバディアが、スターク・インダストリーズの乗っ取りを企んでおり、最も邪魔な存在であるトニーを暗殺しようとしていたのです。
トニーの脱出時に放棄されたアーマーの残骸を使って密かに独自のアーマーを作っていたオバディアは、用済みとなったテロリストを始末した後、動力源であるトニーのアーク・リアクターを奪い取ります。そして開発した大型アーマーを装着したオバディアはアイアンモンガーとなります。
ペッパーの助けで窮地を脱したトニーは、パワードスーツをまとってアイアンモンガーと対決。大型のアーマーでトニーを圧倒する戦闘能力を見せますが、性能はトニーのパワードスーツが数段上です。
トニーはスターク社に展示されていた旧型のアーク・リアクターを使い、アイアンモンガーをなんとか倒すことに成功、アイアンモンガーはアーマーもろとも爆発に巻き込まれ死亡します。
その戦いはニュースとなりアイアンモンガーを倒したヒーローは世間から「アイアンマン」と呼ばれていた。新設組織シールドのフィル・コールソンの手助けで、自分がアイアンマンではないアリバイを作ってもらったトニーでしたが、その説明をするための記者会見では用意された原稿を無視し、世間を騒がしているアイアンマンとは誰か?の問いに「私がアイアンマンだ。」と堂々と宣言するのだった。
最後、シールドの長官であるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)から、アベンジャーズの組織に加わらないかと言われますが、トニーは回答を保留するのでした。
以上、映画アイアンマンのあらすじと結末でした。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品の時系列・順番
1.『アイアンマン』(2008年公開)
2.『インクレディブル・ハルク』(2008年公開)
3.『アイアンマン2』(2010年公開)
4.『マイティ・ソー』(2011年公開)
5.『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年公開)
6.『アベンジャーズ』(2012年公開)
7.『アイアンマン3』(2013年公開)
8.『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年公開)
9.『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年公開)
10.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年公開)
11.『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年公開)
12.『アントマン』(2015年公開)
13.『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年公開)
14.『ドクター・ストレンジ』(2016年公開)
15.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年公開)
16.『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年公開)
17.『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017年公開)
18.『ブラックパンサー』(2018年公開)
19.『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年公開)
20.『アントマン&ワスプ』(2018年公開)
21.『キャプテン・マーベル』(2019年公開)
22.『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年公開)
23.『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年公開)
「アイアンマン」感想・レビュー
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この映画は面白い。何が良いってアイアンマンのプロトタイプを作っている所を見ることが出来る。こういう映画は初めからかっこ良く登場するのが、普通で出来が不格好な登場はまずない。こうやって作って徐々にバージョンアップしてかっこ良くなっていくのが、機械を作っている感があった男心をくすぐる。また見たくなるし、続編も見たくなる。
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ここが凄い!とにもかくにもこんなに素晴らしいコスチュームの着脱シーンは見たことがない!
普通に考えるとひとつひとつのパーツをかちゃかちゃ付けていくだけの何処かでみたことがあるありふれた場面となるだろうなと予想してたのですが…そんなモノをはるかに越えていくとんでもなくぶっ飛んだ映像なのです!
体の全ての部品が複雑に組み合わされながらスタークと溶けるように一つになっていく!
まさに素晴らしい!の一言に尽きます。このシーンだけでも一見の価値ありだと思う。
勿論、映画自体の出来もすこぶる最高で、ダイナミックなサウンド、子気味の良い脚本、映像のアグレッシブさが混然一体となり現実の世界をぶっ飛ばす痛快な娯楽作品となっております。 -
アクション映画はガチャガチャしていて、好きじゃないけどこの映画だけは好き!ロバートダウニーJrの格好良さよ。。彼は探偵とかもやっていたけど、断然アイアンマンの方が魅力が溢れている。なんてセンスのある映画だろう。アクションは男の人の方が好きなイメージがあるけど女の私でも感情移入して入り込めたので、女性にもおすすめしたい。ペッパーポッツ(グウィネス・パルトローもキュートでとてもよかった。やはりヒロインは美しくないと。
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最初トニーの受けたミサイルはジェリコミサイルなんですかね?
スターク・インダストリーズって書かれたミサイルだと思ってました…
細かくてすみません -
マーベル映画の隆盛を築いた作品として、マーベル映画の歴史に残る「アイアンマン」は、「ダークナイト」のような深みはないが、理屈抜きに、最高に面白い。
コミックスのヒーローだから、不死身で当然だが、ロバート・ダウニー・Jr.が演じるアイアンマンは、天才的な頭脳と最先端の技術の産物である、アイアンマンスーツを着けているから不死身なのであって、その意味では誰でもがなれるヒーローなのだ、といった理屈を構築してある。
若くして才能を発揮し、父親の軍事工場を継いで、次々と新しい武器を発明するスターク社のCEO、トニー・スタークは、イラクへの視察の途中、ゲリラの攻撃を受け、重傷を負う。
気が付くと、武装集団の基地の中で、一命をとりとめたのは、同じく捕虜になっている医師インセン(ショーン・トーブ)が、バッテリー駆動の人工心臓を埋め込んでくれたからだった。
武装集団のリーダー、ラザ(ファラン・タヒール)は、彼らにスターク社の最新兵器を作らせようとするが、トニーは、飛行可能な着脱式のパワード・スーツを作って逃げ出すことを考える。
自動車のバッテリーを抱えながら行動するのは不便なので、まず、彼は、アーク・リアクターなるものを自作し、人工心臓を自動駆動にする。
それを装着したトニーの心臓の部分は、プラズマライトのおもちゃでもつけたように光っていて、こんなものを着けたら、武装集団に怪しまれてしまうのではないかと思うのだが、そうでもないところがコミックス。
やがて、武器ではなく、脱出装置を作っているのがバレてドンパチが始まるが、トニーは、インセンの犠牲的な強力で、パワード・スーツで収容所を脱出。
砂漠に着陸して、彷徨っているのを、スターク社と密接な関係を持つ軍の空軍中佐ドーディ(テレンス・ハワード)が差し向けた捜索隊のヘリに助けられる。
アメリカに英雄的な帰還を果たしたトニーは、マスコミの記者会見で、スターク社が軍事から手を引き、平和産業に転身すると宣言して、最高幹部のオバディア・スティン(ジェフ・ブリッジス)を驚かせる。
彼は、トニーの父親の友だちであり、良き番頭としてトニーにつかえてきた。
スキンヘッズのジェフ・ブリッジスを見るのは初めてなので、これまでのイメージを一新して面白いが、一新したのには理由があり、それがだんだんはっきりしてくる。軍事産業であるから、当たり前だが、彼は、武装集団にも武器を供給していたのだ。
ここから、やがて、ドラマの核心は、トニーとオバディアとの闘いへと進んでいく。アメリカの軍事産業が、直接、中東の武装集団に武器を供給していれば、それは、すぐに問題になるが、蛇の道は蛇で、様々な迂回路を通して、表面的な敵、味方の関係を無視した形で武器が供給されている。
「敵こそ、我が友」のクラウス・バルビーのような奴が、無数に暗躍しているのだ。
さもなければ、中東で起こる、自爆攻撃や自動車爆弾に必要な火薬類が手に入るはずがない。天才トニーには、友だちはいない。彼を食事から日常的な記憶までの世話をするのが、グウィネス・パルトローが演じるペッパー・ボッツという女性だ。
常に一線を置き、プレイボーイのトニーの女にはならない。
パーティに行くことを命令された時も、あくまで、仕事としてその役を演じきる。にもかかわらず、双方にちょっとしたきっかけがあれば、一線を越えてしまうであろう緊張感があり、それが、なかなか映画的なロマンスとして、うまいシーンになっている。
そして、セリフも実にしゃれていて、こういう役をやらせると、グウィネス・パルトローは実にうまい。トニーは、アメリカンで、中東から脱出してアメリカに帰って来た時、パルトローに、チーズバーガーが食べたいと言う。
アメリカ人の多くは、アメリカを離れると、無性にチーズバーガーが食べたくなるらしい。
日本でも、そういう世代は確実に増えているような気がする。この映画は、エンターテインメントとして、実に良く出来ているが、ロバート・ダウニー・Jr.が演じるトニー・スタークという人物の孤独性、ポジティブに言えば、日常的な面ではダメだが、何でも自分で作るDIY精神の旺盛さが興味を引く。
どのみち、現代人は、彼のような性格を持たざるを得ないのだ。彼は、テーブルの上に置いた2つのモニターに向かい、人工知能と対話しながら作業をする。
彼にとって、対話の相手は、人工知能のロボットなのだ。
モニター画面でシミュレイトした映像を、そのまま空を切ってドラッグして、別のテーブルの上に移すと、そこにホログラムの立体映像が浮かび上がり、先程、モニター画面でシミュレートしたものが立体的なヴァーチャル・オブジェとして姿を現わす。あとは、それをマシーンとして組み上げるだけだ。
今の技術では、これほど簡単にはできないとしても、ここで描かれていることは、それほど空想的な事ではない。そのあたりの、まんざら嘘ではないテクノ環境を、あれこれと見せるところが、この映画のうまさであると思う。
これは面白い! 正義と平和の使命感に目覚めた兵器会社の社長をロバート・ダウニー・Jrが好演。アメコミもので好演ってところがミソ。今後これは、彼の当たり役になること必至。そして肝心のアイアンマン。これがもう爽快! いきなり空飛んでジェット戦闘機と張り合えるワケないのですが、気持ち良さそうなので許します。バットマンに貸してあげればいいのにとも思ったりして。続編を思わせるラストからして、本作の見せ場はまだまだこれから、という感じで楽しみ!