K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」の紹介:2018年日本映画。異能力者達の凄絶なバトルを描くテレビアニメ「K」シリーズの新作劇場版。6作連続公開される内、本作は第4作目となる。中学生の八田と伏見は、自分達を取り巻く小さな世界に息苦しさを感じていた。学校で流行しているSNSアプリ《jungle》のミッションに参加したことをきっかけに、少年達は次第に別の大きな世界を知っていく。
監督:鈴木信吾 声優:福山潤(八田美咲)、宮野真守(伏見猿比古)、三木眞一郎(伏見仁希)、明坂聡美(伏見木佐)、小倉唯(大貝阿耶)ほか
映画「K SEVEN STORIES Episode 4「Lost Small World 檻の向こうに」」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「K SEVEN STORIES Episode 4「Lost Small World 檻の向こうに」」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」の予告編 動画
映画「K SEVEN STORIES Episode 4「Lost Small World 檻の向こうに」」解説
この解説記事には映画「K SEVEN STORIES Episode 4「Lost Small World 檻の向こうに」」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」のネタバレあらすじ:小さな世界。
舞台は戦後史実と異なる歴史を歩んだ仮想日本。人間に異能力を与える神秘の遺物《ドレスデン石盤》によって、7人の《王権者》が選ばれていました。降りしきる雨の中、《青の王》宗像礼司に跪く少年、伏見猿比古。彼は王のクランズマンとなるための儀式、《インスタレーション》を受けていました。伏見の脳裏に浮かぶのは、彼が初めて《インスタレーション》を受けた《赤の王》の記憶です。その様子を、上空から謎の少年が見つめていました。少年が思いを馳せるのは、伏見の中学時代です。――私立中学に通っていた伏見は、頭脳明晰ながら他人と交わることを拒絶し、孤立していました。ある日上級生に殴られた彼は仕返しをしてやろうとSNSアプリ《jungle》を起動。《jungle》内のゲームで上級生を打ち負かしてやろうと考えます。授業を抜け出しトイレの個室で準備をしていた伏見。すると隣の個室から、同じクラスの八田美咲が顔を出しました。八田は面倒見が良く素直な性格でしたが、そこを鬱陶しがられ伏見と同じように孤立しています。はじめは八田を拒絶した伏見でしたが、結局自分の個室に招き入れました。八田は凄まじいスピードで上級生に勝利した伏見の才能に驚き、目を輝かせて称賛します。これをきっかけに交流を待ち始めた2人。ある日、登校した八田の下駄箱に手紙が入っていました。差出人は大貝阿耶、伏見の親戚です。八田の前に現れた大貝は、《jungle》のミッションに参加しようと持ちかけました。ミッションをクリアすると《jungle》のポイントが付与され、ランクアップする仕組みです。今回のミッションは「飛行船に乗っている謎の人物と接触しろ」というもの。確かに、中学校近くの鎮目町には上空を旋回している飛行船がありました。大貝も学校で孤立しており、自分を除け者にする同級生を出し抜いてやろうと考えています。頼まれると嫌とは言えない性分の八田は結局承諾してしまい、彼に泣きつかれた伏見も嫌々参加することになりました。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」のネタバレあらすじ:飛行船ミッション
夜になり、八田、伏見、大貝の3人は鎮目町のビルの屋上で飛行船を待っていました。《jungle》からヒントとして送られてきた文字列をもとに、大貝が飛行ルートを割り出したのです。飛行船の真下で「キャンドル」というアプリを掲げると、謎の人物が気付いて乗せてくれるという話でした。しかし大貝の予測は外れ、飛行船は離れた場所に出現します。伏見が文字列を解析し直し正しいルートを見つけましたが、もう間に合わないと諦めてしまいました。しかし八田だけは可能性を信じ、2人を自転車の後ろに乗せて必死にペダルを漕ぎます。結局追いつけず、去っていく飛行船を見送る八田と大貝。伏見は「もし…あれに乗れてたら…何か変わったのかな…」と呟きました。数日後、八田は病欠した伏見の見舞いに向かいます。伏見の家は豪邸でしたが、病気の子どもを放っておく家庭環境に八田は不満を覚えました。八田は伏見のために雑炊を作り、そのままキッチンで眠ってしまいます。ふと目を覚ますと、伏見とよく似た男性が覗き込んでいました。彼の名は仁希、伏見の父親です。仁希は八田の制止も聞かず、大声で伏見を呼びました。早く来ないと八田の口にカマキリを突っ込むと言い出した仁希の声に、伏見が大慌てで現れます。仁希は非常に優れた頭脳を持ちながら社会に有益なことは何一つせず、息子を本気で怒らせることに楽しみを見出しているエキセントリックな人間でした。仁希を嫌う伏見は急いで八田を屋敷から出します。少々戸惑いつつも、明るい笑顔を見せて帰っていく八田に伏見は救われていきました。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」のネタバレあらすじ:赤い怪物
中学3年生になった八田と伏見は、鎮目町で噂されている「赤い怪物」に遭遇します。怪物の名前は周防尊。鎮目町を縄張りにしている不良集団のリーダーで、炎を操る異能力を持っているらしいのです。実際に周防が炎で瓶を溶かす瞬間を目の当たりにした2人は、自分達を取り巻く小さな世界とは異なる、もっと特別な世界の存在を知りました。伏見が周防について調べてみると、《jungle》も周辺を探っているらしいことが判明します。伏見はずっと《jungle》の本領はスパイウェアだと考えていました。目的は不明ですが、《jungle》の持つ悪意を感じ取っていたのです。不信感を募らせる伏見に、八田は鎮目町で一緒に部屋を借りないかと持ちかけました。伏見が仁希を避けて家に帰らない日があることに、八田は気付いていたのです。伏見は八田の提案に乗り、鎮目町に小さな部屋を借りました。同じ頃、《jungle》に新しいミッションが追加されます。内容は「“サプライズ・パーティー”のエキストラ募集」というもの。周防がアジトにしているバーHOMRAの周辺に、中高生を中心とした《jungle》ユーザーを集結させるつもりです。目的はおそらく周防への嫌がらせ。何故《jungle》が周防を目障りに思っているか分かりませんが、伏見はこれに乗じて《jungle》を攻撃することにしました。《jungle》の意識が周防に向いている隙にハッキングを仕掛けるのです。八田も乗り気になり、万能感にあふれた2人は世界をひっくり返してやろうと胸を躍らせました。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」のネタバレあらすじ:サプライズ・パーティー
サプライズ・パーティー当日。伏見は部屋に残って、HOMRAに向かった八田と連絡を取り合っていました。HOMRAの前には大勢の《jungle》ユーザーが詰めかけています。彼らは白い仮面で顔を隠し、クラッカーや花火を使って騒ぎを起こし始めました。伏見は侵入プログラムを起動させ、《jungle》を装ってエキストラにメールを一斉送信します。内容は、《jungle》がサイバー攻撃を受けて乗っ取られ、ユーザーの個人情報が流出したというもの。八田がエキストラに混ざって大声で偽の情報を広め、動揺を誘う作戦でした。予定通りに進み、得意そうに笑う伏見。ところが突然、パソコンにプログラムしていない動きが出始めます。パソコン画面に現れたアバターは、《jungle》の創始者比水流。伏見達の計画は最初から比水に筒抜けでした。面白がって放置していた比水でしたが、目障りに思ったのか直接コンタクトを取ってきたのです。「今は《赤の王》と遊んでるところです」と平坦な声で伝える比水。底知れぬ恐怖を感じた伏見は急いでHOMRAに向かい、八田と合流して撤退を告げました。しかしエキストラは伏見達にもクラッカーや花火を向けて攻撃を始めます。伏見は攻撃の来ない方向に八田を逃がそうとしました。そこへ、ついに周防が姿を現します。八田は必死に走り、伏見を助けてくれと叫びました。周防が発する凄まじい炎は花火を一瞬で焼き払います。現実離れしたその光景に見とれる伏見。彼が炎に飲み込まれる寸前、背後に周防の部下が現れました。彼の名前は十束多々良、周防から異能の力を与えられたクランズマンです。十束は自らの能力で周防の力を中和し、伏見を炎から守りました。周防の力を恐れたエキストラは皆逃げ出し、八田は泣きながら伏見の無事を喜びます。しかし《jungle》に敗北したことは事実。帰り道、2人は特別な力を切望します。
K SEVEN STORIES Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」の結末:特別な世界へ
八田も伏見も出席しなかった、中学校の卒業式。大貝が帰ろうと外へ出ると、レインコート姿の八田が待っていました。八田は大貝の中にある、伏見に認められたいという気持ちに気付いていました。伏見を強烈にライバル視する大貝は、同時に彼の隣に並び立つのは自分でありたいと思っていたのです。もっと素直な言葉を伝えるべきだと八田に言われた大貝は、傘を放り出して泣きながら走り去りました。一方、伏見にも大きな変化が起こります。仁希の病死です。霊安室を訪れた伏見は、横たわる仁希の遺体を掴み上げました。すると彼の手からルービックキューブがこぼれ落ちます。それは伏見が幼い頃、仁希と一緒に遊んだ物でした。伏見は才能ある仁希に憧れ、仁希は真剣にぶつかってくる伏見に愛情を抱いていました。非常に歪んでいましたが、彼らは確かに親子だったのです。後日、八田と伏見はHOMRAを訪れ、周防の《インスタレーション》を受けました。周防は炎に包まれた両手を2人に差し出します。少年達がその手を取るため手を伸ばし、この物語はテレビアニメ「K」シリーズへと続いていきます。
以上、映画K SEVEN STORIES Episode4「Lost Small World ~檻の向こうに~」のあらすじと結末でした。
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