ケンタとジュンとカヨちゃんの国の紹介:2009年日本映画。孤児院で育った若者たちは、酷い労働環境の解体業の仕事にいら立ちを募らせていた。新しい人生の第一歩を踏み出そうとする彼らの青春ドラマ。松田翔太、高良健吾と安藤サクラの実力派俳優が共演。日々の生活に不安を抱えて生きる若者たち。人生をやりなおすために、旅に出る3人。彼らを待つ先には、いったい何があるのか。
監督:大森立嗣 出演:松田翔太(ケンタ)、高良健吾(ジュン)、安藤サクラ(カヨちゃん)、宮崎将(カズ)、柄本佑(洋輔)、洞口依子(洋輔の母)、多部未華子(ゆみか)、美保純(スナックのママ)、山本政志(二郎)、新井浩文(裕也)、小林薫(闘犬の男)、柄本明(菊ちゃん)、ほか
映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国の予告編 動画
映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」解説
この解説記事には映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国のネタバレあらすじ:起
児童養護施設で育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)。ケンタの両親は亡くなっており、たった一人の兄・カズ(宮崎将)がいます。今は建物の壁を壊す解体業の仕事をして暮らす二人。ある日、街に出てナンパをするケンタとジュン。派手な服装をしたカヨ(安藤サクラ)をナンパし、ジュンはカヨと付き合います。
カヨは誰とでもセックスします。自分でもブサイクだと認めるカヨは、本気で誰かに愛されたいと心から願っていました。カヨの家に転がり込んだジュンでしたが、だんだんカヨに飽きてきます。「することがあるので、もう会えない」と言って、カヨの家を出たジュン。しかしカヨはジュンの後をついて行きます。
その夜、会社の先輩・裕也(新井浩文)からいつもいじめられているケンタは、日頃のうっ憤を晴らすために行動に移します。誰もいない事務所を無茶苦茶にし、ジュンと一緒に裕也の車を破壊。そしてケンタとジュン、カヨの3人は、会社のトラックで銅線を盗み、逃亡。行く当てのない3人は、とりあえずケンタの兄・カズのところに行くことにします。トラックでカズのいる網走に向かう3人。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国のネタバレあらすじ:承
網走に向かう途中、トラックを降りてトイレに行くカヨ。カヨの財布から金だけ抜き取り、カヨを置いてケンタとジュンはトラックを出発させます。その頃、事務所をメチャクチャにされ、車まで破壊され怒り狂う裕也。
トラックで走りながらカズのことを思い出すケンタ。カズも昔、裕也の下で働いていました。カズは女児を誘拐して捕まりました。そのことを裕也に馬鹿にされたカズは、近くにあったカッターナイフで裕也の腹を切り刻みました。そして今は網走の刑務所で服役中です。ケンタたちは道中、飼い主をかみ殺した闘犬を飼う男性に銅線を買い取ってもらいました。
そして網走に向かう途中、ガス欠で動かないトラック。だんだんいら立つケンタ。ふと見るとジュンの手は白くなっています。緊張すると白くなる病気だと言うジュン。ケンタは落ち着きを取り戻し、トラックにバイクが載っていることを思い出します。途中でバイクを一台盗み、仙台まで来た二人。同じ養護施設で過ごした友人と会います。親に片目をつぶされた友人は、今は障がい者施設で働いていました。
友人と別れた二人は、再び網走を目指します。そしてジュンは旅先で出会ったキャバクラ嬢から連絡を受け、彼女のもとに行きます。もし自分が戻ってこなかったら先に行っていいとケンタに伝えました。延々と自分の理想を語るキャバクラ嬢。ジュンは、自分とは違うものを見るような目で彼女を見ます。その頃、何度もかかってくる裕也からの着信を無視するケンタ。
一人で生きられないジュンは、ケンタを追いかけます。八戸でケンタに追いつき、船で海を渡るケンタとジュン。
その船にはジュンを探すためにカヨも乗っていました。「一緒にいてくれるだけでいい」と言うカヨを、ジュンも必要としていました。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国のネタバレあらすじ:転
北海道に着いた3人。この日はカヨの21歳の誕生日でした。ハッピーバースデーを歌うケンタとジュン。次の日には網走につきます。刑務所の門で、親族しか面会できないと言われたジュン。ケンタだけがカズに会いに行きます。カズと久しぶりに会ったケンタ。
ケンタの喜びとは反対に、無表情のカズ。ケンタがいくら話しかけても、カズは顔も見ずに返事もただ「あぁ」だけ。「壊しても壊しても、何も変わらない」とカズに相談するケンタ。行くところも帰るところも無いケンタに、うつろな目をして「めんどくさい」と言いカズは立ち上がります。兄のカズに会えば、何か見つかると思っていたケンタ。しかしカズは面会室を黙って出ていきました。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国の結末
刑務所を後にするケンタ、ジュン、カヨの3人。バイクの前に一台の車が止まります。そして車から下りてきた裕也。裕也が拳銃でケンタに向かって発砲しようとします。ケンタはバイクでそのまま裕也に向かっていき、裕也をひき殺しました。
夜、「お前ら明日帰れ」と言われたジュンとカヨ。どこにも帰る場所なんてありません。ケンタは近くにいた男女のグループに喧嘩を吹っ掛けられ、ケンタの中で何かが音を立てて壊れました。そして気が狂ったように殴るケンタ。カヨにまで手をかけようとします。するとケンタに銃を向けるジュン。ケンタに向かって発砲しました。
近くにあった車にケンタを乗せて、海に向かいます。ついて行こうとするカヨに「来るな」と叫ぶジュン。カヨはジュンに自分を愛しているかを聞き、ジュンは頷きました。そしてそのまま車を発車させるジュン。
海に来たジュンとケンタ。腹から血を流すケンタを連れて、海に入ります。何で撃ったか聞かれたジュンは「俺にはケンタ君しかいないから…」と言って、二人で海の先を見つめます。そして「あそこに行こう」と言い、二人で肩を組んで海に入っていきました。
以上、映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」のあらすじと結末でした。
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