君が踊る、夏の紹介:2010年日本映画。よさこい踊りを踊りたいという難病の少女のために、情熱を賭けてよさこいを踊る若者たちの姿を描いた感動作。劇中で描かれる、若者たちの迫力あふれるよさこい踊りも見どころの一つとなっています。
監督:香月秀之 出演:溝端淳平(寺本新平)、木南晴夏(野上香織)、五十嵐隼士(大滝司)、大森絢音(野上さくら)、DAIGO(石黒智也)、藤原竜也(高木四郎)、ほか
映画「君が踊る、夏」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「君が踊る、夏」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「君が踊る、夏」解説
この解説記事には映画「君が踊る、夏」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
君が踊る夏のネタバレあらすじ:起
高知県に住む高校生の寺本新平(溝端淳平)には、カメラマンになりたいという夢があります。「若くで成功した売れっ子カメラマン・高木(藤原竜也)のようになりたい!」と、彼女の野上香織(木南晴夏)に話す新平。デザイナーを目指す香織と共に、東京へ行くのを目標としていました。
しかし新平の母親は、東京に行くのを反対します。実家は農家をしており、後継ぎが必要です。それでも東京の写真学校に通うことにした新平を、母親は優しく送り出しました。一方の香織も、東京のデザイン学校に通うために準備をしていました。すると妹のさくらが、お腹が痛いと言って苦しみだします。病院での診断の結果、さくらの腎臓に腫瘍がある小児がんであることが判明。日本では、この病気で5年以上生きた者はいません。
このことで東京へ行くことを諦めた香織ですが、なかなか新平に言い出せずにいました。意を決して「東京へ行けなくなった。」と話す香織ですが、さくらが病気であることを伝えることはできませんでした。新平は、親友の司(五十嵐隼士)と香織が付き合っていると勘違いして、そのまま二人は別れました。
こうして東京に出てきた新平は、のちに高木のアシスタントとなり、プロのカメラマンになるために日々奮闘しています。しかし高木から、「何度言ってもお前には無理だ。向いてないんじゃないか…」と言われてしまいます。落ち込んでる新平の元に、母親から電話がかかってきました。倒れて病院に入院したと話す母親。仕事がうまくいっていないせいで、実家への足が遠のいていた新平でしたが、その日の夜行バスで久しぶりに故郷のある高知へと帰ることにしました。
君が踊る夏のネタバレあらすじ:承
五年ぶりに高知へ戻った新平は、その足で母親の入院している病院に向かいます。久しぶりに再会した母親は、とても元気そうで、ホッと一安心する新平。ただのぎっくり腰で入院した母親ですが、新平を呼び戻すためにそのことを隠していました。
新平と母親が談笑していると、そこへ香織の妹・さくらがやってきます。「私、家に帰れるの。」と、嬉しそうに話すさくら。この日家に戻ったさくらは、香織に「よさこいを踊りたい!」と言います。それを聞いた香織は、ただただ戸惑うのでした。
一方、新平は農作業をしている父親に会いに行きます。作業を手伝うと申し出る新平に、「お前がいると足手まといになるだけだ!東京へさっさと帰れ!」と父親は冷たく突き放します。それでも新平は、翌日から父親を手伝いながら、このまま実家に戻ろうかと考えるのでした。
君が踊る夏のネタバレあらすじ:転
夜になってもさくらは、踊りたいと言って香織を困らせます。実は幼い頃に、新平の所属していた「いちむじん」のよさこい踊りに魅了されたさくらは、新平と一緒によさこいを躍る約束をしていたのでした。いちむじんで新平は、纏をしていましたが、5年前に解散しています。
翌日、香織は医師に「さくらによさこいを踊らせてやりたい。」と相談しますが、医師からは無理だと言われてしまいます。病気が判明してからこの夏で4年半。いつまで命が持つかわからないさくらのために、香織はどうしてもよさこいを躍らせてあげたいと強く訴えます。医師もさくらの父親も反対しますが、それでも香織はさくらのためにどうにか解散したいちむじんの復活をさせようと、様々な人に声を掛けることにしました。
訳は言わず、昔のメンバーたちを説得し、一度解散している「いちむじん」の復活に奔走する香織。しかし、なかなかメンバーが揃いません。香織は、新平に声を掛けることにしました。さくらが癌であること、司とは付き合っていないこと、東京に行かなかった理由などを説明しました。真実を知った新平ですが、いったんは香織の頼みを断ります。
すると、いちむじんの代表で司の母親が、香織に力を貸すよう新平を説得。しばらく考えた新平は、さくらのためによさこいを躍ることを決意しました。始めは香織とさくら、新平の3人で練習していたのですが、そこへ司が声をかけたメンバーが大勢集まり、ついに「いちむじん」は再結成されることとなりました。
君が踊る夏の結末
新平が高知へ戻っている間、彼の部屋で寝泊まりしていた先輩カメラアシスタントの石黒智也(DAIGO)が、勝手に新平の撮影した写真を高木に見せていました。するとそれを見た高木から電話があり、いい写真だと褒めてもらえます。それまで実家に戻って別の仕事をしようかと考えていた新平ですが、夢を追いかけ続けることにしました。
後日、新人カメラマンの登竜門であるベストフォーカスアワードの優秀賞に選出されたと石黒から知らせが入ります。しかし運悪く、表彰式の日がよさこい祭りの日と重なっていました。新平は、どちらに出席するか思い悩みます。そんな時、さくらが熱を出してしまいました。このことで余計に東京に戻ることを躊躇する新平でしたが、香織がカメラマンとして成功してほしいと背中を押してくれます。新平は表彰式に出ることを決意。東京に戻る新平を香織は見送りました。
東京で行われたベストフォーカスアワードの式典に出席した新平は、どの写真が選ばれたのか知りません。会場に飾られた写真は、5年前によさこいを練習していた香織の写真で、それを見た新平は賞の受賞を放棄。急いで高知へと戻ります。
よさこいの本番直前、新平の姿を見た香織たちは驚きます。「自分の夢は後回しでいい、今はこっちが大事だ!」と話す新平。ついに本番が始まり、みんなでこれまでの練習の成果を発揮します。そしてついに踊り終えた新平は、さくらとの約束を守り抜くことができたことへの、清々しい気持ちがありました。新平は、「ここでお前と夢の続きを見るから。」と言って、香織を抱きしめるのでした。
以上、映画「君が踊る、夏」のあらすじと結末でした。
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