くちづけの紹介:2013年日本映画。宅間孝行脚本の舞台劇を映画化した作品で、余命宣告をされた父と、心の成長が止まった娘の愛情を描いた人間ドラマです。
監督:堤幸彦 出演者:貫地谷しほり(阿波野マコ)、竹中直人(阿波野幸助/愛情いっぽん)、宅間孝行(うーやん)、田畑智子(宇都宮智子)、橋本愛(国村はるか)ほか
映画「くちづけ(2013年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「くちづけ(2013年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
くちづけの予告編 動画
映画「くちづけ(2013年)」解説
この解説記事には映画「くちづけ(2013年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
くちづけのネタバレあらすじ:起
漫画家の愛情いっぽんこと阿波野幸助(竹中直人)は早くに妻を亡くし、男手ひとつで一人娘のマコ(貫地谷しほり)を育ててきました。マコは知的障害を患っており、心の成長が7歳のままで止まったままでした。売れっ子だったいっぽんは約30年間、漫画家仕事を休業してまで娘の面倒を見てきました。いっぽんは、娘の世話もしながらそろそろ漫画家の活動も本格的に再開したいと考え、知的障害者の自立支援を行うグループホーム「ひまわり荘」にて住み込みで働くことにします。
くちづけのネタバレあらすじ:承
「ひまわり荘」には医師の国村先生(平田満)とその妻・真理子(麻生祐未)、娘・はるか(橋本愛)、袴田さん(岡本麗)といったスタッフ、ひまわり荘の入居者として知的障害者のうーやん(宅間孝行)、仙波さん(嶋田久作)、頼さん(屋良学)、島ちん(谷川功)といった個性的な面々が揃っていました。元々男性が苦手なマコでしたが、入居初日からうーやんと意気投合し、惹かれあっていきます。しかしある日、見学に来た国村先生(平田満)の・はるかの同級生が思わず「気持ち悪い」と発言してしまい、入居者たちは衝撃を受けます。
くちづけのネタバレあらすじ:転
その頃、体調不良を訴えていたいっぽんはトイレで大量の吐血をしてしまい、診断の結果は末期癌で余命3ヶ月というものでした。失意のいっぽんは、ある日警官の酒巻(万田祐介)と編集者の夏目(伊藤高史)の会話を聞いてしまいます。それは、身寄りのいない知的障害者は浮浪者や犯罪者になる確率が高いというものでした。それを聞いたいっぽんは激怒、知的障碍者に罪を擦り付ける世の中に怒りを投げかけるとともに、自分が死んだ後のマコについて不安を巡らせていました。そんなマコはうーやんとの関係は深まり、結婚しようと約束までするようになりました。しかし、うーやんの妹・智子(田畑智子)の縁談が兄の障害が原因で破談になると、うーやんは暴れてしまいます。
くちづけの結末
慢性的な財政難に陥っていた「ひまわり荘」は閉鎖されてしまいました。いっぽんはマコを別の施設に入れましたが、マコはいっぽんと一緒に暮らしたいといって施設を抜け出してしまいました。そして、誰もいなくなった「ひまわり荘」にやってきたいっぽんとマコ。マコの行く末を案じたいっぽんは、意を決してマコの首を絞めて殺害してしまいました。やがて時は流れ、「ひまわり荘」は一日だけ、かつての在籍者らが集ってパーティーが開かれました。マコといっぽんの死を知らないうーやんはとても幸せそうな表情でした。そこに智子が現れ、二人の死を伝えました。やがてパーティー会場には、いっぽんの遺作となった作品が紹介されます。それは、マコとうーやんの結婚を描いたものでした。
この映画の感想を投稿する