愛の病の紹介:2017年日本映画。2002年に、実際に起きた和歌山出会い系サイト強盗殺傷事件を題材に、出会い系サイトのサクラの女が、生活費と支払いの為にサイトで知り合った男に金を貢がせ、更に好きになった男との仲を邪魔する姉の殺人までを強要する様を描いたサスペンス映画です。
監督:吉田浩太 出演者:瀬戸さおり(原田エミコ)、岡山天音(仁志真之助)、八木将康(白石アキラ)、山田真歩(白石香澄)、佐々木心音(原田チヒロ)、黒石高大(エイジ)、藤田朋子(原田正恵)ほか
映画「愛の病」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛の病」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
愛の病の予告編 動画
映画「愛の病」解説
この解説記事には映画「愛の病」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛の病のネタバレあらすじ:起
女の子を出産したエミコは、古いアパートで夫・エイジと暮らしています。エイジは、泣く赤ん坊に「うるさい、泣かせるな!」と怒鳴り、嫌がる産後のエミコの体を奪います。そして生活費を全部持ってパチンコへ行きました。
エイジに愛想を尽かしたエミコは実家に帰りました。実家では、エミコの兄と嫁のチヒロが「女を作って家出した親父が自己破産して帰ってきた。戻ってもお前の住む場所はない」と言い放ちます。しかし母の正恵は、エミコの娘のランを抱いて喜びます。
兄に「家賃と食費は入れろ」と言われ、実家に住み始めたエミコは、生活費を稼ぐため出会い系サイトのサクラの応募します。女性オーナーはやり手で、「この携帯があれば、月50万稼げる」と言ってスマホを売りつけました。
4年後、ランは成長し、エミコは出会い系サイト内ではトップ3になるまでになっていました。離婚歴のある仁志真之助という整備工がしきりに誘ってくるものの、適当にあしらっていました。そんな頃、元夫のエイジが自宅にやって来て、母に「エミコには色々金を使わされた」と脅し、金を要求してきます。給料の上がらないエミコが不満をオーナーに言うと、「新型のスマホも持って2台でやれば、もっと稼げる」と言われ、もう一台買わされます。
愛の病のネタバレあらすじ:承
エイジへの金もあり、エミコは真之介から金を巻き上げようと、デートの誘いに乗ります。話をして、貯金を持っていることを知ったエミコはデートを重ね、ラブホテルに入ります。これからという時、エミコが「私はヤクザの親分の娘だ」と嘘をつきます。
その後エミコは、若頭補佐の小鉄と名乗り真之介から、少しずつ金をだまし取ります。さらに「結婚するには組員になれ、そして初めての仕事をしろ」と言って、エイジを町から追い出すよう命じます。真之介はヤクザの恰好をし、エイジを脅し一旦は追い出しました。しかし、エイジに後をつけられ見破られると、逆に暴行を受け「今後はお前から金をもらう」と脅されます。
ランと遊んでいたエミコの父が脳梗塞で倒れました。正恵は「すぐ救急車を呼んだら、命は助かっても後遺症が残る、あんたらに面倒見れるか」と兄夫婦に言います。それを聞いていたランは救急車を呼び、父は一命を取り留めました。病院へかけつけたエミコに「先月保険を解約した、治療費が払えない」と正恵が言います。
兄嫁のチヒロは「このままだったら遺産はエミコに取られる」と危惧し、子作りに励むが妊娠せず、ランを事故に見せかけて殺そうとします。ターゲットになったトラックに乗っていた解体工のアキラは急ブレーキで事故を回避し、これが縁でエミコとランはアキラと仲良くなります。アキラとエミコはお互い一目ぼれし、頻繁に会うようになります。
愛の病のネタバレあらすじ:転
やがてアキラと愛し合ったエミコは、アキラに障害者の姉・香澄がいることを知ります。エミコは、アキラが献身的に香澄を介護する様子を見て嫉妬心が生まれました。「私も介護する」と言うエミコに、アキラは「姉ちゃんを介護するのはオレしかいない」と言います。
エミコはしつこくメールしてくる真之介に会います。エミコがいくら罵声を浴びせてもエミコ一筋の真之介を見て、エミコは真之介のアパートに行き、愛し合います。完全にエミコの虜になった真之介に、エミコは小鉄になって電話をかけます。「エミコが妊娠した、50万円振り込め」と脅し、金を受け取るとアキラに会って「お姉さんの手術に使って」と言いました。
断るアキラを説得し、金を渡したエミコは、更に小鉄になって真之介を脅し金を要求します。真之介が「もうお金がない」と言うと、「なかったら作れ!」と脅し、真之介は会社の事務所から金を盗みます。
エイジが真之介の部屋にやって来ました。「お金がもうない」と真之介が言っていると小鉄から電話が入ります。エイジは電話をとり「お前、ヤクザじゃないやろ」と凄みます。それを聞いた真之介は「落とし前をつける」と言いながら包丁を振りかざします。異変に気づいたエミコが真之介の部屋に行くと、真之介が小指を切断途中で倒れていました。
愛の病の結末
エミコは真之介の手当てをし、家に帰ると介護士がやってきました。車を見ると香澄が乗っていて、お金を返し「アキラに近づかづかんといてください。あなたには子供がいて、お父さんは破産している、弟を騙さないで」と言って去ります。
エミコは弁当を作りアキラの会社に行きます。そして「お姉さんに会った、お姉さんは私と一緒になってあなたが幸せになることを願っている。自立したいと言っていた」と嘘をつきます。そして「私が良い介護士を知っている」と言うと、アキラもその気になります。
エミコは小鉄に扮し、真之介にラストミッションを告げます。アキラと香澄がいるマンションに真之介がふんする介護士がやってきました。真面目で愛想のいい新之助を見たアキラは「仕事に行ってくる」と言って出て行き、エミコに会いました。
二人はホテルで激しく愛し合いました。そのころ真之介はマッサージをしながら、カスミの首を絞めます。すると香澄は起き上がり抵抗します。香澄は身障者を演じていたのです。新之助は夢中で香澄の首を絞めて殺しました。真之介が小鉄に、終わったことを報告しようと電話しますが、エミコは電話に出ませんでした。アキラと別れたエミコは、浜辺で母と遊ぶランに何か話した後、海の中に体を沈めて行きました。
以上、映画「愛の病」のあらすじと結末でした。
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